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一兆年の夜 第九話 大地は枯れて、生命は活力を失う(七)

 九月七十一日午後十一時零分五十一秒。
 場所はキュプロ町南西地区四番地で五番目に小さな民家。
 ギャラッ都は事後だ。もうすぐ寝ようとしていた。
「どうしたあの、ギャラ君?」
「メルと初めて結ばれたあこと、初めえての新婚巡うり。
 そして、さあっきやった初めてのお子作り。俺は今幸せでえ一杯だよ!」
「そううね、私も幸せだあわ。だってえ、お腹あには新しい命があ芽生えてくるる気がするもおの。
 でも明日が安じ得ないわ……」
 メルデリエの安心出来ないこと--明日はギャラッ都がエウク町奪還しに向かう。それは一歩踏み外す年が待つ。メルデリエにとって明日が訪れないことを願っていたが--
「どうせ明日になってえしまあう。時間は元通りになれれない。
 俺達はあただ明日に進まざるるおえない! それだけはあ真実だ!」
「でもギャラ君があ生きるることはあ真実にしいてね! 死んだらお腹の子にどう言ええばいいの!」
 メルデリエの気持ちを十分理解していたギャラッ都。だからこそ彼は彼女を安心させようと慰めはしたが--
「無理よお! いくらら言葉にい力を込めてえも私はああなたが死ぬ姿あを想像うしてしまうわ!」
「ならばもう慰めるのは止めだ! 俺はメルをお諦めてえ他の雌にああたるぞ!
 例え罪をお背負おってもこの世おで美しい雌うをな!」
 ギャラッ都は言った後に後悔した! 「自分はあなんて神様に礼をお欠く行為いをした!」と。
「……そう。ごめんなさい。あなたの気持ちを考えない私がいけないわ! これじゃあ私はこのお世で最もお美しいいとされる天同生子様あにギャラッ都の目がいってしまあうわ! 私があもっと頭あを冷やあしていたらこんな事には--」
「いやあ、さすがのお俺でもお多種族うの少女にいまで手を出あせないよ!
 特に秘境神武うを継いだあばかりの神武人族の第一子である生子様あまでは!」「でも多種族のお雄の一名があ話すうにはあ神々うしいくらいい美しく強おい御方ですわあ。誇れるるくらいい大きくう言われてるるかも知れないけどお、生子様はこのお世で最も美しい方なあのよ! 私じゃあとてもではなあいけど--」
「生子様はこのお世で美うしい!
 けど、俺の中で一番美しいのはメルデリエ! 君だけえだよ!」
「で、でも--」
「反論はあ無しだ! 俺の中で一番美しいいことはあこの世でえ一番ん美しいいを
遙かにい超えるるんだあぞ! 誇りりを持て、メル!」
 この言葉は自分に言い聞かせた言葉でもあった!
「わかあったわ! 私は明日あ、何と言われよおうともあなたをお信じるるわ!
 それは私達の誇り……いええ、私達三名いの誇りりだもの!」
 三名--ギャラッ都とメルデリエ、それに彼女の中にいると思われる赤ん坊を指していた。
「それじゃああ、気分を晴れれやかにいしてもうう寝ましょう! 明日は早いんんだからあ、ギャラ君は寝坊しないいようにっとお!」
 二名は毛布にくるまり、互いを抱き合いながら目を瞑った。
(俺は生きてえ帰るる! いやあ、必ずエウク町いを取りり戻してえ帰って来ないいと良おくない!
 それ、が……)
 やがて二名の意識は無意識の空間に沈んでいく。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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