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一兆年の夜 第五十八話 鹿を指して馬と為す(四)

 午後二時零分零秒。
 真島ギャルン太はそれについてこう答える。
「聞きたいのかああいッツ?」思わず、また鹿訛りが出るギャルン太。「いやいやいやあああい、今のはついつい鹿族の物真似が出てしまったのじゃああん」
「放したくないのでええええいしたら無理して話さなあああああうくても宜しいかあああと」
「いえそうもいきませッツうううううンン!」
「じゃあ聞かせて貰えませえええんかあああな?」
「それは済んだ話ではありまあああああう!」
(済んんんんあだ話? まさか--)
 徐々にギャルン太は口を開く。導入部は正にカメレインが逃げ続けてる間に山登りに一段落を付けたギャルン太が例の三角建物に入ろうとしてる時に突如としてそれはやって来た事。
「それは確かお日様がちょうど真上に雇用かという時間帯ですなッツううううああああ! おおとおおおおっと、そうそうわいは建物表口より入ろおおおおおうとした時に突然ああああああいつはやって来たあああああん!」
(あいつとおおおあはまさか--)
「出て来たのは……鹿族の姿をした銀河連合でええええい」
 し、鹿族ううううん--カメレインは己がであった銀河連合と種類が異なる事に驚く。
「え、どうしたあああい?」
「ハ、話いいいいいおを続けて下さあああい」
「わかったあああッツうううん! その鹿型はああああここに帰ろうとしいいいいいたわいに突然跳びいいいい掛かって来た。何んんんおとかは方だけえええでも避けたわいではあったが、そいつは前右足にいいいい付けた四足歩行式雄略包丁にいいいいいい良く似た包丁でわいのおおおおおおう首筋を狙って来たんだああああいん! その証拠おおおおいにこの首元の毛並みいいいいいいが不均衡なのは見てわああああかるか?」
 あ、本当だあああ--この時まで気にしなかったカメレイン。
「話の続きだろうな。右前脚の蹄に装着した雄略包丁のような物おおおおを持った銀河連合が相手と成ああああえればわいも逃げるしいいいいあかなかった。本当にそおおおおえれしか頭になかった。証拠は提示出来なあああいが、話だけは信じてくれえええい!」
「ええ、信じますううううん」
「うううむ、では続きいいいいを語ろおおおうか」と続きを語り出してからギャルン太の訛りは徐々に鹿に寄り始める。「いいいかッツうううん、逃げたな、恐らく正午より今みたいな時間帯までなッツうううん。でも建物より木が生い茂ってる所までは逃げてないッツううと」
「あ、あの、あ、な、何か、訛りが、あああい」
「おッツうううお、そうだあああったんなあああ。さて」と咳を三回してまで馬訛りに戻った事を示すも、次ではそれが意味ない事が判明する。「木の生い茂る深みに入らずわいはそこでじっとしたッツうう。その時間は恐らく一の時くらいかなああッツ。ふとした時に後ろ足の踵に何かああ当たってるのが感じられたッツ。勿論、聞き後ろ足の方でッツ」
「あ、あ、あの?」
「お、おおおおう。まあ今は黙っててくれないッツ? ここが盛り上がる点だからなッツ。うんうん、そうそうッツ。そうだッツ」とうとう開くように直ったギャルン太は話の続きを始めた。「わいは其処で斬られた竹の木を見て思い付いたのさッツ。これであの馬型を倒せるんじゃないかってなッツ。幼い頃に両の角を追って成長期に入っても一切合切角が生えなかったわいでも生命最大の切り札である歯を使えば銀河連合を倒せるのではないかと考えてなッツ! それからその竹をちょうど良く鋭くしてから日が沈む時間帯に入って建物へと駆け足で向かったわいッツ。あいつは竹槍を食い縛ったわいに体を向けたッツ。そしてわいは銀河連合の約束を守る気のない姿勢を利用してあいつから攻めるようにして……首元に刺してやったさッツ!」
「何、そうであるのかッツ……あ、れ?」
 話に夢中なカメレインは何時の間にか鹿訛りに成ってた。
「おっとまだまだ終わらないなッツ。突き刺したのは良いが、ちょうど絶壁に背を向ける所で迎え撃ったからそのままワイ達は崖の下に落っこちたッツ。あの時は竹槍を咥えるのを止めたら落下で死ぬかと思ったなッツ。本当にそう思ったッツ。でもある諺を思い出してその迷いを断ち切ったッツ。それは馬と同様に鹿も掛けをどうにか出来る足があるって言える諺がねッツ。その諺を学んだお陰でわいはこうして君の前で真島ギャルン太を演じて見せたッツ」
 えええええ、馬族じゃなかったの--ここに来てようやく気付いたカメレイン。
「あ、済まないッツ。実は訳あって馬族としてここに出家してる者だったッツ。出身はエウクで鹿族の真島トガッ太と申すッツ」
「な、な、何故そんな事をしてるんですかッツ?」
「実は前にここに住んでいたのはわいを養子にしてくれた真島安全労働局の初代局長だった真島ギャルン太そのものでしたッツ」
「じゃ、じゃあその者は既に--」
 勝手に死なせるなああああい--とそこに齢五十一に成ったばかりのエウク馬族の老年が前後両足に矯正器具を付けて姿を現した。
「お、お父上自ら姿を表されたましたかッツ!」
「お前さんが余りにいいいいおも修業が足らああああんんので銀河連合五体だけで済ませて来たんじゃあああい」
「あ、そそうだッツ。この方は新しく出家者としてこの建物にやって来た武内カメレオン族のカメレインでありますッツ」
「あ、カメレインとおおおおお申しますうううん。長くおおおおえ世話に成りまああああうすがどうか--」
「その前にお主はちと試験を受けて貰わねばなああい」
 し、しけええん--カメレインは本物のギャルン太が用意する試験が何なのかについて心臓の音を高め始める。
(これは苦ううういしい何かの予感だあああい)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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