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一兆年の夜 第六十八話 テンタウ 中篇(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百五年七月九十三日午後四時四十七分十八秒。

 場所は大陸藤原大中臣地方鳳凰堂山標高成人体型九百九十八南西西側。そこには銀河連合拠点型の南西西口がある。そこから更に進む先にて五名の生命が慎重に進み続ける。
 さて、前回までは五名全員ある任務を果たすべく純友洞窟を無事に抜けるも待ち受けるのは銀河連合に依る落下の雨。それに依り、地下へと潜る羽目に。そこで五名は生きた神を目撃。大陸藤原の謎の解明をより鮮明にしてゆく。何とか脱出する事に成功した五名は従来の任務を思い出し、分析の結果は鳳凰堂山にその痕跡があると。その鳳凰堂山にて指揮官型の襲撃に遭うものの奇跡的に全員生還を果たした。
 だが、この先も同様の奇跡が起こる可能性はない。五名全員そう思考する。何故なら五名共肉体労働よりも頭脳労働に重きを置く生命。その中で只一名……齢十八にして二の月と二十二日目に成る藤原飛蝗族の少年藤原バッ戸は奇跡について当たり前の諺を考える。
(奇跡だと呼ばれるのはだ二つまでだ。三つ目以降はだ奇跡だではないだ。何故ならだ奇跡とはだ偶然だでありだ、必然だではないだ。故にだ偶然とだ認められる二つまでだは紛れもなくだ奇跡だ。三つ目からはだ必然とだ変わらない為にだ奇跡だと呼ぶのはだ奇跡だの希少価値をだ下げるだ。おやだ、これはだ紛れるとだ変わらないだじゃないかだ?)
「何考えてるんだ、バッ戸?」深い考えに陥るバッ戸を引き摺り出すは齢二十歳にして二の月と十四日目に成る仁徳人族の青年レイデル・バルケミン。「奇跡とまぐれの違いはどちらが格好付くか、だろう?」
「お前らしくなあああい」梟訛りが五月蠅いのは齢二十一にして四の月と二十六日目に成る蘇我梟族の青年蘇我フク五郎。「実地ではなく感性で物事を判断すううううるとは頭脳は一族バルケミンの名が廃ああああれるぞ!」
「そうじゃないんだ。物事を科学的な方面から解析出来ない事態に陥ると俺達は諦めるしかない。今はまだ科学的な解明が可能でも明日明後日の方向では何があるのかわからないぞ。もしかしたら科学実験は双六してるかも知れない」
 そんな訳あるかあああい--とフク五郎は賛意しない!
「お前達五月蠅いゾオ!」大声出して注意するのは齢三十一にして五の月と二十一日目に成るルケラオス熊族の中年クマント・ベアーダ。「失った左眼を始めとした傷が疼いてしまうだろうガア!」
「少し静かにしって下さい!」とクマントに注意するのは齢二十九にして十の月と十九日目に成る藤原鶏族の青年藤原コケ造。「既に相手の胃の中でっせ……幾らでも獲物を狙ってきまっし!」
「だよなだ、確かにだ。だからこそだ銀河連合はだ俺達がだ良い所だまで進んできた瞬間にだ本気をだ出すかもだ知れないぞだ」
「いや、あんまり舐めた対応をするとも限らない」
「珍しく意見が……あったあああぞ!」フク五郎は真上に勢いよく迫る何かを目撃しながら悲鳴を上げてそれを伝える。「拠点型の触手だあああぞ!」
 何イイだ--バッ戸だけじゃなく、他の三名も悲鳴を上げてそれを目撃。
 このまま声だけ出して大人しく食われるのか、五名……いや五名の身体は動いていた。それは元来持つ野生の働きなのか? それとも頭脳の働きが体に上手く合致したのか? それについては誰にもわからない。バットの脳内でも次のように証明される。
(頭脳だけでだ戦場をだ渡り歩ける筈がだないだ。戦場ではだ僅かな確率でだ死ぬ状況をだ何度もだ潜り抜けてだ初めてだ肉体がだ理論通りだに動き始めるだ。もしかするとだ俺達のだ肉体がだ反応出来たのはだ自分達がだ弱者だである事をだ自覚しつつもだ……いやだ、全然だ理解出来ないだ。そんな筈がだないだ。でもだそれ以外のだ解がだ思い付かないだ。そんな事よりもだ考える事がだあるだろうだ……俺達のだ優先すべき事をだ!)
 バッ戸達は思い出してゆく。どうしてこんな虎穴に踏み込んでまで得ようとする虎児があるのか? それは次の通り。
(そうだ。俺達はだ真古式神武のだ烈闘様だと優希様だの第二子であられるだ名のわからないあの方をだ救出する為にだここまでだ来たんだ。その方のだ為にだ俺達はだ……最もだ良くない可能性がだあってもだ俺達はだ最もだ良い可能性をだ信じてだ暗闇にだ向かってゆくんだ。そうだ、暗闇のだ中をだ!)
 五名は必死に触手型の攻撃を避け続ける。その躱し方は正に頭脳労働者だからこそやってしまう一つ一つの動きが余分に行われる回避。故に何度体勢を崩して何度冷や汗と心臓の鼓動を止めかけたか……だが、五名は何とか触手型の攻撃を全て避けて第二関門へと体を潜り込ませてゆく……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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