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一兆年の夜 第九話 大地は枯れて、生命は活力を失う(六)

 九月七十一日午前十一時三十分八秒。
 場所はキュプロ町中央区天同四門像前噴水付近。
(俺はここで妻のメルデリエの待ち合わせえをしてえいる。約束時間はあ十二の時。ちょうどお日様が真上に位置するる頃だ。まだ三十の分くららい早く来たあけど、どううやって油売りいの真似をしよおう?)
 ギャラッ都は考えていた。後三十の分くらいどうするのかを。
 その時、彼は自分を見ている者達の眼を見てしまった。
(くっ! この目で見つうめられるるのは嬉しくうない! 俺を穢れれた者として見つめえるならまだあ良いい!
 しかし、そんな可哀想な眼えで見つめえられれるのはやめえてくれ! 俺はそんなあ眼で見いつめられる程お強くないんだあよ! 俺はあ穢れてるんんだ! たくうさん死なあせたんだあ! 俺はあ、俺のお両前足は血で穢れてるるんだよ! 穢れてるんだあよ! お願いいだかあら……)
 彼自身の顔は自らの罪の重さで変形したような表情になっていた。それが更に見つめる者の眼を哀れんでいく。
 それはまるで下へと螺旋を描くように互いの心を落としていった--がそんな状態は噴水の方から出た声で現実へと引き戻す!
「何をッオー悩むか、若者よッヨー!」
 ギャラッ都は不意を突かれたのか、噴水の方に目を向けた! すると……
「な、何だあ。驚かせえないで下さあい、蘇我コユ巳殿」
 噴水の中にいたのは齢三十八にして五の月になるラテス鯉族の蘇我コユ巳だ。
「全くお前さんはッアーいけないのう! 人生というモノはッアー津波のようにッニー激しく翻弄するのじゃ!
 拙がお前さんのッノーように誰かをッヲー死なせる生命ではないが、少なくックーともお前さんの年の頃は悩んだな! 一杯悩んだぞ!」
「いくら津波でえあってもおこれとは次元は--」
「次元が同じでッエーなくとも、少なくともッモーお前さんはッハー津波であることを
認めッルーるんだな。んん?」
 その言葉を言われたら返す言葉を中々思いつけないギャラッ都であった。
「まあ論破するためにッニー拙はお前さんと話をッヲーしたのではないが、ふと良くないことを知らッセーせようと話しかけたんじゃ」
「良くないいこと? それはあ一体!」
「どうも十二の日くらい間、この町の水が気持ちッイーよくないような気ッガーがするんじゃ」
「はて? よくわかりりかねませえんが……」
 ギャラッ都はコユ巳の話に疑問を感じる。
「ど、どうゆゆうことでしょううか、蘇我殿?」
「いや、何とットーいうか水の味が美味しくなくなっていく気がするのじゃ。
 水が美味しくないットーと土も美味しくないといッウーうじゃろ? そうするッウーと空気まで美味しッイーくなくなるような? はて? 老いが頭中を駆け巡ってッキー
きたじゃろうかの?」
 コユ巳が理解出来ないようにギャラッ都も話を理解出来なかった。理解しようと脳の活動を早めようとした。その時--
「早い到着ねえ、ギャラ君! あらあ、その間、蘇我お爺さんとおお話しいてたの?」
「あ! メルが来たよ! は、話のお続きはまたあ今度にしよおう、蘇我殿!」
「そ、そうじゃの! お二方はッアーゆっくり新婚巡りを楽しみッナーなされ!」
 ギャラッ都とメルデリエは北地区二番地の方に足を進めた。
「拙は感じるんだッアーけどのう。ここに四門様ッガーがおられるならおかしいとットー言ってくれるのに……」

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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