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一兆年の夜 第五十六話 再誕の火 再誕の灯火(六)

 十一月五十八日午前九時四分六秒。
 場所は古式神武首都タイガーフェスティ県中央地区古式神武聖堂。
 そこに臨兵キュー子が飛んで来た時、真下の様子に異変があった。直ぐさま彼女は真下に居る生命の中で齢三十二にして五日目に成るキュプロ栗鼠族のドランダル・メデリエーコフに尋ねる。
「ああ、七弓様が出撃為さった」
「ナンデスッテエエエ!」
「声が大きい。あのお方がよもや出撃為さるんとは……もしや」ドランダルは心当たり在りそうな何かを次のように口に出す。「弓八様か。それも関係するんだな。全く」
「ソウユウモンダイデスカ! サッサトツレモドサナイト--」
 ああ、それは無理でしょう--と口を挟むのは齢十九にして二の月と八日目に成るゼノン人族の少女飛遊三空。
「ソレハナゼデショウ?」
「だって七弓様は一度決めたら最早止める生命は何処にも居ませんから」
「寧ろお前は何故止めなかった?」
「そりゃあ勿論、兄貴の事も任されたからね」
「ミヒロノコトダネ」
「三浩もそうんだけど、お前達も勝手気ままな性格は遠い先祖の飛遊実兎その物だな。どうんして今も受け継がれたんだ、そこは」
「ホントウニコマリマシタ。セッカクテガミヲトドケニイノチガケデギンガレンゴウノオッテヲフリキッタノニ!」
「何々、読ませてよ」
 三空はその中でも実兎の正確に等しい飛遊家の生命。何故なら彼女は家の反対を押し切って七弓の世話係として志願したほど。だが、七弓はそんな彼女の気性を気遣って何と八名の子供の子守を担当させたのであった。なので彼女の周りには--
「ねえねえ、みそら!」
「遊ぼうよ、ミソラ」
「ママはいったんでしょ。だったら遊ぼうよ」
「ゆみはちねえさんつれもどしにねえいったんでしょ」
「おとうさんもいるよ」
「そうそう、そうだね」
「はあ、という訳でキュー子も手伝って」
「ケッコウデス。ワタシニハハイタツジカントシテノヤクワリガアリマスカラ」
「全くどいつもこいつも子供だね、まあ私も言えた義理じゃありませんがね」
 首都ではこのように七弓が腹巻して出撃した事を受けて対応に追われる始末。

 午後零時零分二十三秒。
 場所は旧真正神武前。
「ここを抜ければあの人の--」
「貴女様端……七弓様です科」
 七弓の背後には援軍五千を引き連れて指揮するヤマビコノシデンドウ。その援軍の中には穢れによって体調を崩していた弓八の姿もあった。
「七弓ちゃあああん!」
「弓八!」
 二名の親子はようやく再会を果たした。さて、どうしてシデンドウは斬弥が頼んでも居ない援軍五千を引き連れて真正神武に再度足を踏み込もうとしたのか。それは次の通りである。
「どうゆう事か、説明しろ!」
「説明しましょう。我々端斬弥様乃御命令通り似重傷者於引き連れて首都経斗戻ろう斗してました。ですが、途中で体調を戻した弓八様が突然の提案をしまして」
「この子ったら……あたいの良くない所を引き継いで何を考えてるんだか」
「少しでも体の調子が良く成る時こそ、あたしが行動する時なんだ。だからね、七弓ちゃん。キルの為にもあたしは援軍を考えたんだ。そう其れも秘密裏にね」
「援軍……その場凌ぎは実戦では通用しないって知ってる?」
「だよね。だから五千名しか居ないんだよ。大体のね」
「数だって期待出来ないでしょ?」
「七弓ちゃんは本気で言ってるの?」
「一本取られましたね、七弓様。確か似貴女様牙こんな所似居る方牙自然斗端程遠いでしょう」
 親として心配だったのよ、弓八が穢れで倒れたと聞いたからさ--と再度弓八を抱き締める七弓。
「あ、赤ちゃんを感じる」
「後五の年、もしくは十の年の後に貴女も体験するのよ。子供を産む事の辛さを」
「うん、わかった。しかも温かい」
「ええ、きっと素晴らしい子供だわ。そう、斬弥とあたいが頑張って作った子供だからきっと--」
「まあそうゆう訳だから行きましょう、お母さん」
 コラ、そうゆう時だけ正しい呼び方をするんじゃありません--親は子供に振り回される。
「はあ、こりゃあわし模命懸け出二名於お守りせねば……いや、三名だった那」
 それは余りにも自分勝手。それでも歴史の中では判断が正しい事に成る雌の身勝手な行動。その結果とは何なのか……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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