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一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百十七年十月二十七日午前九時零分十一秒。

 場所は新天神武エピクロス島ルケラオス県中央地区その中で真ん中より二番目に中央の建物のある一室にて頭脳労働者と呼ばれる頭が大きいだけで肉体労働を普段から好まない学者達がある下らない話題の為に大喧嘩を始める。
 その下らない内容の前にこんな如何でも良い口喧嘩の為に集まった生命はたったの三名。齢三十二にして四の月と六日目に成るルケラオス鼠族の中年チュンニーナ・カテリウォット、齢二十九にして二十九日目に成るルケラオス蜂族の青年ビーリ・バリー、そして今回の物語の主人公である齢三十にして十一の月と三十日目に成るルケラオス袋鼠族のフクロン・ネズッテが頭を大きくして良い愛を演じる。その中身は次の通り。
「生命は何故働かなくてはいけないッチ?」
「五月蠅いでちゅ。働かない物は食べ物をありつく資格ないでちゅ!」
「誰が働くかちゅ。汗水垂らしてあんな賃金を貰って挙句に仕事が終わってないという理由だけで残らされ、更にはその分の支払いし忘れだってあるんでちゅ」
「だからって端半ばに仕事を終わらせる事が神様の機嫌が良くなるものでちゅか!」
「それでも働きたくないでちゅ。食べる物は一生病院の残飯で十分でちゅ!」
「その病院だけど、情報収集者の象がやって来たせいでそれが国内に行き渡ると残飯問題に発展して最早お前みたいな乞食は受け入れんッテ」
「許せないでちゅ。折角只で食べられると思ったのにちゅ」
「むしろただ飯くらいは国の力を弱めると僕は思いまちゅけどね」
「五月蠅いなちゅ、漢字も読めない漢字も書けない鼠の癖にちゅ!」
「何だと、頭でっかちで何時も何時もその場の勢いで適当な事を言ちゅ袋ねずみが!」
「止めんかッテ、お前達は本当に大人げないッチ」
 さて、と。二名が争い、一名が制御役を担う今回の議論……もとい口喧嘩とは仕事の意義。仕事をする事について少し頭が変に冴える生命は誰だって悩む。時には哲者の様に意味を見出そうとし、時には働いてもお金持ちに成れないと考えて楽して儲けようとするろくでなし生命が居たり……仕事への態度は生命それぞれ。何も遠過ぎる過去だけが仕事への向き合う姿勢で悩む訳ではない。仕事というのはどの時代であろうとも答えの見付からない概念。
 特に今回の主人公であるフクロンは珍しい袋鼠族の生命として産まれる物の仕事の無常さ、効率の無さに一種の限界を感じて自ら職を辞して現在では楽して食べる事にあり付ける要労働者の一名として新天神武内で社会問題の一端を担う!
(働くなんて以ての外でちゅ。俺は一生を働かずに過ごしてやるんでちゅ!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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