FC2ブログ

一兆年の夜 第八話 戦いへの一歩を(五)

 ザブリスは再び果物包丁を上下前歯で掴んだ--烏型を迎撃するために!
(痛めつけぶのはあいつの方が一枚上手だ! そんなことは十分わかぶ!
 でもな、俺は怒りで一杯なんだ! あいつらのせいでお父さんや町のみんな、それにプトレ村やその他いろいろと俺は怒りで一杯なんどぶ!)
「怒ーりで満たされてーるか? 実ーは僕もザブリスーと同じ心ー境だ! これはー罪ー深いし、穢ーれに満ちた心境だー! でもね、怒りを出さなーきゃ誰があの
モーノ達に怒る? 今はそんーな感じだよ」
「自分も同じ意見でぶ!」
 二名は会話をすることで怒りを抑制した。それを見た烏型はザブリスやラビーの方は食らい難いと判断したのか、真ん中より四番目に大きな民家の一階右窓近くで
怯えている羊型の中年に狙いを絞り、降下した!
「ヒ、ヒイイイ!」
「させチュかあああ!」
 人型の人差し指の中程ギリギリで羊型の中年は助かった--烏型の右襟首に
食らいつく者のお陰であった!
「お、おー前は鶴ー田チュウ蔵! ありーがとうチーュウ蔵!」
 齢二十九にして五の月と三十日目になる青年鶴田チュウ蔵は礼を返す暇は
なかった。
「ま、まぐい! ばびぐばびゅぐびょうばんう゛ぉぶびお--」
「離れちゃ! でも左手でも掴んででもやるでチュ!」
「ま、まーずいぞチュウ蔵ー! そーれこそあーのモノの狙いーだ!」
 ラビーの言葉通り、烏型はチュウ蔵が左手で掴んでくるのを狙ってか、旋回して真ん中より三番目に大きな建物の一階と二階の間の正面と右側面の角にチュウ蔵の背中を叩きつけた!
「ギイイイイ!」
「チュウぞおおーう!」
 チュウ蔵は叩きつけられた反動で気を失う--烏型はチュウ蔵を食らおうとした!「させてたまると思うたかああ!」
「ちゅうぞうさんはだいしんさいのひに、ぼくのいのちのおんじゃです!」
 燕族の少年とインコ族の少女が親指ギリギリの所で烏型に噛みつき、チュウ蔵は助かる。
(二名だけじゃない! 熊族のお爺さんも鶏族のおばさんもその他みんなが町を
守ろぶと死を覚悟してぶんだ! でもいつまでも持つとは限らなぶ! ん?
 烏型の高度は今成人体型どれくらぶ? もしかして今なら--)
 ザブリスは確信めいた考えが浮かび上がる--烏型は一番地の住民達の活躍もあり、高度を成人体型百とコンマ一まで落としている。
「今だーザブリス! おー前の戦うー意志を示すーんだああ!」
(恐いんぶ、恐いんぶ! でもこれは怒りの先にあぶ何かを死なせぶことをさせないための壁!
 その壁を俺は今、前に倒す!)
 烏型は鳩族の老年を食らった--その時から姿はザブリスの方に目を向ける!
 ザブリスは前歯の力をより強く噛みしめて、烏型の左襟首を深く切り刻んだ!
「ブガアウブ!」
 ザブリスはチュウ蔵がぶつかった場所より馬の頭一つ分下に頭をぶつけた!
 ザブリスの意識は深くまで落ちていった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR