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一兆年の夜 第七十話 優央の記憶 終わりの序章(序)

『--さて、僕の死期は徐々に迫る。後二の週の内に僕は父さんや母さん、それに仲間達
の所へと向かうだろう。その前に僕は記さなければいけない事がある。この悲しい結末
だけは僕の記憶が、僕の命が保つ間に記さないといけない。
 始まりは僕が十四歳の時、それは唐突に始まった。その終りの嵐は僕達真古式神武の
生命に更なる追い打ちを掛けてゆく。銀河連合に依る予報は父さんや母さんが大陸藤原
奪還を始める頃に告げられた。その予報は二度確認された。一度目は後三十の年以内に
起こる真古式神武を覆い尽くす代物。二度目は先程説明されたモノ。それはかつての
旧国家神武を喰らった代物。だが、真古式神武を覆うには勢力も範囲も今一つ。故に
まだまだ僕達の真古式神武はこの銀河連合の襲撃を耐え抜く。耐え抜くのは良いけど、
その間に僕達の仲間達が想念の海に旅立って行く。僕にはそれがどうしても
耐えられない。
 それが僕達の逃れられない死の運命だったとしてもそれは悲しい。僕は父さんや
母さん、それに名の知らない弟だけでなく僕を支えてくれたみんなまで命を落とす現実に
耐えられない。その度にこの胸の痛みは僕を苦しめる。胸の痛みは悲しみや怒りの度に
僕を苦しめるのか。僕に死んでいった生命の数の重みを背負えと口煩いか!
 いや、そんな話をここでするんじゃないな。僕がやるべきなのは始まりの銀河連合に
依る襲来と叔父の躯央くおうや僕の付き者だったマンメリー、それに最愛の雌である史烈史烈のれあ
に最高官として僕を支えてくれたタイガードライバー、それに最高に強いシレンデンが
どれだけ全生命体の希望として真古式神武の為に尽力してくれたのか。
 この僕、天同優央やさおがしてやれる供養はそれしかない。今じゃあ最愛の子さえも僕の
情けない姿を、いや。いや、あの子なら僕の望んでいた事を理解してくれる。でも今は
あの子の話よりも死んでいった彼らの話を中心に終わりの始まりを綴ろうではないか。
 これは決して気持ちの良くない幕引きの始まりではない。次へと繋げる気持ちの良い
幕引きさ。僕はそうやってあの時と同じように前向きに行こうと思う。あの時とは何か?
 それはまだ早い。今回紹介するのはまだ僕が後ろ向きな頃のお話。それはまだ前に
向かえない僕の、僕の--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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