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雑文特別編 一兆年の夜外伝 第転話 我が親友へ(後篇)

 どうも室伏が猛虎に敗れたのをきっかけに現役引退……冗談、全盛期に戻せないと諦めて現役引退した事に未だ別の意味で信じられない思いを持つ自分darkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』の白魔法の章03の一ページ目が終わり、二ページ目に入りましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<白魔法の章>をクリック。
 さあ、完結篇でも短く纏めて行きますか。

 八月三日午後七時十一分二秒。
 時を追う毎に深刻さを増してゆく左肩の傷。それでも棟一は戦い続けた。全ては全生命の希望の為に。
 それを心配するのはエリオット。彼は何度も休むように忠告した。だが--
「はあはあ、少し来てくれないか?」
「な、話を聞いてたのか?」
「聞いてるからこそお前に頼みたい」
 棟一の足取りは重い。だが、彼の意地は足取りの重さなど全く意に介さない強固な物。故にエリオットは益々彼に対して上下の歯を擦る。己にない強さを持つ彼に。足は重くても心の強さで軽やかにするその強さは正に天同棟一最大の武。

 午後七時二十九分五十八秒。
 そこは天同生子も立ち入った事のない部屋。まるで時に従う事もなく、漂う空間。如何して棟一とエリオットは辿り着く事が出来たのかは未だにわからない。わかるとしたら時の影響を打ち破る何かがこの時代に立ち寄った可能性を示唆。何かはわからない。わかるとしたらそれこそ棟一は仙者としての肉体を持たなくても一兆年の神々と対話する資格を有する事。
「あった、これは都合が良いではないか」
「神武包丁はまだ保管されてあったか?」
「神武包丁を持ち出す必要はなかったが」棟一は時を尊重。「それは俺達が生きる時代には相応しくない数々の逸品だろう。何なのかはわからないが」
「これは凄いな。これで少しは銀河連合を倒す事が出来るな」
「その前にお前には伝えておきたい事がある」
「何だ、棟一? 自分に伝える事とは?」
 実はな--棟一の伝える事は僅か十五分の内に済まされた。
「……棟一、そりゃあ自分に叩き込んだとしても忘れる言葉だらけだ」
「弟の為だ」
「何故だ?」
「あいつは仙者だからだ」
「『あいつは仙者だからだ』か。似てたか?」
「似て……オイ、エリオット!」
 エリオットが後ろを振り向くと……そこには百獣型を超える銀河連合が奇襲--エリオットを突き飛ばした棟一の左腕は刎ね飛ばされた!
「アグアアアアアア!」
「棟一イイイ!」
 エリオットはそれが心身ともに恐ろしい存在である事は知っていた。だが、恐怖はそれを上回る悲しみに依って削がれた--棟一が死ぬのではないかという悲しみが!
「……行け、エリオット」
「行くかよ、お前を置いて逃げるなんて自分がすると--」
「俺はまだ生きてる……君のさっきの物真似、上手かったぞ」
 棟一--エリオットは棟一が行ったその表情を見せられて悟った。
「なあに、片腕だけであいつを……序にこれはお前に預ける」
「自分に?」
「俺の遺志を継いでくれ。俺は……大マンドロス町が食われる事だけは避けたかった。その為にここへ来てみんなの為に……だが、もう遅いか」
 その銀河連合は会話する暇さえ与えずに棟一に襲い掛かる。だが、棟一は徒手であっても複数の腕を持つ指揮官型が相手でも必死に絡み付いて寝技に持って行くなりして食い下がってみせる。
「棟一……行くぞ、お前の友情を忘れない」
「よう、やくだな……アグアああ!」
 とうとう棟一は両腕を刎ね飛ばされた--最早戦いの終わりは近付く。
「棟一イイ!」
「行け、エリオット! 行って俺達に--」
 エリオットは棟一の最後を見届ける。涙を流しながらもそれが今の己ではまず歯が立たない事を痛感。いいや、歯を立てようとも思わないその強さに彼は棟一の最後を考察。そして、背中を銀河連合に示しながら全速力で走る--棟一の形見を抱えながら!

 午後十一時二十七分六秒。
 場所は不明。
 恐らく山道をエリオットは駆け抜ける。何度も転びながらも彼は折って来るし帰還形から逃げおおしてゆく。涙が枯れても彼は悲しみに明け暮れる。一族の最後である自分にここまで優しさを示した彼に。
「決してお前を認めない。決してお前の事は……だが、お前が果たそうとした事は。果たそうとした事はやってやる!」それから徐々にエリオットは独り言の中に別の生命を見出す。「俺が、俺がお前に成ってやる! お前に成って全生命体の希望としてお前の遺志を伝えに行く!」
 指揮官型が諦めたのと同時にエリオットは涙を拭い、立ち上がる。この先、例え強く成ったとしてもあの指揮官型を倒す事は出来ないと彼は考える。ならば倒せるのは誰なのか? それは天同棟一? いや、彼は棟一が守ろうとしていた何かをこう呟く。
「天同参花だな……自分が生きていたら会ってみたいな」
 そうしてエリオットは目を瞑って第一歩を踏み出す……

 IC(イマジナリーセンチュリー)六十年八月四日午前零時零分零秒。

 第転話 完

 第結話 に続く……


 という訳で第転話はこれにて完結。次回から第結話に移ります。少々、辻褄は合わないかと思いますが仕方ありません。自分の力量がその程度である証拠だよ。次こそは人族以外のエピソードを中心にやりたいなあ。いっそ海洋藤原の藤原マス太の系譜とかさあ。

 ブリテンのEU離脱は妥当だけど、ブリテン分裂は薦められない。そこだけは安全保障上は阻止しなければならない事。つーか、そもそもEU加入こそ安全保障上問題だらけだと自分は思ってるけどなあ。何でブリテン分裂は阻止しなきゃならないか? それは前の雑文で自分は言ったさ。スコットランド独立で北アイルランドと分かたれた所を南の本国アイルランドが奪還して、更にはイングランドとウェールズがそれを機に分裂するというシナリオを基にした雑文をな。まあ、多少は変化あってもやっぱり独立は避けるべきだろうな。
 という訳で今日はここまで。サンデーは裏にとって代わりそうだけど、ジャンプはどんな事があっても平常運転しそうだな。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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