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一兆年の夜 第七十八話 利休の闇を見て秀吉は手を下す(四)

 クモン賀の部屋には一切鍵が開けられた形跡がないぜおう。その状態で発見された事から捜査当局は当初は密室事件として世間の注目を集めたけどぜおう。仕組み蟻は仕掛けについては後程判明するけどそれは第四の事件と共に紹介するぞう。その前に証言だぞう。最初はやはり第一発見者の一名であるヒツ人だぞう。
「暇だねえーイ。これだから情報収集者は好きーイに成れん。まあ言っておくーう。あいつは寝起きが良くなくて毎の日の朝は俺が興しーイに行くのが習慣と成る。だからこそ何時も通りに俺が起こしーいに一旦じゃーい。普段なら二、三回で起きる筈なのにーイ、この日のあいつは調子が良くないー時だと思って俺は六、七回に増やして起こしに掛かったーあ。ところがそれくらいでも起きないから安心出来ないー心に成って来たんだーあ。んで更に強く叩き起こそうと努めたあーあ。そしたら管理者の亀村のジジイとウサピーさんがやって来たんだーあ。口論に成ったのは言うまでもないーいが俺達三名は中のあいつが心配といーう一つの結論に至って鍵を開けて入ったんだーあ。そしたらもうね……ウウウウ、好きじゃない奴だったのにまさか死ぬとこんなに悲しいなんてーエ!」
 --お気持ちは察しますぞう。辛かったんですねぜおう。それで……少し謹慎が成っておりませんが、他に気付く事はありましたかぞう?
「気付いた事と言ったら如何して銀河連合は一思いにあいつを食べてやらなかったんだアーア!」
 --わかりましたぞう。どうも有難う御座いましたぞう。
「いえいえ、こちらこそーお」
 さっきのヒツ人の慟哭で引っ掛かる事があったぞう。如何して銀河連合はクモン賀を一思いに食べずに面倒な支離滅裂体で死なせたのかぜおう? 因みにこれは仕組みの理由でも何でもないぞう。それが引っ掛かるぜおう。何故、支離滅裂体で死なせるのかぞう。そこで私はもう二名程、聞く事にするぜおう。それが管理者のゼニガ真と友者のウサピーぞう。
「あれは何時も五月蠅くて腹の立あつヒツ人の餓えいた鬼に対してだあよ。何時もおら達はお前らの都合を好まあずに管理者の仕事を楽してやありたあいというのにあいつらは隣者の気もわからあんずに目覚まし時計みたいに起こして来るうん。そんで何時も通り抗う議を唱えいんるべくウサピーちゃんと一緒に駆け上がったよおん。まあ口論に成あるるのはわかるけえれど、このままではおいら達よりもあいつがそのせいで後遺症に成るんじゃないかって思って喧嘩を止めいえて用意した鍵束かあいら五階二号室の札が付いた鍵を取りん出して開けたんだあん。するともう首も四本足も力一杯伸ばして悲鳴上げたああさああん」
 --それは一歩間違えると脱臼する所でしたねぜおう。それで……謹み慎まない事ではありますが、他に変わった点はありますかぜおう?
「象の兄ちゃんに言われて思い出したんだけどおん、前に脱臼した時にあんの寝坊介のクモン賀がお礼に手術代の一部を払ったんだあん。その返しにおいら達は神様の一部である菅原地方の帽子を被ったあん人族でしかも少女の年格好をしいんた何かの神を守り神として渡しいたんじゃあん。おいら達から見たら細工なしじゃあがん、あいつから見たら可愛くて思わず浮ついた心を呼び起こしそうな神様のあれをなあん。それが事件の後には何処をおう探してえうもないと鑑識の連中は口を揃えるんじゃあん」
 --飽きて誰かに渡したという話は如何でしょうぜおう。
「それはないん。あいつは可愛い物は大事に仕舞う生命だおん。だからあの兜のようんな形で楕円で高さおいを占めえんる尖がったあえの帽子を被り、しかも金髪で裾の丈が短ううく、尚且つあいつの美的感覚からしいんたら可愛い部類の人族の少女が四角の枠に入ったあんあの神様の神に毎の日の朝にはずっと口付けんをするようなクモン賀が足放す筈がなあんい」
 --成程、どうも有難う御座いましたぞう。
「如何致しましてえん」
 --ではウサピーさんぞう。証言をお願いしますぜおう。
「全くあたしはっ何時もゼニガ真の運び屋するの好きじゃないって。んでまあ悲鳴を上げた所まではっそうだけど、引っ掛かったのはやっぱりあの良くっわからない可愛い子が枠に入った神様の紙だけじゃないってね。あたしが食糧庫をっ覗くとあいつの好物であるザリスモもないんだ」
 --ザリスモがない……確か鑑識の調べでも食い荒らされるのがわかりましたぞう。それについて何かわかりますかぜおう?
「さっぱりっだよ。銀河連合ってのはあたし達生命をっ食べるのが好きなんでしょ? なのに如何してザリスモを綺麗っさっぱり食べるんだ? それが密室のっ仕組みか何か?」
 --いえ、それは関係ありませんぜおう。
「何だ……ン、思い出したけどあいつは前にザリスモで食物芸術大会に出ようとしてたってね。ひょっとっしてそれが関係してるんじゃないかしら?」
 --食物芸術大会用のザリスモをぜおう? それは重要な証言ですねぜおう。
「ああ、っ御免。それ以上の証言はもうっ見つからないさ」
 --如何も有難う御座いますぞう。
「如何っ致しまして」
 因みに検死の結果では蝶型に依る物だと判明ぞう。それを理由に関係各者は蝶型だからこそ出来る仕組みで密室の謎を解明し、第四の事件でも同様の犯行によって証明された……がここに来てその仕組みにも大きな穴がある事が私の取材で判明したぞう。それが事件後に姿を消した枠内の人族の少女を映し出した紙の神様の紛失と食物芸術大会用のザリスモごと姿を消した食物庫にあったザリスモだぞう。幾らその仕組みを活かしても蝶型の仕業にしては無理がある持ち出しぜおう。恐らく第三の事件では協力者が一体いるとみて間違いないぜおう。それを裏付けるのが恐らく第四の事件であるエピクロ県の第五南南西地区で起きた密室事件だぞう。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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