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一兆年の夜 第七十六話 道真は藤原氏に復讐する(序)

『--こんな事を記すのもあれではあるが、何でも俺には文才が全くない。だから死んだ
母親に少しでも文学を理解する術を身に付けるように俺は日記を始める事にした。え、
俺か? 俺の苗字はまだ紹介しない。そうだな、俺はラヴァン。元々はテオディダクトス
大陸にある最南端にあるロンギヌ地方のギヌス村出身。確か真古式神武が喰われるより
も三十の年より前に俺の親父達は其処に帰化して以来俺もギヌス人族を名乗る。でも
まあ、それは昔の話さ。
 さて、今に至るまでの話をしよう。別に一つ一つが長い事はない。ほんの短いお話。
それもどうして俺が今の苗字に成ったのかに至る一つの物語の始まりだ。それはそれは
俺が十八歳の時。当時の親との対立をきっかけに家を飛び出してテオディダクトス遠征軍
に志願した時だ。テオディダクトス出身の議員連盟が起ち上げた私設武装集団。手取り
こそ一ヶ月当たり平均一万四千マンドロンと内容の割には大した物じゃない。何時も
賃上げ抗争に明け暮れるから大変なのさ。何しろ、経営者側も雇用者側も平行線を辿る
から如何しようもない。けれども銀河連合を打倒する時は必ず連帯して立ち向かうの
だから不思議とそうゆう場合は争う事はない。誰だってそうする。俺もそうする。
そうして俺達雇用者側は賃上げ闘争を繰り広げながらも南西へ南西へと生命の住処を
広げてゆく。開拓精神はとうとう海の先まで広げる。
 その海の先にあるのが銀河連合に喰われた大陸藤原の最奥。テオディダクトス大陸から
行けば辿り着く事を俺達は知ってしまった。だが、当時の俺達はそこが大陸藤原の一部
だと知らない。いや、知る筈もない。何故なら俺達は水の惑星の全貌を知らないの
だから。全貌を知らないという事はまだ俺達はこの先も知る意欲が湧く。知る意欲が湧く
と俄然と開拓精神は紡がれる。これも若さが為せる業なのだろう。いや、業じゃないな。
若い内は力への意志は年寄りに比べて大きい。そうゆう意味で俺達若い生命は今と比べて
荒野へ立ち向かう意欲は大きい。あの頃は良かった。でも今じゃあこんな老いぼれよ』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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