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雑文特別編 忖度の国

 どうも市丸代に修正不足の実験作を押し付け、とうとう……なdarkvernuで御座います。
 それじゃあこちらの実験作もどうぞ。

 僕の名前は時時雨博仁(ときしぐれ ひろひと)……小学校の頃から忖度の現状を見せ付けられた可哀想な少年。失礼、自分で可哀想と言うのは些か恥ずかしいね。
 さて、僕の小学時代を一部紹介するよ。人気者のゆき君はどんなに悪い事してもゆき君を怒らせたら怖いと言うだけで誰もゆき君に逆らえない。陰口は叩けるが、それだけ。
「なあ、しぐれちゃん」
「何、藤島君」
「ゆきの奴、南を虐めてる」
「え、でも南君はゆき君の前で表情を強張らせるからいけないんでしょ?」
「オイ、しぐれちゃん。元はと言えばゆきの奴が南を虐めるのがいけない。なのにどうして南に非があるような言い方をするんだ」
「非?」
「正確には悪い事してるのはゆきの方だ。なのに南が一方的に責められるなんてどう考えてもおかしいだろ」
「でもゆき君はクラスの人気者で」
「人気者だったら何をしても良いだなんて間違ってる。逆に南の奴は女子に嫌われてるとか、しかも力が弱いだけでゆきの野郎に虐められてるんだぞ。俺は即刻、ゆきをぶん殴ってくる」
「あ、待ってよ。ゆき君喧嘩強いよ」
 結果は散々だった。藤島君はゆき君に挑んで五人掛かりで集中砲火を受けた。藤島君は南君虐めを止める為にゆき君に向かって行ったのにみんな南君を庇った藤島君を一方的に責める。しかもゆき君は事もあろうに見せしめるように藤島君をパンツ一丁にして更には体中に『僕は悪い子です』、『僕はヘイトスピーチャーです』、『右翼の息子です』と散々な事を落書きされた。直ぐに藤島君は先生に言い付けた。ところが、先生達はこうゆう時に限ってゆき君達を注意しない。それどころか藤島君を一方的に怒った。裸で学校中を歩くなとか変な落書きを見せびらかすなとかまるでゆき君を庇うように。
 余りのショックの為に藤島君はとうとう不登校と成り、それから二日後に首を吊った……
「おい、藤島の奴自殺したぜ」
「マジマジ、まああんな事したら誰だって首吊りたくなるよな……ケヘヘ」
「いやあ、あの時のゆき君は恐かったな。まさか藤島に向かってあそこまでやるなんて」
「おい、しぐれちゃん。お前も気を付けるんだな。確か藤島と仲良かったよな?」
「ああ、そ、そういえばそうだったかな?」
「あ、そうだよなあ。しぐれちゃんは良い奴だから流石に藤島のカスと仲良くねえもんなあ……ハハハ」
 僕は無力だ。僕にも藤島君みたいな勇気があったら彼を苦しめる事はなかった。彼を自殺に追い込む事もなかった。だが、この事件はこれで終わらない。
 それは藤島君の自殺から三日後の朝……僕は少し熱を出して学校を休もうかとその地区の班長に連絡したんだ。でも結局は連続登校記録に目が眩んで午前九時と遅い時間帯に一人で通学する事にした。高熱と格闘しながらもようやく校舎表門に着いた頃に何か異常な雰囲気を醸し出す事に気付く僕。熱で近付くまで気付かなかった僕でもそれが異常な光景だと思ったのは何故か?
 それはパトカーと救急車が同時に来てる事。校舎の中から南君らしき靴を履いた人が手錠を掛けられたまま更には素顔も見えないようジャンパーを被せられて二人の青制服を両手に侍らせるようにパトカーの中に乗ろうとしてる現場を目撃。
 僕は熱を出す中で保健室に入り、更にはそこの五十代前半の先生に事情を尋ねる。するととんでもない返答が飛び出した。
「いやあねえ、事件よ事件」
「事件? でも保健室には僕しか駆け込んでないよ」
「保健室で済ませられる話じゃないわよ。あの出血量じゃあ私じゃなくとも119番を呼ぶわ」
「え、どうゆう事?」
「君のクラスにゆき君って居たじゃないの」
「ゆき君が如何したの?」
「刺されたのよ、南君に」
 己の体調さえ忘れる程の衝撃が僕の中に走った。南君が……刺した?
「だ、大丈夫なの? ゆき君は大丈夫だった!」
「あら、気持ち悪いわね。君も南君よりもゆき君を第一優先にするの?」
「そうゆう事じゃないよ!」僕は必死に最悪の結果を避けようと言い繕った。「万が一の事が起こったらゆき君……殺人犯に成るよ!」
「そう、時時雨君らしいわね。ええ、でも……あの出血じゃあ、ゆき君は。ゆき君はもう今頃は閻魔大王にこっぴどく罰を受けてるわね」
 保健室の先生の言葉は現実と成った--クラスの人気者だったゆき君は死んだ……南君の放った凶刃に倒れて!
 それからという物はまるで掌を返したかのようにゆき君の悪事が報道されるように成った。何故か? 南君がゆき君を殺した動機は藤島君の仇を取る為。彼は藤島君が自分の為にゆき君の酷い仕打ちを受け、自殺した。南君はその無念を晴らす為にゆき君を殺した。容疑者の彼に呼応するかのようにクラスの中でゆき君降ろしが始まった。勿論、ゆき君を庇った先生達もそうだ。全員が全員、責任逃れを始めた。誰もが虐めの加担者であるにも拘らず、誰もがゆき君全てに責任を押し付けるかのように!
 僕はそんな流れが嫌で嫌で仕方なかった。全てゆき君に押し付けるみんなが嫌で……嫌でつい、あるジャーナリストに事の真相を漏らしてしまった!
 そして僕が漏らした事実は……僕の周りには虐めに加担しなかった者以外を消してしまう程の破壊力を見せた!

 それから時は中学時代に入る。僕は中学一年生……誰もが僕を怖い目で見つめる。


 と言う訳でホラー青春物語『忖度の国(仮)』をお届けしました。この物語はある種の爆弾であり、あらゆる闇に対して応じるが如く……止めよう、そうゆうポエム調の語りは(恥)。
 今回紹介した話はまあプロローグ或は前日談のお話。まあ前日談の定義はこの際、置いといて如何にして我々は贔屓してるのか? 或は言葉を優しめにしても如何にして松井秀喜(仮)大阪府知事の言葉を借りれば忖度してるか? 忖度の結果、一体どれだけの悲劇を生んでいるのかを我々は自覚しないといけない。というか自分は良く酷い話を思い付くよな。余程、人並みの青春を謳歌してないのかがこの物語を齧ってみてもわかってしまう。
 話を戻すぞ。普段はその悪人を忖度する癖にいざ、その悪人が凋落すると溺れた犬を棒で叩く様に弱い者虐めを始める……これ程までに胸糞の悪い話はない。無論、自分は今でもそうゆう奴らを一切許したりしない。そうゆう奴らは罰を受けてしかるべきだと今でも思う程にな……だから自分は人並みの青春を送れないんだよ、全く。そうゆう訳でこの物語を本格的に始める時は恐らく自分が世の中に売り出す事だけを集中し出す時だろうな。
 取り敢えず、端を折り始めたので明確なテーマを上げるとするなら正に『忖度の胸糞悪さ』だろうな。あるバイブババアを忖度。更には家計簿学園の話を持ち出したタマキンとKY新聞が共同で勝手に問題視して更には捏造報道バンキシャアアが元アナウンサーがタマキンの嫁だからという理由でタマキンを忖度。忖度をした結果、一体どれほどの悲劇が待つのかを綴ったお話。しかも結末には必ず主人公が止めを刺すというシナリオ構成……これほど胸糞の悪い物語を自分は知らない。
 あ、一応こいつ以外で胸糞悪い物語を書き殴った事は何回でもあるけどタイトル名を挙げればブラムヘイムもロストメモリーも前者はパクリ元である1984年的なモノ、後者はSF染みた胸糞悪さを表現。だが、こちらの場合は村八分的な胸糞の悪さを表現。比較するのも困難という物。
 と言う訳で実験作の解説を終えるぞ。

 それじゃあ雑文特別編はここまで。第七十話は時間を大分置いてから始めるので待て。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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