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雑文特別編 一兆年の夜外伝 第異話 そして次の世代へ

 どうもdarkvernuです。
 今回は何時も通り短く纏めるぞ。

 IC(イマジナリーセンチュリー)百六十六年十月六十九日午後十一時七分二十七秒。

 場所は古式神武首都タイガーフェスティ県中央地区古式神武聖堂。
 天同九八の間にて齢四十五にして四の月と二十四日目に成る神武人族の老婆は高齢出産を迎えようとしていた。
(傍には最愛の太山も居る。そしてカゲヤマノ家の分家であるヤマビコノシデノスケもそしてミゼルス・レヴィルビーも……後は数え切れん。折角真正神武の弓葉(ゆみは)七弓(なゆみ)親子にも来るよう申し入れたのにあ奴等もまた活発化した銀河連合の対応に追われるようじゃのう)
「九八(くや)」心配そうに見つめるのは齢三十八にして二の月と十五日目に成る既に帰化したばかりのゼノン人族の老年。「無理なら良いんだぞ。で、でもわしはどっちにしても選べない。どうすれば良いんだ!」
 外は尚も音が激しく高鳴る。それに我慢出来ない齢三十にして十一の月と四日目に成る神武鬼族のヤマビコノシデノスケは立ち上がってから「済まねえ牙、俺端新たな生命於産む為乃儀式於遮る銀河連合於全て仕留め似行く」と言った後、珍しい事に深く頭を下げてから静かに戸を閉めて金棒右手に部屋を後にした。
「あのシデノスケガ珍しい事を」と齢二十五にして五日目に成るルギアスカンガルー族の青年ミゼルス・レヴィルビーは唖然とする。「一体何ガあった!」
「良いじゃないか。今夜は……ウググウウウウ!」
「九八!」太山は九八の右手を両手で強く握りしめる。「わしの手を潰すくらい握るのじゃ!」
「何とか成るようにしますウウウ!」助産を務めるのは齢三十六にして八の月と一日目に成るストテレス人族のジュリス・ヘラルド。「ライダルの様に出来れば苦労しないんだけど!」
「もうあの一族ハ滅んダンデすよ、ジュリスさん。今更探す方ガ無理ナ事です」
「そうだね。だからこそヘラルドの血とはいえ、あたし自身の代でライダルを復興しても良い頃合じゃああ!」
 ジュリスは一族の中では最も細工の良くない雌。常に小太りで良い夫も寄せ付けないと言われ続けた。それでもこんな事が言えるのは去年の冬に彼女は最愛の夫と出会い、既にお腹の中に新しい生命を身籠っていた。そんな彼女だからこそ何としても高齢出産仲間として、尊敬する雌として九八の出産を成功させるべく尽力する。
 時は刻一刻と過ぎる。激しい戦闘は時と共にこの部屋に居る全ての者の耳に五月蠅く響いてゆく。誰もが自分も又戦ってでも新たな生命の誕生を守らないといけない欲求に駆り立てる。だが、少し静かに成っただけで行動に移す事無く消え失せる。そして音が激しくなるとまた動き出そうとするも再び音が静まり返ると思うだけで行動に移す事はない。それの繰り返しである。彼らはその繰り返しの中に居た。
 いや、彼らが行動に移せないのは鎮まる事が全ての原因ではない。静まると同時に九八の激しい悲鳴が彼らの耳に届いて動きたくとも苦しむ彼女を置いて戦いに逃げる事が出来ないというのも正しい。その証拠に涙を流すのは夫である太山や助産師のジュリスだけじゃない。恵弥(めぐみ)の代から古式神武の天同家を支えるレヴィルビー家のミゼルスを始めとした多くの陸上及び空の種族達。彼らもまた、高齢出産に追い詰められるまで苦悩した九八を思って涙を流して彼女の傍を離れなかった。
 壮絶な出産劇はやがて七十日午前四時十分零秒を以って終了。産声が部屋の外まで響き渡る時、激しい戦闘は幕を閉じた。
「はあはあ」激しく戸を開けるのは左腕を失った傷だらけのシデノスケ。「五月蠅い那吾、熱牙冷めちまって嵯吾」
「そんなニ傷付いてマデ戦ってたノカ、シデノスケ!」
「だが、嬉しいじゃない科。こうして新たな命牙産まれる乃って」
「ああ、素晴らしいのう」
「九八……見ろよ、呼吸音と良いわしと同じくでかい成りだぞ! 間違いなくこ奴は全生命体の希望じゃ」
「名付け、よう」既に九八の寿命は尽きようとしていた。「そ奴は……斬弥(きるみ)。そ奴は、斬弥じゃ」
(最後の、最後で、わしは、わしは、幸せ、者、じゃ、ァ、ァ……)
 太山の両手で覆う右手の力は跡形もなく無くなった時……彼女の時代は幕を閉じた。いいや、終わりではない。彼女が遺した赤子こそ全生命体の希望として次の時代を作ってゆく。それは天同七が予知した未来の姿でもある……


 という訳で九八の物語はここで終わり、次からは後日談の様に本編再開に向けて着々と進めていきます。

 ロシアの法則は倉山満が見つけた物でこれを知らずにロシアを相手に上手く行くとは言えない。サイボーグはこれだから功と同等に罪まで持って来るんだからさあ。というかロシア相手に金出しただけで上手く行くはずがない。其処を気を付けないと駄目だ。やるんならハッタリをかましてプーチンを翻弄するくらいの度量を持たないとな……うーん、通用するハッタリを日本側は持ってたかな?
 という訳で今日はここまで。明日は雑文だよ。どんな雑文かは思い付かないけど。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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