FC2ブログ

一兆年の夜 第六十七話 テンタウ 前篇(序)

 ICイマジナリーセンチュリー二百五年七月七十七日午後十一時七分四秒。

 場所は新天神武大陸藤原藤原道長地方純友洞窟西側出入口前。そこに仮設民家が作られる。
 その中には建て主である齢十八にして二の月と六日目に成る藤原飛蝗族の少年藤原バッ戸は机に凭れ、四足歩行用の椅子に腰掛けながら日記を記す。夜中である故に蝋燭に火を灯して前左足で紙手帳を抑えながら前右足と中右足で器用に筆を掴み、机に置かれてある硯に向けて丁寧に墨を染み込ませながらしかも余分な墨を落としながら汚さないよう慎重に記してゆく。但し、途中で時の誤りがある場合は斜線を加えながら書き進める。墨である以上は誤った字を訂正出来ない為に。
『俺の名前は藤原バッ戸。藤原飛蝗族の雄として者探しを依頼される。その者とは
ゆ希優優希優希ゆき様のい児遺児であられます名前がわからない第二子であられます雄の子
を取り戻しに同じく四名と共にその使命を果たしにここすみ友純友洞窟前まで来ております。
 その前に先ずはどうして優希様の遺児であると記すのかを説明しないといけませんね。
実は優希様はその子を産んで直ぐに死なれてしまいました。それだけでなく、実は優希様
は産んで直ぐにその子を名付けようとしておりました。ですが、最愛の夫である烈頭
烈闘れっとう様の死は彼女の心を大きく傷ませました。しかも烈闘様が望んでいたとしても優希様
は心の底で銀河連合への怒りを募らせました。姉同然だったメラリマ様やそして共に愛を
深め合った烈闘様とほぼ連続で身内が銀河連合に依って死んだ事を知った彼女が二名の
為に愛情深く前に向かって進む事など出来る筈もない。心の何処かで自分がもっと言って
おけば二名は死ぬ道を進まなかった。自分が傍に居て死を見届けておけばこんなに辛く
はなかった。色々と思う所があったのでしょう。そして優希様は第二子を産んで直ぐに
想念の海に旅立たれてしまった。その為に遺児の名前は一切わからない。しかも躯央くおう様が
その子に名前を付けようとしたら優希様の付き者である真島ギャレイ出が猛反対した訳
だ。その結果、今日まで名前が付けられずに仮の名前である烈闘様のお名前でその子の
事を完結しておりました。
 つまりその御方は如何成ったのか? それはギャレイ出が遂に重い腰を下ろした直後に
銀河連合が事もあろうに誘拐したんだよ。警備に穴があった訳じゃない。銀河連合と区別
を付ける方法として会話を試みるなど散々その方が銀河連合に依る悍ましい行為から
何とか守って来た。なのに奴らは一名一名に憑りつく事で行動を誘導し、事が起きれば
一斉に取り付いた側を死なせてその肉体を乗っ取り、その方の誘拐をまんまと成功
させた。それもこれも全ては烈闘様が遠足遠征を失敗させた影響が強いのです。もしも
遠征に依って多くの軍者や財政と共に士気まで失った真古式神武は第二子を空かさず
取り返す程の意欲はもうない。躯央様はその為に士気と殆ど無関係に己のやりたいように
やる俺達五名を見つけて奪還の命令を出されたのでしょうね。全く自分達の力が
弱まってるからってそれはないぞ。
 と今日はここまで。明日からこの洞窟を抜ける事に尽力していかないと。でもこの
出入り口から抜けるのって大変なんだよな。大丈夫かな?』

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR