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一兆年の夜 第六十三話 玉と石は混ざりて交じり(進)

『--以上が僕の体験したテオディダクトス大陸で起きた不可思議現象の真実なのさ。
僕はあの現象を今でも信じない。だから僕は日記で記す事柄は真実味のある話を
入れつつも信じられない話があると直ぐに幻想話を取り込む事で纏めた。
 では始めから終わりまで流れを紹介しよう。石の森制圧に成功した制圧隊。彼らとて
犠牲なしに石の森を突破出来た訳ではない。今まで石の森の為に尽力して来た
ザットネル・ガニータは負傷し、ザッタは彼を帰しに一時離脱。まあ素早く戦線復帰した
だけでも彼の意志は尋常ではない。その事についてはたまたまサッカスより先にある
オリゲネ地方に興味が湧く自分としてはどんな気持ちかを理解出来ない訳さ。当然、
戦う生命の気持ちを理解出来ない頭脳労働者気取りの僕はこれから来るべき戦いへの
覚悟が十分じゃなかった。その為にサッカス地方に出ていきなり戦闘に巻き込まれて
まさか地中に潜みし銀河連合に依って命拾いするとは夢にも思わなかった。だが、地中
も安全な場所ではなかった。サルートや日暮小隊長の力を借りても生き残るのは困難
だった。後少しで命を落とす寸前で僕達は地中に潜む生命達の助けを借りて何とか地上
へと戻った。
 それから次に待ち受けるのはオリゲネの泉と名付けられた泉。そこの偵察を任された
隊員達は生き残りであるアゲル以外全員銀河連合に食べられた。彼らの仇を討つべく
僕達制圧隊は泉より出でし海洋植物型銀河連合と交戦。戦いは呆気なく終わるも奴らは
囮だった。本命はあの雲と化した銀河連合による襲撃。それを命懸けで突破しようと
試みた制圧隊。だが、次々と雲の口で粉砕され無残な姿と化す仲間達。見ていて
辛かった。でも目を逸らすと却って危険な目に遭う。何度も僕はサルートに注意された。
絶体絶命の危機に瀕した制圧隊を救ったのは策でも何でもなく地中に引き摺り込んで
僕達を助けたあの粘液種族達。彼らが制圧隊を地中に引き摺り込んだお陰で
雲型銀河連合は見失い、そのまま過ぎていった。居なくなってから粘液種族達は僕達を
お日様の当たる場所まで引き上げてくれた。残念なのは感謝の言葉を告げる事が
出来なかった所かな?
 さて、彼らに命を助けられた僕達制圧隊は石の森突破時の半分と成った。それでも
全生命の希望の為に進んでゆく。そして見えるのは僕の旅で終着点と成る
オリゲネの地上絵。まさかそんな風に名付けられたなんて今でも信じられない気持ちで
一杯だよ。そこは僕が初めて頭脳を披露し、制圧隊の為に貢献。そうして巨大な鳥族の
絵が判明。その直後に混合鳥型銀河連合が大挙。彼らの前に僕達は絶体絶命の危機
に瀕した。
 ここでも奇跡は起こる。だが、今回の奇蹟はあくまで結果に過ぎない。地上絵の鳥は
銀河連合だけじゃなく僕達制圧隊さえ死なせてしまったのだから正直言って奇跡と呼んで
良い物か?
 その地上絵の鳥はな。正確にはオリゲネの鳥はあの巨体で繰り出す嘴で迫り来る
銀河連合を次々と刺す。いや、粉砕という言葉が正解かな。あれだけの質量で
繰り出すともう鋭さよりも全体の衝撃の方が大きく増す。それでも鋭さを表現するならば
もっと速度を下げないと無理だろう。
 さて、そんな衝撃を放つオリゲネの鳥なのだから当然制圧隊は無事では済まない。僕と
サルート、それから日暮小隊長にザッタにアゲル、そしてショウウン以外は皆
テオディダクトスの大地で帰らぬ生命と成った。あの鳥は僕達生命体の味方ではない。
自然災害その物だと理解した。理解するが故に銀河連合と同じように怒りを覚える事は
ない。それが悔やまれる。
 さて、その鳥に依って僕達生き残りは石の森の南側出入り口まで飛ばされた。何故
そこまで飛ばされたのかはわからない。というよりも意識を飛ばされた時間が距離と
比較して余りにも短過ぎる。故に今でも僕はその理由が何なのかを説明出来ない。
 生還後の僕達は無理を押してやって来たザッタの弟であるザットネル率いる救出隊に
依って無事救出され、アンモ村まで帰還を果たした。
 そんな訳でこの日記は真実と幻想を織り交ぜながら綴った。何故なら僕は現実で説明
出来る代物しか信じない為に今でも三度も起こったあの出来事を絶対に信じていないので
ある。玉石混交にしたのも後に僕の日記を調べる学者研究者の為の研究材料としての
価値を示す為だよ。僕はそうしなければあの出来事を説明する事が出来ないと恐らく
生涯最後の日に成ろうともそう呟くだろう。
 さてこれで日記は幕を閉じる。一応余白は多く残して終わらせる。何故なら余白を残す
事で構成の研究者が少しでも木附町として活用出来たらこれほどうれしい物はないと
信じてね。
 恐らくICイマジナリーセンチュリー百八十六年一月四日午後一時六分五十七秒。これにて筆記完了。』

 一月十日午後一時七分二十秒。
 場所は新天神武エピクロス島ルケラオス市第五北地区。
 その中で五番目に大きな建物の二階にてギッジェの研究室の戸を叩く生命が居た。
「呼んでか?」
「名前はサルート・シルザっだ。入っるぞ」
 サルートは元気な姿で入って来た。包帯こそ目立つ物のもう万全の状態である。
「まさかもう来てのか?」
「締め切りまで後二の日まであるが良っいか?」
「その前で確認を」
 サルートは確認する。すると彼は数点ほど指摘。特に強引な理由付けをされた部分は流石に大雑把なサルートも首を傾げざる負えなかった。
「何だよ、オリゲネの鳥ってのっは?」
「それでやるしかないんづよ。それでも信じられすのか、今でもあの光景ど」
 確かにあの場面は今でも信じらっれない--とサルートも又、夢だと信じたい気持ちで一杯だった。
「だからこそこれこれとあれあれとそれそれは通すしかないんど。僕は今でもこれあれそれは幻想だと思ってる。だったら説明できない部分は最早創作された幻想で説明するしかないんで!」
 強引な雄だっな、お前は--と呆れて溜息も吐けないサルートだった。
 さて、日記の話はここで終わる。まだまだ話は続くが、その場合はキシェールの雄が今回の物語の主人公なのだからこの話だけは避けては通れない。
「ところで例のICは順調っか?」
「今から説明するのでICイマジナリーセンチュリーの新たな側面で。そうだそ、ICイマジナリーセンチュリーは初期の計算法は太陽暦を四回掛けだ後は調整の為に閏日を加える事で綺麗に纏めず。まあ何処から何処までなのかを順を追って説明するでこのように成る。
 えっと一年の第一期は三月百六日かど--」
「待て、三月が百日以上続いっている。先に一月から十二月は何日で終っわるかを教えてくれ!」
「そうだっと。いけないさあ、僕とした事し。えっと一月と三月と五月と七月、八月、十月、そして十二月は百二十四日で終わず。それと四月と六月と九月と十一月は百二十日て終わる。最後に閏年どは一日足される二月は二十八を四掛けてそこに閏日を足すから百十三日で終わす。これらは創始者がキッシャ・キシェールに伝えたICイマジナリーセンチュリー一年毎の月さ」
「頭がこんっがらがるなあ。それで話を戻っして」
「えっとICイマジナリーセンチュリー初期では第一期は三月百六日から六月百二日まだの三百六十五日。第二期は六月百三日から九月九十九日まぢの三百六十五日。第三期は九月百日から十二月百一日まづの三百六十六日。最後は十二月百二日から三月百五日までの三百六十五日と。んん、閏年は四の年に一度でから少しおかしいな。ひょっとすると既にずれは起こっているかも知れなど」
「ええい、良くわっからん!」
「一旦、ICイマジナリーセンチュリー八百年に成ってから月の調整をしなくてはならないかも知れずな」
 ギッジェは三十八年の生涯を閉じるまでICイマジナリーセンチュリー八百年より先の計算法を確立出来なかった。それでも彼は満足していた。何故なら自分の一歩は限りなく貢献は少ないと知っていてもほんの少しだけ前進しただけでも全生命体にとって大きな一歩だと信じるのだから……

 ICイマジナリーセンチュリー百九十六年一月十日午後二時零分零秒。

 第六十三話 玉と石は混ざりて交じり 完

 第六十四話 烈の闘い 藤原大陸の謎篇に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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