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一兆年の夜 第七十六話 道真は藤原氏に復讐する(激)

『--十七の日の目の朝に朝食を採ろうと思い、起きる俺達。そこで見たのはコウマット
が右羽をもがれた状態で帰還。アリゲッダールは相変わらずのカマ口調で尋ねると何でも
雨に当たった際に徐々に羽を喰われて行き、何とか物陰に隠れながらここまでやって
来たとの事。俺達生き残りの十二名は改めて銀河連合の摩訶不思議な生態に恐怖心を
増大させてゆく。それだけではない。このままでは趣旨を飛ばしてその風に乗っかって
同時多発的に奇襲を掛けられる。しかも多方向より攻撃が可能なあの木型銀河連合。
俺みたいな未熟者達が恐怖で指を震わすに十分さ。特にムードを高くしてくれるキッ造も
居ないし、暴れん坊のバッファ草はもう居ない。おまけに笑わせるあのロバルトも死んで
しまった。沈んで当然だし、恐怖に呑まれた方が楽に成って当然。
 そんな中でロバルトと親しかったサーバットは俺達の頬に右前足で引っ叩きながら喝を
入れ始めた。まあビーは体格差があり過ぎる為に大声を上げて喝を入れたんだけど。
死んだロバルトの為にも彼女は少しでも俺達の為に尽力を注いだんだよ。恐怖に打ち
克つよう気合を注入してくれたんだ。お蔭で俺達は恐怖と向き合う事が出来た。
 サーバットだけじゃない。笹久間兄弟の兄トラーダが俺達の為に洒落を連発。お蔭で
恐怖を忘れる程にトラーダに苦しめられた。トラーダだけじゃない。最年長で最強の雌
であるマモパオが自慢の鼻で何度も地面を叩き付けたお陰で踏ん張ると同時に心を大きく
昂らせる事に成功。二名には感謝してもし切れない。だからこそサーバット、トラーダ、
マモパオがあんな事に成るのは悲しくて今でも心が張り裂けるぞ。

 こうして再び立ち上がる俺達第一次新天地遠征隊。早急の任務はやはり拠点に戻って
体勢を立て直す事しかない。そうしないと長期の探索は行うのは難しい。特に隠れ洞窟
は比較的住みやすいと言えども健康面で宜しくない。そうして帰還してゆく俺達。当然、
帰還には到着した際に掛かった時間と同程度経過。一見すると荒らされた形跡はない。
それでも万が一の可能性を捨て切れない俺達は再び浄化作業に入る。
 その結果、種子型が十八も地面に埋められていた事が発覚。幸いだったのは種子型に
依る奇襲で怪我をした者が一名も居ない事だろう。俺達はその日の作業を終えると夜勤者
以外は静に眠りに就いた。特に片羽をもがれたコウマットは悔しい気持ちでワシ麻呂に
夜勤を譲り、眠りに就いた。まあ危険に晒す訳に行かない以上は仕方がない。だが、
ワシ麻呂がこれを引き受けなければあいつが

 十九の日の目の早朝。点呼すると早速十一名しか居ない事が確認された。居ないのは
ワシ麻呂。そして仮設民家に目立つ穴。目覚めて直ぐに怪我をするサーバット。そこで
俺達は気付いた。また雨型に依る奇襲を受けたのだと。そう思うと誰もが居ても立っても
居られない。急いでワシ麻呂を捜索しようと俺も含めて大多数は主張する。そう思った
時、ラッカー巣とホーシーズはワシ麻呂らしき生命を目撃。駆け付けるとワシ麻呂は両足
を喰われた状態でマモパオに凭れる。ところがここで笹久間兄弟の知能派であるトラーダ
はマモパオに早急に離れるよう怒鳴る。マモパオも同じ気持ちであの体格からは想像も
付かない後ろ飛び跳ねをした。直後にワシ麻呂は液状型銀河連合に姿を変えて俺達に
襲い掛かった。何という悲しい劇なんだ。折角、雨型の奇襲に遭いながらも情報を届け
に帰還したワシ麻呂を銀河連合は平気で体を乗っ取るなんて怒りが込み上げる
じゃないか。しかもワシ麻呂の身体を乗っ取った銀河連合は俺達全生命体の性質を利用
して着実に近付く。しかも銀河連合を呼んで残存戦力すらもここで確実に食べる気だ。
因みに狙われるのは最強の雌マモパオ。彼女さえ倒せば俺達はもう瓦解したも同然
だからな。其れに銀河連合は俺達が如何属に手を掛ける事が出来ない事を知ってる。
掛ける為には掛けた者自身も罪を償うように命を捨てるしかない事も。だからこそあの
液状型は必死でマモパオを狙う。マモパオでさえも自らの罪を自覚して死んでくれると
願うのだから。
 ところがマモパオも銀河連合も予想付かなかったのはサーバットが液状型に噛み付いて
来た事。彼女自身はロバルトの死は自身の責任と感じ、ここで死のうと決意した事。
そうして彼女は死んでしまった。其れに感謝しながら俺達の頭の中にワシ麻呂最後の声も
聞いた。
マモパオは二名の死を感じ取り、大暴れ。たった一名だけで俺達を囲んだ
銀河連合二十八体を全て倒して見せたよ。戦闘が終わった時、彼女の両眼から大粒の涙
が俺達の全身のあらゆる所に飛び散った。ビーに至ってはそれを浴びて暫く、気絶する程
に象族の涙は強烈だったな。
 ワシ麻呂、そしてサーバットを弔った俺達は昨日と同様に黙祷。葬式は暫く掛かり
そうだと
悲しみで張り裂けそうな時にそしてワシ麻呂に代わって偵察員に志願したのは
ラッカー巣。あいつは絵が極端に上手くない上にそれに比例して報告も上手くない。
それでも彼が志願したのは少しでも俺達の為に働きたいが為に。アリゲッダールは熱意
に圧されてラッカー巣を制限付きで認めた。制限の内容はラッカー巣の御供として
依りにも依ってホーシーズが付くんだよ。まあ俺としては苦手な奴が付かれる姿は
見ていて
表現が上手くないラッカー巣を補う為に理屈に偏ったホーシーズの説明口調
が重要なのだろうな。まあ役に立ったから良いけど。
 それから俺達は偵察を夜だけに限定。コウマットが空も飛べない状態である上にビー
一名だけだと無茶が過ぎる。その為、夜に限定。明くる日に備える事が出来ればある
程度は銀河連合に対処出来ると指揮官アリゲッダールは考えただろう。仕方ないよな、
そうしないとこの新大陸を生き抜けない以上はな。
 さて十九の日の目が終わりを迎え、いよいよ正念場と成る二十の日の目の始まり。
アリゲッダールの怒号で飛び起きた俺達は周囲が--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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