FC2ブログ

一兆年の夜 第七十四話 優央の記憶 真古式神武の終焉(序)

『天同優央の記憶 最終話 真古式神武の終焉

                               天同優央

 さて、これから語るのは真古式神武最後の日に僕達がどのように戦い、どのようにして
ああゆう結末に至ったか。それらを語る前にこれまでの出来事を大まかに説明すると次の
通り。
 先ずは終わりへと至る序章か。キンデヅの唯一の子息と成ったキンヅロウ・キシェール
が示した年号でICイマジナリーセンチュリー二百八年頃の第三期、いや第四期の夏頃。第一の予言通りに
銀河連合はやって来た。叔父さんこと天同躯央くおうの当初の予想通りに。それは終わりへと
至るまでの序章
であり、これは銀河連合に依る良からぬ賢さの前兆に過ぎない。
 兎にも角にもこれに依って真古式神武旧都タイガーフェスティは十六という年の間、
銀河連合に依って穢れを纏っていった。それでもタイガーフェスティが喰われても
叔父さん達が事前に用意した最新兵装のお蔭で銀河連合の進行を何とか食い止める事に
成功。タイガーフェスティ一つを奪われながらも僕達は領土を守り通した。そう、運命の
日まで後三十の年も残した状態
で。
 次が叔父さんが死ぬ前に幾つかを提示したお話。叔父さんは僕のように一兆年の神々
との交信
は出来ない。だが、叔父さんはその頭脳を以って伯母さんと同様に生まれ持って
の差を埋め合わせた。伯母さんの話はこの瞬間でも僕は叔父さんをずっと尊敬に値する。
そんな彼は伯母さんや父さんのような激しい最後は迎えなかった。只呆気なく、そして
遺言らしい遺言も残す事無く果てた。それも又、あの二名と同じく叔父さんの個性を示す
最後だと僕は今でも思う。だからこそ僕は叔父さんよりも題材に成るような死に方を
しないだろう。それが悔しいと思う気持ちがある。
 それよりも叔父さんが何を提示したのかを改めて記そう。それは五つあり、一つ目が
この話の最後に簡潔に説明した迷宮の洞窟を早期奪還へと導いた。緩急を付けて奪還
するという物だ。これは見事に果たされた。問題は二つ目以降は全て果たす事がない
提示。
 二つ目が地下施設の建設。首都を中心に今回みたいな事で簡単に奪われない為に用意
された穴熊戦略。熊族の生命には申し訳がないけど、そう喩える事にした。只、これを
細かな指摘をすると穴熊は逃げ道あって成立するのであって今思えば根本的な解決策
には成り得ないな。まあ叔父さんが生きていたらもう少し改めて良くしてただろうけど。
 三つ目が望遠砲の軽量化及び大量生産化。こちらは利に適ってある。但し、今の予算
では実現困難な話ではある。如何しても叔父さんの
 四つ目が迷宮の洞窟の地下道を広げて地下前線基地にするという物。こちらも予算の
都合もあるだろうけど
は迷宮の洞窟の調査が十分じゃない事もあって例え予算の都合が
解決されても実現は果たせないだろう。何せ知は大切でも裏付けされない知は過信に
繋がるからね。
 最後が国中の建物を全て要塞化するというこれまた無茶な提示。これは流石に実現
出来ないとして誰の頭にも残ってないだろう。けれども僕は記憶に留めるという意味で
今回の話にも記す記述。
 以上の五つのうち、二つ目以降は実現せずに終わった。真古式神武は大変な保障の
数々で財政は逼迫し、一回戦いに赴く度に国民にお金を借りる状況。それが三つ目の
日記である銀河連合に依る恐るべき展開の数々を描いたお話。そこではれは鼬ごっこを
演じるお話。銀河連合に奪われては手薄な個所を奪還するという得の数が減ってゆく
お話。そこでは僕達真古式神武は継戦能力を維持する為に新天神武にお金を借りる訳だ。
当然彼らは返還する当てもない僕達に貸し付けるのは却って国を傾けさせる事に繋がる
かねない。僕だって新天神武のだからこそ僕は真古式神武全国民を担保にして交渉を
成立させた。それは大変な賭けであった。彼らにまこれに寄り、序に次期政権を担うで
あろう剛力党とも交渉をして円滑な引継ぎが出来るようにもした。引継ぎとはその為に
あるからな。

 その帰りに史烈と再会し、結婚に至るまでのきっかけ話にも成った。そこから先はまあ
恥ずかしいので多くは語らないけど。さて、この後に真正なる五式最強の軍者であり最後
の軍務大臣を務めるミチナカノシレンデンが見つけた旧都タイガーフェスティの薄い幕。
奴の勘は見事に的中し、僕達は薄い氷の上での勝利を手にした。
 だが、銀河連合が仕掛けて来た鼬ごっこの本当の狙いは戦力を削る為に小出しに
しながら領土を奪う事ではない。実はそれら全てが囮であり、真の狙いは内部から
真古式神武を早急に喰らう事だった。まあそれは
 そんな中で僕と史烈は交わり、躯伝が誕生。あいつこそがこれから其方で頭角を現すで
あろう事は既に
一時の幸せの為に益々僕達は尽力してゆく。
 そして、取り返しのつかない悲劇の数々が目の前で起こる話。銀河連合にはつくづく
怒りを覚えるが、今回だけは僕だって心の像が破裂しそうな程の怒りだったさ。
もしかしたらこれが今も僕を苦しめる胸の痛みの発端かな?
 さて、この話ではマンメリーの妻メリーナや二名の間に産まれた第一子マリエラ、
そしてキュー草がメリーナの体内に寄生した液状型に呑み込まれた。三名の命を安らげる
為に史烈の付き者だったエリフィルズが相討ちと成った。これで暫くはマンメリーも
酒浸りの生活を送る羽目に成ったな。
 それからは彼の代わりとして雄略サーバル族のサーバ十二世が四の年もの間尽力。
僕が会議中に胸の激痛に襲われて六影病院の最高峰の病室に一の月もの間眠りに就く
事と成った。その間にあいつはマンメリーを励まし続けた。そしてやっとようやくあいつ
が僕の所に顔を合わせた時にサーバは液状型に喰われ、自我のある内に自らの力で取り
込んだ銀河連合ごと果てた。そのお蔭で僕とマンメリーは生き延びた。もしもその前に
自我を奪われていたのなら僕かマンメリーが相討ちして果てていただろう。
 それから様々な出来事もあった。キンデヅが最愛の息子と死別した事で一時期
マンメリーと同じような状況だったと聞き、それから彼は死の直前に成って閃き、そして
僕宛てにICイマジナリーセンチュリーに関する新事実を記した手紙を記して想念の海に旅立った。その
内容は既に前の話で承知かと。
 それから叔父さんが亡くなってからずっと摂政として真古式神武の為に尽くした雄三が
意見の食い違いから新天神武に移住し、そこで安らかな眠りに就いたという話も御存知
かと。彼は最後まで真古式神武の一名当たりの保障の高さを指摘し、それの削減を
訴えてきた。けれども生命本来の者助けの精神故にそれは果たせなかった。雄三自身も
それに真っ向からぶつかる己の心と葛藤しながらも自らそれを訴えないと変えられない事
に苛立ちながらも。辛かったのさ、あいつも。
 後は史烈の命が残り少ない事を受けて僕達は病室からこっそり史烈を連れてゆこう
とした。理由はもう直ぐ運命の時が来ると夢の中で一兆年の神々からのお告げがあった
為に。
 長らくお待たせした。これから真古式神武の終焉を迎えるお話を始めよう。
 先ずは--』

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR