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雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (5/5)

 どうもどうやらせっかちな性分なのか、さっさと進めたい模様。
 ではラストと行きましょう。

 二人は死体を前にして放心状態。ゆうちゃんの死体の時もテロリスト五人のバラバラ死体の時も何とも感じなかった事柄。なのにチャラオの死体を前にして何をすればいいかわからない。何故なのか? 何故なのか? 何故ええええなのかああああ!
「ああ、五月蠅いなあ。折角寝てる時に騒がない……で?」状況がわからないハラちゃんは扉を開けて何か違和感に気付く。「あれ? ドアを開けたら妙に重たい上に足下に血が垂れてるから……ってウワアアアアアアア!」
 ハラちゃんはチャラオの死体を目の当たりにして絶っっっっっっ叫!
「オイ、ハラちゃん! 眠りに就こうとしてる時に大声出すな……あ? あ、あ、あ、アアアアアアアアア!」
「何で叫び声が……ってウワアアアあああ!」
「まさか……本当に次の殺人が起こったのか……あれ、夢か?」
「おやおや、こっそり各部屋を調べてる時に……面白い物が見れたね」
 ハラちゃんの絶叫で同じく大きな牢屋で眠っていたロバ、オオニシ、タケマサがそれぞれの反応を見せる。彼らの声に釣られてプロマイ及びカズヒロの背後よりジュンペイ、ノブユキ、タイラント、タカ、ムーミンもやって来た。
「これで二人目……なのか」
「違うよ、ノブユキ君。七人目だからね」
「ンな細かい事はどうでも良いから今は……ウウウ、吐き気が!」
「どうぞ、俺が全て受け止めるよおん!」
「アホやってる場合か!」
 とロバがムーミンにツッコミを入れる間に倉庫に入った人影を追っていたゴメクボとアママイが駆け付ける。
「駄目だ。犯人を取り逃がし……ウウ!」
「うわああああ! チャラオ君! ねえ起きてよおう、チャラオ君!」
「いや、無理だ。チャラオさんは間違いなく死んでるよ」
「それにしてもムーミンは酷いよね、矢で一突きなんて!」
「俺はやってないから」
「僕も違うから」
「俺もないね。ちゃんとアリバイあるよ」
「アリバイ……そうだ!」ノブユキは冷静に成って一人一人のアリバイを確認しに掛かった。
「そんな事よりもさっさとそれ片付けようよ」
「マジでそんな事言えるんだ、お前! 本当に信じられない神経だよ、お前!」流石に温厚なハラちゃんもタイラントの無神経極まる発言には突っかからざる負えない様子。
「確かに信じられない事を言ってるだろうけど……でもタイラントの言う通りチャラオさんを片付けよう」とカズヒロは当たり障りのない言葉で提言する。
「ま、まあそうだな。それで何処に安置する?」
「大きな牢屋の右手前にあるあそこにしよう。同じくゆうちゃんの死体やテロリスト五人のバラバラ死体も安置してあるし」
「あ、そう言えばそうだけど」とやはり空気を読まないタイラントはこんな事を口にする。「何だかバラバラ死体の一部がなくなってるんだけど」
「何!」
「それどうゆう事よ!」
「まあ取り敢えずチャラオさんの死体は片付けましょう」

 錯綜する情報……混乱する犯人以外の十二人。彼らは一つ一つを纏めるべく、深夜一時までに全ての事柄を終わらせて食堂に集まった。
 早速議っっっっっっっっ論が始まる。彼らが議論するのおおおおはチャラオ事件に於いて判明した数々の証拠及び証言の出し合いである。
「先ずは僕から提示するね。事件の始まりは僕とアマとカズヒロ、それにゴメクボが食堂に集まって第一の事件であるゆうちゃんとテロリスト五人を殺害したトリックについて自分達なりに話し合っていた時よ」
「ちょっと待った、プロマイ」
「何よ、オオニシ?」
「如何して俺らを呼ばなかったんだ?」
「犯人である可能性を拭えないからよ」
「成程……俺達の中の誰かが犯人である以上は出来るだけ身内同士で話し合う方が建設的で、あると」
「全くもうプロマイ君はどうして俺を呼んでくれなかったんだ! 呼んでくれたら協力してあげたのに!」
「いや、俺は我慢成らんな。そこの陰気野郎と一緒に語り合うなんてさあ」
「お前ら仲悪いなあ」と言った後溜息吐くオオニシ。
「まあ続きを説明するよ。僕達が食堂で話し合ってたのはちょうど昨日の午後十一時五十四分くらい……その後に風切り音が鳴り響き、僕達は食堂を出たよ。すると……人影らしき姿を見掛けたわ。それで僕達は二手に分かれたわ。僕とカズヒロが人影が向けていた方向目指して走り、アマとゴメクボはその人影を追う係をね」
「そしてチャラオは死体として発見されたんだな……俺達が熟睡しようとしてる時に何て事をしてくれたんだよ!」
「それで人影らしき奴は捕まえたのか?」
「それが……倉庫に入ったんだが、全然見つからなくて」
「本当かあ? ひょっとしてお前が逃がしたんじゃないのか?」
「逃がす訳ねえだろ」
「まあまあ落ち着け、お前ら!」
「ゴメクボ君の言う事は本当だよ、タケマアサ君。俺も探したんだけど、だけど、ウグウウウウ!」
「どうせ君達が何処へ向かうかの何かをしてる時にこっそり逃げたんじゃないの?」
「それは有り得ないわ。だって僕とアマは倉庫のある方角でじゃんけんしてたんだから……その時には誰一人として倉庫から出てなかったわ」
「だってさ、タイラント」
「何だよ、つまんないな」
「お前という奴は……よくそんな事言えるよなあ」
「ほっとけよ、タイラントの事は」
「これで四人のアリバイは成立したな」
「いや、二人でしょ」
 とオオニシの言葉に対してジュンペイは反論する。
「それどうゆう事だ、ジュンペイ?」
「だってプロマイとカズヒロのアリバイは確実に証明出来るけど、ゴメクボとアママイの場合は証拠隠滅の可能性が含んでてどうにもきな臭いんだよな」
「ああ、そうゆう事か。確かあの二人が死体の所に来る時間が一番遅いのが理由なんだな」
「まああくまで憶測に過ぎないけどね」
「だったら言うなよ、ジュンペイ。余計に話が進まないだろ!」
「まあ四人のアリバイはわかった。それじゃあ次に俺を含めて他のみんなのアリバイを知らないとな。先ずは俺から行くと俺とジュンペイはそれぞれ八つの牢屋をくまなく調べていたんだ。まあアリバイらしいアリバイとは言えないけど、叫び声が聞こえた時には俺はジュンペイと共に倉庫近くの牢屋から出て来てそこで集合したんだ……そうだろ?」
「ああ、そうだねえ。まあ俺は牢屋を調べてる時に通路側で何か変な物が飛んで行ったのを見掛けたんだ。それから俺はチャラオの死体を安置した後に通路をくまなく調べるとある物を発見したんだけど……まあそれは後で紹介するさ」
「以上が俺達のアリバイさ」
 ジュンペイ、ノブユキの両名は死体発見時に倉庫近くの牢屋より出て集合。これと言って怪しい事はないだろおおおう……ね?
「次は僕とムーミンとタカのアリバイだね。僕達は昨日の真夜中はゆうちゃんとテロリスト五人が安置してある牢屋でトランプゲームしてたよ」
「僕はしなかったよ」とタカはタイラントの図太い神経に辟易する。
「何でもワンポーカーやって最終的に負けたら死ぬというゲームをしてたんだよ」
「お前らは何危ない事してんだ!」
「あ、それカイジだろ!」
「命のライフを懸けて……じゃなくて今はアリバイの話をしてるじゃねえか! 要するに悲鳴が聞こえるまで俺やハラちゃんと同じくアリバイがあったって訳だな」
「まあね。んでそこで命懸けのゲームをやってる時にある事に気付いたんだ。それがテロリストのバラバラ死体の一部がなくなってるんだよなあ」
「本当にそんな惨い物をよく確認出来るよね」
「全くこれだからタイラントの顔は化け物なんだよ!」
「顔の話よりも先ずは三人のアリバイはこれで正しい、と」
 タイラント、ムーミン、そしてタカは事件発生時には死体が安置される場所でワンポーカーをしていた……とはなあ?
「次は俺達だな。御覧の通り、大きな牢屋で寝ていた。熟睡しようとした時に突然ハラチャンの叫び声が聞こえて飛び上がったな。んで御覧の通りだよ」
「俺達は死体の直ぐ近くに居たからアリバイらしいアリバイはないな」
「けれども俺は犯人じゃないぞ!」
「俺も俺も!」
 四人のアリバイは御覧の通り……さてさてさてさてさてさて?
「怪しいのは死体の直ぐ近くに居た七人か」
「ノブユキ君。その前に僕達が聞いたあの風切り音について何か知ってる?」
風切り音……さあ?」
「俺も知らん」
「同じく」
「大きい牢屋で寝る俺達四人はそれを耳にしてないな」
「あ、そう言えばその音は聞いたな」
「そうそう、その音と一緒にバラバラ死体の一部が見えたね」とジュンペイは重要な証言をする。
「え、本当に?」
「まあその前にタイラントとムーミンとタカは俺達が聞いた音が聞こえた?」
「風切り音は聞かなかったけど、何か声にも成らない悲鳴ぶつかる音は聞いたね」
「多分、それはチャラオの悲鳴と首に矢が刺さってその勢いで彼の全身を硬い扉に叩き付ける音だわ!」
「へえ、そうなんだ」と他人事のように流すタイラント。
「まあ気のせいだと思って俺達は命懸けのワンポーカーの続きをしてる時に悲鳴を聞いて駆け付けたんだよな」
「僕はあの鈍い音を聞いて少しだけ様子見ようと思ったけど、タイラントがしつこく審判をしろって五月蠅くてね」
「だってマザーソフィが居ないとゲームが成立しないんだよ」
「全く薄情な奴等だ」とロバは呆れる。
「ふと思ったんだけど」
「何だ、オオニシ?」
「モノクマロンパっぽくない?」
「逆転弁護じゃないの?」
「話が脱線するから静かにしろ!」
 オオニシ、タイラントのボケに対してロバはツッコミを入れる。
「それにしてもジュンペイが見たというあのバラバラ死体の一部が飛ぶのは……何故それが飛んで来たのかしら?」
「多分、犯人はそれを使ってチャラオを殺したんだろう」
「それを使って?」
「まあ倉庫にはない何かを犯人が持っててそこにバラバラ死体の一部で固定してやったんでしょうな」
「うえええ、頭イカレてるだろ!」とハラちゃんは両手で口を抑える。
「ちょっと待てよ!」
「何だ、ノブユキ?」
 とここでノブユキはある事に気付く。
「もしかしてあの予告状に書かれていた意味深な遠隔操作を示唆するメッセージ……そうか、そうゆう事だったんだ!」
「何勝手に盛り上がってるんだい、ノブユキ君?」
「何が言いたいのか教えろって!」
「実はわかったんだ。殺された順序が……現代のラスコーリニコフは先にテロリスト五人を殺してから次にゆうちゃんを殺した。これで間違いない」
「如何してそう断言出来るんだ?」
「それ気に成るよお」
「詳しく教えろよ、ノブユキ君!」
「ああ、ゆうちゃん殺害方法はまず先にテロリスト五人を殺害し、通路のど真ん中に運び、そこから死体をバラバラにする。これには一見すると猟奇殺人という一面で見てしまうかも知れないが、それも現代のラスコーリニコフの狙いだ。それもトリックの一つとして機能する。見立てが完了すると次にゆうちゃんだけを起こしてバラバラ死体の前まで誘導する。その時に準備するのがチャラオ殺害時に使っていたボウガンの矢……正確には食堂の奥にある台所にある包丁。そこから取り出して犯人だけが持ってるワイヤーで秋の牢屋のドアノブに引っ掛けて繋いでいくんだ。そいつを使ってゆうちゃんに何かを持ち上げてから……自動装置が作動してあいつの胸に見事包丁が突き刺さるという仕掛けだよ」
「でもさあ、一つ疑問があるぞ!」
「何でしょう、ハラちゃんさん」
「死体を引き摺った後がないけど、それは何でかな?」
「最初の事件だからな。きっと犯人は何かを使って俺達が閉じ込められてる牢屋まで運んでど真ん中に置いたんだろう」とタケマサは鋭い答えを述べる。
「そうか! 死体の近くで殺したら血痕も誤魔化せるし、何よりも誰の結婚なのかわからないバラバラ死体の血の沼だしな。成程、一理ある--」
「で、それと今回の事件と関係あるの?」とタイラントは指摘する。
「そう言えばそうだな。だって包丁じゃなくボウガンの矢だからな」
「それだけじゃないわ。犯人の影と思われる場所に置かれてあったボウガンを見ても確かにそれで行われたように思えるわね」
 と第一の事件と第二の事件の類似性を見出せない十三人。ここに来て謎は暗礁へと乗り出すかに思えええええええたそのっっっっっっっ時! 誰かはこう発言する!
「気に成る事があるぞ」
「何だ、タケマサ?」
「あの影は倉庫の中には言ったのにどうやって隠れたんだ?」
「ああ、そう言えば気に成るな」
「それなら簡単だよ。実は俺とノブユキが調べていた牢屋には隠し扉があったんだ」


 長くなりそうなので二つに分けますね。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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