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試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (6/5)

 如何も他にはオビワンのスポンサーの一つである再春館製薬が無事、降りたというグッドニュースに喜ぶdarkvernuはおかしいのでしょうか?
 さ、さっさとやっちゃいますか。

 カズマは今、孤独ではない。傍に夢叶昨夜が居る。彼女から齎された睦海の遺産を頼りに未だ人類が生存した『タイムゲート』を求めてザラッドドームを後にした。『タイムゲート』がある場所は親日国パラオの首都マルキョク州のンゲルルムッドの国会議事堂地下に眠る。何故そこにあるのか? それは次の会話で明かされる。
「外国人政権に抗った救国活動家達が睦海、それに灰原の要請に応えたの。それが親日国パラオ。パラオの人達は純粋日本人たちの要請に応じて国会の地下深くにそれを埋めたわ。お蔭で『ロストブレインシンドローム』に依って人類が原子時代レベルまで知能を退化すると共にその存在は闇に葬られたの。フフ、中々でしょ」
「笑えない。睦海がこんな事をした意味がわからない。如何して日本を愛していた睦海が日本人の為に成らない事をしてしまったんだ!」
「『破壊の宴』」
「は?」
 そんな単語を聞かれれば誰もがそう反応する。何もカズマだけがそうゆう反応をする訳ではない。ではそれは一体何なのか? 昨夜の口から語られる。
「いい、『破壊の宴』は文字通り破壊を楽しむ悪の中の悪なの。あいつは日本を滅ぼした外国勢力以上に野蛮で狡猾で破壊を楽しむ為ならば平気で人の尊厳を踏み躙るの。その一環として私達ヴァイオレンスは私を除いて一人残らず破壊し尽くされたの」
「ヴァイオレンスはその『破壊の宴』に? で、でもそれは一体何者だよ!」
「何故、それを何者だと思うの?」
「質問に質問で返すのはエチケット違反だが……ま、良いか」
「答えて、エターニティ。如何してそれを何者だと思ったの?」
「えっと昨夜の言い方がまるで人がやったみたいに聞こえたから」
「まあ実際はそう聞こえるでしょう。けれども大きな間違いもある」
「間違いって何処が?」
「『破壊の宴』は人じゃない。あれは魔物、いえ悪魔、いえ、表現するのも難しい何か悍ましい現象、だと」
「曖昧なのは止めてくれ。もっとはっきりと断言してくれないか!」
「はっきりだの断言だの外国人はいっつも自分の事を棚に上げて口下手な人間をそうして答えを急がせて。はっきりしない事を悪の様に風潮し、本当に能力のある人間をわかろうと努めない。そんな人種は滅んで当然。人類に必要なのは能無しの癖にはっきりした--」
「わかったわかった。今は卑下するのは止めて建設的な話をしながら進もう」
「申し訳ない。私ったら何時も睦海にそう注意されて来たの。もっと心を開かないと」
 闇を曝け出す昨夜を見てカズマはこう考える。余程、同族を滅ぼされた人類に憎しみを抱くのか。寿命も身体能力も何もかもが劣る人類が未だに生存し続け、自分達だけが滅んでゆくのが余程悔しいのだろう。『はっきり』だの『簡潔に』だの、そんな甘い言葉を使って自分しか見ていない人間に絶望するのも全ては人類がヴァイオレンスよりも優れているとは思えないと彼女に抱かせるに十分な理由。睦海と出会わなければ彼女は真っ先に自分達人類をこの手で滅ぼしていただろう、と。
「何か考え事をしたの?」
「ああ、パラオまで遠いなあ……って」
「ええ、遠い。幾ら今は氷の大地で世界中が繋がっていても未だに距離という壁は払拭出来ない。光最速がある限り、宇宙の何処へ行こうとも時間が彼らを縛り付ける」
「済まないが、詩を嗜む趣味は毛頭ない」
「御免なさい、何時も自分に酔ってしまうの」と謝罪しつつも昨夜は次のように説明する。「でも今の話を耳に傾けるのは今後の勉強に成るよ」
「ど、如何ゆう意味だ?」
「睦海が開発した『タイムゲート』は光速の問題を解決する為に作られたの」
「光速の問題を?」
「秒速約三十万メートルという壁がある限り、人間は遥か遠い場所への旅行を諦めざる負えない。観光旅行会社も時間に五月蠅いからそんな往復一年も二年もそれに五十年、六十年の場所に利益を求めようと考える訳がない」
「気の長い話ではあるけど、納得がいく」
「睦海は更に先の未来を考えたの。如何やったらエリスより更に遠い場所に短時間で到着するのかを。如何して超光速は宇宙の膨張縮小にだけ適用されるのか? 如何してそんなに速い光はブラックホールの前では逃げられないのか? そして睦海はある結論に到達したの」
「ある結論?」
「うん、それはンゲルルムッドに辿り着いたら詳しく教えてあげるよ」
「成程、自分の頭の中ではここまでが限界だって言いたいんだな」
「失礼ね、エターニティ。そこは田淵に匹敵するのね」
「そう思えば君は田淵を探していたな。『タイムゲート』がなくともその田淵という人間なら時間の問題も解決出来る、と」
「一つ訂正する事があるよ」
「何だい?」
「田淵は人間ではない。時間を弄ぶ悪魔よ」
「これは又、もう一つの悪魔でしたか」
 カズマと昨夜はパラオ目指して進む。しかも昨夜自身は一日でパラオに辿り着く速度を実現可能でありながらも敢えてカズマの足に合わせる。それはカズマを運んでパラオに到着する頃には灰に成り、無事では済まない事が科学的に証明される為。他にはカズマ自身が自らの足で目的地に到達するのを望んでいるが為に。
 その道程は果てしなく遠く、尚且つ一ヶ月以上も要した。食事の問題、昨夜が居なければ氷の上に住むアザラシの確保もまま成らない。何よりも可愛らしい動物は実は時として狂暴である事。ハムスターやパンダはその良い例。それでもカズマはパラオに辿り着く為に昨夜に頼るしかない。彼女はヴァイオレンスの女王として何時カズマを裏切るかわからない。それでもカズマがこうして昨夜に生かされるのは睦海との縁あっての事。もしも睦海と関わりがなければ今頃はザラッドドームにてカズマは死体として朽ち果てていただろう。
 故に間を挟んでは睦海が居ない悲しみと同時に感謝の涙を昨夜の知らない所で流すカズマであった。そして……


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』の一部エピソードをお届けしました。少々話が飛んでますが、ネタバレに成りますので敢えて飛ばしてお届けしました。次回からは一悶着が起こるよ。さあ、何が待つのかな?

 では今回はここまで。次回は恐らく明日か来週の金曜に更新すると思いますね。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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