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一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(八)

 ICイマジナリーセンチュリー百九十五年三月五十四日午前二呪四分四十一秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方北アンモ山アンモ村北地区愛の洞窟。
 アンモ集落はICイマジナリーセンチュリー百九十三年三月五十三日に救出に向かったザリオ四号に乗ってやってきた十五名の救出者に依って発見された。だが、ザレナスやケロッタは既にこの住処を大事にするように成っていた。その為、嫁の事を一時も忘れないクレッセだけが帰る事を希望。それだけじゃない。やはり子育ての苦労から救出者の内、五名ほどこの大陸に残った。ここからエピクロス島とテオディダクトス大陸間の交流が盛んに成った。ザリオ四号を基に船の最新化と量産体制化は加速。ICイマジナリーセンチュリー百九十四年十二月十八日には遂にザリオ五号、ザリオ六号、そしてザリオ七号が完成。それから今年に入って三月一日には遂にアンモ集落はアンモ村に昇格。徐々にテオディダクトスは生命が暮らす大陸へと変貌しつつあった。
 そんな中でこの洞窟にやって来るのは齢十七にして一の月と十日目に成るルケラオス蜊蛄族の少年二名は齢十六にして五の月と二日目に成るエピクロ熊族の少年と共に高温の滝を進んでゆく。
「なあざザッタ?」
「何、ザットネル?」
「まだ親父のん事諦めないのん?」
「こうして俺達だけがざこんな所にり残ってるんだざぞん! 母さんがざまだ必死にり生きてる時にりどうして諦めようとん考えるかざよん!」
「オイオイ兄弟間での話とかみっともないゾオ!」
「良いなあざ、クレインはざ。まだまだ長生きのんおじさんがざ親代わりなんだからさあざ」
 あのおじさんは辛いヨオ--とクレッセの甥にあたるクレイン・グリーズはクレッセに辟易する。
「兎に角、母さんのん面倒をん見る為にり残ってる俺達はざこの大陸のん調査をん続けないとんいけないんだざ。でないとん死んだ父さんにり呆れ返ってしまうぞん」
 死んではいないとん思うけどんねに--とザッタはやはり諦めてない言葉でザットネルにつっこむ。
「そろそろ立ち去りたいほど暑い。多分、愛の洞窟にある高温湯気の滝に着いたかもナア」
 本当だざ、アツウウウ--とザッタは目も引っ込めたくなるほどに暑さを感じ取る。
 三名は慎重な足運びで進む。少しでも速度を上げると火傷するこの高温湯気の滝と今では呼ばれる滝の近くに。そして彼らはそこで光る湯気を目撃。湯気が白いせいではない。湯気が光を帯びて彼らに近付き、それから湯気は巨大化。三名は直ぐ様、離れてから持参していた石包丁を構える。
「気をん付けるんだざ、二名共。もしかしたら銀河連合がざ跳んで来るかざもん知れない!」
「ザットネルのん言う通りだざ。だからクレインもんなけなしのん石包丁をん構えてねに」
 わかってるヨオ、それクウラい--と声を荒げるクレイン。
 三名が後ろに下がりながら何時でも飛び込めるほどの足使いをしてる中、巨大化する湯気は徐々に光を失い始める。全ての光が失われる時、湯気の中より河馬族の老年と蜊蛄族の青年が百獣型に組み付きながら姿を現した!
「今ですが、カバオラサアアアンん!」
 ガルルルルッるるグバア--と雄叫びを上げてカバオラと呼ばれる河馬族の老年は百獣型の襟首を噛み抉った!
 百獣型の首から大量の血が噴き出し、そのまま地面に横たわる。何とか生き延びたカバオラと蜊蛄族の青年は周囲を見渡す。
「はあはあ、えっと君達はざ……まさかざザットネルとんザッタ?」
「え、僕達のんことわかるのんですかざ!」
「俺のん事をん指節でに指しながら……もしや父さんかざ!」
「良く区別がついたグバア、ザリアン君グバア」
「そりゃあざ自分のん息子達だからねに」
 ウワアアア、親父イイ--と叫ぶザッタだけじゃなく、ザットネルも十の年ぶりに父親と再会を果たした。
「えっとお爺さんがおじさんが噂スウル……カバオラさん?」
「君はグバア?」
「俺はエピクロ熊族のクレーゼ・グリーズの息子デエあるクレイン・グリーズ。今は父が新天神武に於ける海戦で父クレーゼが戦死して兄に当たるクレッセの養子になりましタア」
「そうグバア、それは大変だグバア」
「あ、そうだざ! 親父にりはざこれだけをん知らせないとんいけない」
「如何した、ザッタ?」
「あのねに、実はざ母さんがざ二のん日より前からざ高熱でに魘されてるがんだざ!」
 何--ザリアンは妻ザレナスの容体を知るや否や、直ぐに走ろうとして余計に火傷をしそうに成った。
(これだけザリアン君の子供達が成長しているという事は……一体どれだけの時が流れたんだグバア?)
 カバオラは徐々に答えを見出そうとしていた。それは即ち、カバオラとザリアンの物語に終止符を打つ為の答えを!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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