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一兆年の夜 第六十三話 玉と石は混ざりて交じり(始)

 ICイマジナリーセンチュリー百九十六年一月一日午前六時七分六秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方石の森。
 その中でサッカスとオリゲネの二地方の繋ぎ目であるカバオラ境界線にて自分の身長程の木の籠を背負うは齢二十八にして七の月と六日目に成るメデス蠍族の青年は自分よりも横幅の大きい岩に乗っかり、何かを思案。
(石の森の制圧には成功しっでが、中々にここは深いかも知れっで)
「また何を書いてるんだっが」
 と彼に声を掛ける生命が一名。齢二十四にして十一の月と二日目に成るエピクロ猿族の青年は蠍族の青年が岩肌に尻尾で何かを記してる仕草を尋ねる。
「まさかまた使えそうにないICの調整っか?」
「お前がざ、サルート。何時も何時も筋肉鍛錬しか頭に入らない生命が頭脳訓練の僕にあれこれ頭の良くない尋ね方をしっだ……先祖代々から伝えられるこれを学ばずして何の進歩があるっだ?」
「良くわからないけど、頭でっかちじゃあ生き残っれないって死んだ親父さんは言ってたよ」死んだ親父さんとはサルート・シルザの父親を指す。「だから理論よりも先に実践を極っめろって」
「一理あっぢ……そして、サルートで」
「何っさ?」
 「筋肉鍛錬しか頭に入らない」と言ってのを謝罪する--と彼は頭脳訓練を貫くが故に自らの頭でっかちな発言をした事を全身を曲げて謝った。
「そうして直ぐ謝るのは銀河連合相手には通用っしないって」
「さて、それじゃあお前は持ち場に戻れぜ」
 本当に何かに夢中だと何も見っえないな、ギッジェは--とサルートは彼に気を配り、自らの持ち場に戻ってゆく。
(さて、今の時代は恐らがICイマジナリーセンチュリー百七十三年。んで月は恐らくど……二月? 曜日はこちらが確認出来る段階でから金の曜日。それからそれでら……ウムム、これは正確な日数なのであ? もしかするだ僕はまだ近付けてないのかも知れっで)
 ギッジェ・キシェールはICイマジナリーセンチュリーを把握していない。それだけじゃない。そこには一定年を超えると一年掛ける為の計算式が大きく変化する事にもまだ気付けない。そもそもまだ全生命体はICイマジナリーセンチュリーを……この物語の終わりが一兆年である事にも気付けない。
ICイマジナリーセンチュリーは天同家とも密接に関係っするかどうかは証明されどない。そもそも自然数の最終定理と同じく銀河連合と密接に繋がると学者連中は騒ぎ立てどるからな。自然数の最終定理はいわばレオーネ・オーランドが一つ解法を発見しで事をきっかけに一気に攻略可能かと思われで……それは幻想だとわかっでら当時どれだけの学者連中は落胆しぢ事か!)
 おーい、そろそろ行くよの--ギッジェの尻尾の安全部分に右足で掴んで声を掛けるのは齢三十一にして四の月と十日目に成るエピクロ熊猫族の中年日暮パン堂。
「イヂヂ……だから尻尾を強く握りで!」
「済まんやわ、蠍訛りじゃあ何言ってるのかわからんよの」
「強く握る出ない!」
「それならわかるよの」
 足を離したパン堂。彼は石の森第三制圧小隊の小隊長。だが、石の森の先まで引き受ける模様。故に彼らは石の森の制圧が完了してもまだまだ仕事が残る。無論、その小隊にはギッジェも加わる……現地調査要員として。
(石の森の謎は他の調査員に任せるとしだもこの大陸は完全に我々全生命体や銀河連合に依る支配を受けつないな。もしかするだ誰一名としてここには生命が暮らしとないんじゃないか? あ、北アンモ山に集落を建てど現地調査組は除く。その理由がどうしどなのか? 僕はかなり気になるとも)
 ギッジェは先祖代々から続くICイマジナリーセンチュリーへの興味は尽きない。だが、その研究を忘れるほどにテオディダクトス大陸の謎の解明に夢中に成りつつある。
『--これが始まり。僕が生き残った物語の始まり。最初こそ安全圏内で僕は
テオディダクトス大陸の謎の解明にのめり込んでみた。後は先頭が出来る生命達が何とか
やってくれると信じても居た。
 しかし、次の話でそれが甘い考えであった事を思い知らされる。まさか僕が頭脳労働
以外に駆り出される事に成ろうとは……今でも筋肉痛は迷惑極まりない。どうして僕が
戦わないといけないんだよ』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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