FC2ブログ

一兆年の夜 第十話 天同生子 始動篇

 ICイマジナリーセンチュリー三十九年七十三日午前九時零分二秒。

 場所は秘境神武入口。
 そこへ齢十九にして三の月と一日になる人族の少年と齢二十にして四日目になる
人族の青年がこの地に入った。
「ここは秘境と呼ばれる地だな。かつては齢六十以上の仙者が住むと噂された処。
今じゃあ自分達と変わらない者しか住んでないのは悲しいことだな、色葉?」
 少年は成人体型が一に満たず、髪の毛が全くない青年色葉に問いかけた。
「ベレッタ君よ! 僕に質問されてもわかるわけないよ! 僕はベレッタ君と違って髪
の毛が全く生えないから頭が良くないのに」
 色葉は成人体型一とコンマ一続く三と四の間あり、髪の毛は灰色で肩までの長さ
があって、なおかつキュプロ枝製の紐で先端を括った少年ベレッタに妬みのような
答えを返した。
「髪は関係あるか? そんなことよりもここは物騒がしい処だと思わないか?」
「そうですな。日の光は照ってはいるものの、円柱の建物があると思ったら木で出来
た寺やら神が最も宿るであろう社、教会があるし、ん?
 座禅をした僕と同じように髪の毛のない人族の像があるぞ! 成人体型三十三
くらいあるのではないかな?」
 その他にも鉄で出来たU字型の羽が横にくっついた物や、同じく鉄製の車輪の
付いた四角い物。中にはフックのような物が付いた四角い物もある。後は髪がない
人族らしき者が立ってる像が二つ。
「これは秘密にしなければいけないと思う!
 ここは秘境と呼ばれるのも無理はない。何しろ神々が安らかに眠るにはちょうど
良い処だな」
「ん? ベレッタ君。声を少し小さくしよう。後ろに何かいるかも?」
 と言って色葉は持っていた望遠刀を構えた! 右手は担いである大きな筒の方に
近付ける。いつでも戦う準備が出来ていた。
「いるのか? 自分は生命の気配に敏感じゃないからっ。
 って、うっわっと!」
 ベレッタは四角い服入れの残骸に右足を引っかけた--思わず倒れそうになる。
「気を付けるべきだよ、ベレッタ君! 気配も足下もね」
「すまない色葉!」
 二名は足下、或いは全方向を注意しながら奥へと進んでいく。
「なあ色葉? 今の気配は内臓モノではないだろうな?」
「内臓モノ? ああ、剥き出すモノね!」
「いい加減、統一しないとな!
 これじゃあ皆が皆、何のことを指してるのかわからないぞ!」
「えっ? まだ剥き出すモノの正式名称が決まらないの?」
「ああ! 海洋藤原鮭族の十代目藤原マス太を初めとした学会ですら名称を決める
ので意見がまとまらない!」
「普通に剥き出すモノで良いんじゃないの?」
「何かしっくり来ないんだよ! 自分は内臓モノとあれを呼ぶが、他の者から言わせ
ればそれじゃあ意味が通らないそうだ!」
「大変だね。配達事業を始めることや野菜、果物研究に詳しい生命も恐怖心という
言葉を開発した生命も皆、剥き出すモノの正式名称だけは決められないんだね!」
「あれは我々生命体の歴史を変えてしまった存在だからな!
 最近になって倒すという言葉が流行り始めたとしてもあれだけはそれではいけない
ような気がするんだよ!」
 ベレッタは剥き出すモノを倒すことに躊躇いがあるようだ。
「でも倒さないと僕らの大切な者達が死んでしまうよ!」
「けど、一回だけ穢れを浴びずに内臓モノを死なせた者もいたな!
 確かシュラッテー・ベンデルウムという燕族が--」
「あの老年の事だね! 実は剥き出すモノが飢えで苦しんでいたから死なせて
しまったと言ってたよ!」
「くっ! そりゃ知らなかったよ! じゃ、じゃあどうすりゃ内臓モノと付き合えばいい?
 死なせるのは御免だ!」
「穢れを怖れてどうする! 何もせず誰かを死なせる方がよっぽど罪深いよ!」
「はあ、笑えない。どうやら色葉は零様の影響を受けすぎたな!」
「零様については、僕として好きじゃないよ! 好き勝手し放題だから困る!」
「自分も同感だ! ま、まあ零様の命令だけは逆らうのは礼を欠く行為だからして
ないけど」
「だよね! 僕達の目的はこの秘境で零様の代わりに天同生子様を迎えることなん
だよね」
「おや? 喋りクチャっているうちに自分達は生子様の使者と出会ったな!」
 二名は犬族の像と馬族の背中に乗った人族の像の間に立つ使者と出会う。
「待っていましにゃ。いやここはようこそ秘境神武にぇ!
 どのようなご用件でこちらにゃ?」
 齢二十八にして一の月と二日目になる神武猫族の青年に対してすかさずベレッタ
は答える!
「実は天同零様直々の命により、自分達は仙者天同生子様をお迎えに参りました!
自分達をどうか生子様の下に連れて行ってくれますか?」

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR