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格付けの旅 ブラックストーンが起こす悪意 リディア覚醒とワイズマンはまた死ぬ

 ソロモン七十二柱……それは古代イスラエルのソロモン王が契約した七十二にも及ぶ悪魔達の事。奴らには爵位があってまああれこれどれそれと言われているとか。
(などと適当に考えてる場合か。意識だけを集中させた状態ではどうにも通信手段がまま成らない。どうしようかな、ここは? リディアは連れ去られてる。八人の姉は宇宙空間へ向かえるほどの能力は備わってない。だからこそ彼女達は母マーメイドの所へ向かう。んでアルッパーは影に囚われて今でももがいてるだろう。
 いかんなあ、俺ってピンチか?)
 デュアンはどんな状態でも平常心で居られるほどに常識外れな男。そんな男が弱気な考えが過ぎる程に全生命体の敵と化したぱじゃあの拘束力は尋常ではない。
(この状態じゃあ魔法に使えない。正確にはこれが俺の魔法でもある。だがなあ、これだぞ。もう少し洒落が利いても良い筈だ。あーあ、あの時ポニールがギルディーバだと気付けばこれほど苦労もしなかったのに)
 一方でデュアンは気配こそ察知は出来ないが、聞き耳を立てながらワイズマンとシャドーデビルが何を喋ってるのかを詳しく聞く事に成功。その内容とは次のような物であった。
 --『オメガソロモン』の所まで行くにしても遠回りじゃあ困るなあ--
「仕方ないだろう、この宇宙は別名『プリズナー宇宙』と呼ばれる種類の宇宙だ」
 プリズナー宇宙……それは迷路を描くように特定の道程で進まないと目的地に辿り着けないという重力の乱れが激しい宇宙の総称。真っ直ぐ進めば一日で一周すると思ったら実はうろついてただけというのは山程あり、特定の道程を通らないと宇宙を一周するのも困難でしかもある太陽系に例えるなら第三惑星と第八惑星までを光速で向かうなら何と八十八年以上掛かるというのはざらである。それだけに重力が歪みに歪んで目的の場所に到着するのも苦労が絶えない。それだけに宇宙旅行はまだまだ未開拓と言っても過言ではない。
 --ところでギルディーバは何処行った?--
「一足早く帰った」
 --全くあいつは何を考えてるかわからないぞ。幾ら俺達が全生命体の敵としてこの世界を無へと帰する為の下らない娯楽を満喫してるというのに--
「まあ奴の事は良い。問題は『ワーリア』の方だろう」
 --それは<パジャア>にあるアンデルセン海の支配者だろう? どうして今更そんな下らない物を懸念する?--
「向かって来てるのだよ、俺の情報によるとな」
 ここで言う情報とはワイズマンの能力の一つ。各宇宙に必ず一体は居るというワイズマンの能力で英語読みで『WIZEMAN』と呼ばれるに至る。
 --その能力と神に匹敵する戦闘力を以てしてもこの二体には勝てないんだよな、お前も--
「悔しいが、そう成る」
 --むむ、影に変動在り……速度はおよそ亜光速--
「来たか」
 ワイズマンとシャドーデビル、そしてぱじゃあを追う人魚--リディアの母ワーリア只今参上!
 彼女は視界に入ると直ぐ様詠唱を開始。その詠唱速度は秒に数えれば一桁は下る。
「シャドーデビルとぱじゃあ……お前達は先に行け。この程度の小物相手に後れを取るワイズマンではない!」
 --そうするぜ、まあ期待はしないけどなあ--
 シャドーデビルとぱじゃあは虚空に潜り込んだ。そして、ワイズマンとワーリアの一戦が今……始まる!
 ワーリアの放つ水系上級魔法タイダルウェイブは宙間戦闘仕様に加工されて、ワイズマンに向かう! 魔法である以上、ワイズマンはそれを回避する手段はない--なればアンチマジックで防ぐしかないであろう。
「貴様!」尚、ワーリアもまた宇宙空間内でお喋りは可能。「アンチマジックで覆ったな」
「--お返しだ……メイルシュトローム」
 水系中級魔法メイルシュトロームはワーリアに襲い掛かるも……何と活性化--ワーリアは水を浴びれば浴びる程に強くなる性質を持った人魚の女王だった!
「そんな馬鹿な--」
「くらえ」ワーリアはマーメイドテンペストと呼ばれる人魚の遊泳法を突撃に転用した必殺技をワイズマンに掛ける! 「そして粉々に砕かれるが良い!」
 ワイズマンは直撃--全身にまるでルーデルとガーデルマンが乗るスツーカに於ける質量で繰り出すマックススピードを受けるような衝撃が走るのだった!
「何……あれを受けて五体満足じゃと?」
「はあはあ、コンコルドの質量でマックススピードだったら間違いなく俺は死んでいただろう」
 それでも吐血は避けられず、口から赤い血が零れる--ワイズマンのベースは人間だという証拠。
「貴様は人間ではない。その汚らわしい赤い血ではなく、紫の血を吐き出せ」
「それは不可能な話だ……なあ?」
 ワイズマンの一言には理由がある。それは発すると攻撃した相手に意趣返しをさせる為の呪いだった--証拠にワーリアは受けてもいないのに先程のスツーカの質量で繰り出されるマックススピードを浴びたかのような衝撃が来て、ゲップするように赤い血を吐き出す。
「人魚の癖にお前も赤い血か」
「だが、人魚には死なない魂はない。代わりに人間以上に長い年月を生きるように設計されてある。お前達には到底理解出来ない原理じゃろう?」
「それで俺を倒す……不可能に近いなあ」
「わしが光速まで到達出来ない……そう踏んでるようじゃな?」
「そうだ。この世界では光速を超えない者は神々と渡り合う事も……の軍団と渡り合う事も出来ない。そうゆう決まりがあるのだ」
 だと--ワーリアはその名称を聞いて全身が震えるような衝撃が走った!
 人魚の一族は世界線を越えても全生命体の敵の深淵に位置するの圧倒的絶望に遺伝子レベルで恐怖が走る。故にワーリアは心身共に屈しなくとも限界十二次元で震え上がらせる程の恐怖を感じる。それだけ深淵は想像もつかない領域であった。
「恐怖してるのか?」
「人魚の一族は恐怖などしない。寧ろ恐怖を広めるのじゃ!」それでも誰かを守る為の戦いでは遺伝子レベルで染み込む恐怖は何れ払拭しなくてはならないのであった! 「わしらを敵に回した罪は必ず償わせるぞおお!」
 ワーリアは亜光速に到達--ワイズマンの周りを覆うかのようにマーメイドエンシエントシュトロームを掛け始める!
「これは……超級魔法エンシエントシュトロームか……小賢しい!」
「いいや、違うなあ! 物理攻撃は魔法ではない」古代へと続くかのような渦を発生させて徐々にワイズマンの肉体を砕いてゆくワーリア。「子を思う親の底力じゃあああ!」
 その渦に呑まれたワイズマンは光速に到達する事で脱出に成功--だが、脱出した先にワーリアのぶちかましが襲い掛かる!
 うぐおおおお--航空母艦の質量で亜光速に達した攻撃を全身に受けてバラバラに裂かれたワイズマン!
「正義は勝つのじゃ……ブフウウ!」
 だが、マーメイドエンシエントシュトロームを繰り出すにはあまりにも器が脆かった。徐々にワーリアは泡と化して、宇宙空間に発せられる太陽の放射で蒸発してゆく。
「さらばじゃ、さらばじゃ……わしはもう生きられない」
 何という悲劇。ワーリアの命はこんな所で尽き果てるというのか! リディアを救ってもいないというのに。何たる事か! それでもワーリアは最後まで親の責務を果たそうと自身を構成する泡をリディアに向かって飛ばした!
「攻め、て、リ、ディアにイイいぃぃぃ--」
 ワーリア……宇宙に果てる。

 その頃、シャドーデビルとぱじゃあは……キルアインシュの襲撃に遭う--生きていたのか、キルアインシュ!
 --クソウ、俺とブラックホールは相性が今一つだああ!--
「眼を覚ませ、パジャマの神ぱじゃあ!」
「ダマレ」
 パジャマカッターに依ってキルアインシュの肉体は真っ二つにされるも……ブラックホール故に効果なし--逆に最高神の貫禄なのか、ぱじゃあの左右に移動して挟む打ちするではないか!
「オノレエエ!」
「目覚めろ、ぱじゃあ! お前は悪に屈する為に神として生まれたのではない事を思い出せ!」
 --説得だと、神の分際で何たる……ムム、泡?--
 シャドーデビルだけでなく、ぱじゃあもキルアインシュも囚われのデュアンもアルッパーも気付く。
(こいつは……あの婆さんか?)
 デュアンがどうしてワーリアの事を知ってるのか? そこは格付師として気付けると思って処理しておくのだ。
(この泡の目印は……ああ、リディアの影を祓う為か)
 デュアンはこれを好機だと思う、囚われの状態で笑みを浮かべた。何も出来ない状態だというのに何処までの自信家なのか。これが神殺し……神才の貫禄だと言えるのか?
 その時、リディアを覆う影が振り払われた--何とリディアはワーリアの生命力を纏ってシャドーデビルに突進するではないか!
 --馬鹿な、あの人魚の分際がこのシャドーデビルをおお!--
「その人魚の……いいえ、デュアンさんやアルッパーさんは私を信じて何もしません」
 この時、アルッパーは思った--大して交流もないのにお前みたいな尻尾有りに感謝される筋合いはないぞ!--と。誠にアルッパーの考えている事は正しい--けれども、リディアがそう言えたのは別の事柄だった。
(この人魚……心が読めるのか?)
 影に覆われた副産物としてリディアはリーディング能力に目覚め、そして力は母親であるワーリアを遥かに凌いで今……人魚の神として覚醒し始めた--それに応えるようにキルアインシュもまた自我をリディアに委ねようとしていた!
『良くやった……これで俺が神々の咆哮に於いて死んだ身でなかった事も悔いる事もない。行くぞ、さいたま県の所に』
 キルアインシュは精神隊としてリディアに入り込み、今……新たな最高神がここに誕生--黒人魚の神リディアとして!
「受けなさい、ブラックホールマーメイドシュトロオオム!」
 その破壊力……銀が一個分だけでなく、シャドーデビルの実態まで破壊し尽くす程に!
 --このシャドーデビルが……--
 実態を剥がされたのみならず、シャドーデビルは徳川綱吉に良く似た姿で断末魔も上げる!
「このシャドーデビルがあああああ、終わりの人間としてええええー-」
 シャドーデビルは今度こそ消滅--その反動でアルッパーは影から脱出を果たした。
「死ぬかと思った」
「……」ぱじゃあはデュアンを連れて空間転移を開始。「またな」
 それを追いかけるのは最高神と成ったリディアと状況の把握に忙しいアルッパーだった!
「待ちやがれええ、そいつは俺の獲物だああ!」
「デュアンさん……今助けます」
 斯くしてデュアンとアルッパーは何の見せ場もないまま次の大宇宙へと向かうのだった……



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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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