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一兆年の夜 第七十六話 道真は藤原氏に復讐する(闘)

『--何と俺達は銀河連合に依って袋叩きの体勢に追い込まれていた。偵察員は何を
していたのか? 逃げて来たんだ。ラッカー巣とホーシーズは。しかもあいつら二名が
ここまで逃げ込む事も銀河連合にとっては計算通り。そして始まる逃亡戦。百体以上の
銀河連合を相手に俺達十名では最終的に押し切られるのは目に見える。一騎当千を
望んでは勝てる物も勝てない。自力では如何にも成らないなら勝てる領域まで逃げ続ける
しか道はない。だが、銀河連合はこの時ばかりは逃がさないように隙間と思われる箇所に
依りにも依って百獣型、参謀型、そして指揮官型を配置していらしますか。そんな風に
俺達は戦う前から諦観の空気に包まれる。
 俺、ラヴァンも勿論の事である。この時ばかりは大言壮語を口走って家を出た事を後悔
した。せめて死ぬ時は家族に遺書と贈り物を届けてから死ぬべきだったとな。悔しくて
悔しくて足下が崩れる気持ちに成ったな。
 ホーシーズは自分の端ない事を後悔してこの時だけは珍しく俺に謝罪ばっかりしてて
情けないと感じた。何時も喧嘩ばかりして頭を下げる事もしないホーシーズが珍しく俺に
頭を下げ続けるのは正直、こうゆう状況では良い気分にすら成れない。
 ビーは己がもっと体が大きかったらこんな事には成らなかったと嘆く。もっと巨体で更
に自ら持つ針が一撃だったら銀河連合を討伐するのに相応しいと何度も口にした。動き
回りながら口煩く。

 アリゲッダールは死ぬ前にもっといい雄を探しておけばと相も変わらず雌に
産ませてくれなかった運命を考えさせられるような事ばっかり口にする。正直俺達は
こんなに弱気な事を口にする指揮官殿に悲しみよりも寧ろ呆れを感じたな。一皮
剥けたら生命とはこうも呆気ないと今でも参考に成る程の。

 トラーダとトラーマは共にこれが最後だとかまだ戦いは終わらないとか久方ぶりに
兄弟喧嘩を勃発させる。こんな状況下で強大喧嘩をする子の双子には大層俺達は
呆れたな。もっと大事な事が兎に角、二名はまだ諦めていない。だからこそ兄弟喧嘩
をした。
 ンで猿田はこうゆう状況でも全く動じない。少々紹介するべき事柄が少ないと読者は
思うかも知れない。けれども猿田とはそうゆう雄。どんな状況でもやるべき事を絶対に
忘れない。だからこそ安心出来る
 マモパオは最強の雌を自称するだけあってこんな時でも自分なら何とか出来ると口に
する。最早その意気込みに性別は付けられない。惜しむらくは弱かったら雌らしい言葉を
口に出来たのに身体能力に優れた象族に産まれ、遠征隊最強を背負うだけあって雄
みたいな言葉しか出ない。全く先程のアリゲッダールと言い、神々は如何して性別を的確
にお決めに為さらなかったのか。
 最後は俺達旧名が何かを言ってる中で只一名だけ口よりも先に行動で実践する者。
ラッカー巣は自身の責任を感じつつも結局は惹き付け役しか自分が償う道はないと
言わんばかりに指揮官型に単身突っ込んだ。アリゲッダールが指示を出すよりも先に。
その行動を見て俺達はさっきまで何を考えていたのかを忘却の彼方へと吹っ飛ばす程
の衝撃を感じた。
 ラッカー巣が指揮官型に挑む事で脱出戦は幕を開けた。彼は速度も技術もそして
身体能力でも大きく開く相手に四足歩行の利点で挑み、二の分まで傷らしい傷も受けず
に食い下がった。俺達は援護しようと誰もが思う時にあいつはそれを砂利を飛ばす事で
決して受け入れなかった。いや、違う。あいつは指揮官型に挑む前から自己犠牲を
選んだ。自分が最強の銀河連合に挑めば少しでも遠征隊最強のマモパオを安心させられ、
少しでも多くの仲間達に生を勝ち取る事が可能に成るのだから。
 だからこそ俺達は悔しかった。奴のお蔭で逃げ道を駆け抜けてゆく傍らで背中或は
尻部に感じるラッカー巣が袋叩きに遭いながら少しずつ生命の炎を焼失してゆく姿
想像するのが!
 それでも俺達はラッカー巣までに死んでいった六名の命を末粗くするのが忍びなく、
忍びなく。うお、がばぼろご、そうめらここで涙が止まらず、それを抑えるべく手足が
震え出した事をここに詫びる。何度横線で文字を消したか数え切れない。俺はつくづく
物書きに向いてないと今でも思う
兎に角、俺達は昼までに銀河連合だらけの森とは
反対方向に逃亡。其処で気付いたのが食糧がなく、望遠砲も其処へ置いて来た事。
アリゲッダール曰く今更取り返しても銀河連合に食べられに行く物だってさ。
 ところが猿田は依りにも依って取りに戻ると挙足した。止せば良いのにあいつはそれ
を志願してしまった。俺達は何度も猿田を説得。だが、猿田は仕事優先の生命ゆえに首を
縦に振る事無く、独断で駆け抜けていく。そこでトラーダはトラーマを連れて塩田と共に
取りに行くと志願して来た。これには融通の利かない猿田も諦めるだろう、と思われた。
ところがここまで塩田が我儘だと思うと今でも悔しくて仕方ない。ところが猿田は双子の
行動にも動じる事なく、取りに向かってしまった。勿論、言い出しっぺである笹久間兄弟
も。
 それからお日様が沈み、やがて月が目立ち始める頃に笹久間兄弟が複数の道具の
入った巨大な袋と車輪付き望遠砲と二の日の分まで保つ食糧を持って帰還。全身傷
だらけでも致命傷には成らない。だが、口で話さなくとも猿田が返って来ない事
わかった。
 ラッカー巣に続いて猿田も二十の日の目に想念の海に旅立ってしまった。あいつら
にはどれだけ助けられたのか。あいつらが陰で支えてくれなければ俺達はここまで
生きていたのかさえ怪しい。それだけにラッカー巣と猿田の死は更に胸を引き裂く。
大事な食糧だって噛み締める度に涙を堪えるのが辛い程。寧ろ泣く事を優先して
まともに食事さえ出来ない。それだけ死んでいった者達一名一名の命は重く圧し掛かる
のだから。
 その時、俺達の涙に呼応して蛍族が放つ光と同様の現象が起こった。俺達の流す涙が
夜行性の光で包まれる。そしてその涙は如何ゆう訳か気化する事なくある一点に
向かって流れ始める。俺達は其処を掘ると何と地下通路のような物が出て来た。
真不思議に都合とは如何してこんな風に俺達の助けにも繋がるのか。この大陸を支配
するのは銀河連合ではなかったというのか。この地下通路は七名分の命を持って俺達を
導くのか。

 訂正、この地下通路は七名分の命を持って俺達を導くのか。それともこれこそが
銀河連合の新たなる回り行為なのか?
 それでも俺達は全会一致でそれに懸けるしかない。この地下通路にこそ俺達の生きる
道が示される。だから俺達は階段を下りる以外の選択肢は存在しない。今、この機を
逃せば俺達は銀河連合に先手を打たれる。そしたら生き残った八名全員銀河連合の腹
の中に収まるだろう。そう思えば思う程、俺達は性にしがみ付くほど情けないと感じて
しまう。今でもこうして生きて生にしがみ付くような事を文字に書き起こしてるす俺が
情けないと感じる。其れもまた生命臭いのだと。
 そして二十一の日の目を訪れる前に俺達は猿田が齎した物を運んで階段を下りてゆく。
そこには--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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