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雑文特別編 一兆年の夜外伝丙話 おいらは彷徨う(後篇)

 どうもdarkvernuです。
 さあ、始める前に『格付けの旅』が土日合わせて百行以上更新したので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>または<青魔法の章>をクリックして下さい。
 それじゃあ早速始めよう。

 IC(イマジナリーセンチュリー)四年八月四十日午前六時五十七分五秒。

 場所は西物部大陸アリストテレス地方メデス村。
 齢二十三にして二の月と十九日目に成るテレス燕族の青年ヒュット・ヒッスイは空を飛ぶ。向かう場所は西地区で三番目に小さい藁家。
(日に日にソウスブの身体に強さが漲ろうとしない。怒りが予想以上にソウスブの肉体に強さを無くされようか。それであろうともソウスブは怒りを鎮めはしない。何がソウスブをそうまでされて駆り立てよう!)
 藁家に着くと、地面に足を着かせて中へ入る。そこには布団にくるまれて顔中皺だらけな齢二十一にして三の月と八日目に成るテレス牛族の青年うつ伏せの状態で目を閉じる。ヒュットはその青年ソウスブを起こす。
「おはよう、ソウスブ。今日は快晴の日であろうぞ」
「またお前かう」
「挨拶くらいされとうならどうであろうか?」
「みんな何もわかってくっべん! あいつらに言葉は通じってう!」
「気持ちはわかろうけど、いくら村を食らった者達に対されようも怒りを抱きすぎよう」
「許しちゃいけう……ググウ!」
 ソウスブは一の年以上も怒りを溜め込み、肉体の全機能が激しく熱する。その影響もあって、皺は至る所に点在し、呼吸も荒い。呼吸が荒いという事は上手く喋る事も出来ない。
「無茶するでなかろうて! このまま怒りを溜め込まれようなら--」
「もう無理う。おいらはもうすぐ死ぬう」
「まだ若いであろう、俺と同じく」
「それでもう……グウウウッグ!」
 怒りを溜め込んだ影響で内臓機能にも至る所で機能不全に陥るソウスブ。
 もう生きられなっかう--ソウスブは自らの運命を受け入れる。
「テレス村を食らおうた生命を食らうモノはいずれ分かり合おうると信じなかろうて!」
「それは良くないっかう! 得体の知れないモノ達はおいらの全てを食らったう! あの話を聞いてもまだわからっだう!」
 一の年より前に聞かされたテレス村の事件はヒュットが帰るべき故郷が無くなるほどの衝撃だった。けれども、ヒュットは怒りを抱くほど恐れていない。その為、一の年経とうともソウスブと隔たりを感じる。
 それでもソウスブは生命不振に陥る中で唯一話し相手に成ってくれたヒュットには全てをぶつける。
「得体の知れないモノ達は必ず生かすんな! 必ず生かすんな! あいつらはおいらの全とを奪ったう!
 生かすばおいら達は全てを食う尽くせるてしまう……んだう!」
 それを最後にソウスブは大量の唾液をヒュットの顔に掛け、そのまま垂れた顔で息もしなくなる。ヒュットは急いで村一番の医者の所に飛んで行くが……事既に遅かった。

 二日後のある快晴の空でヒュットはソウスブの死を間近で思い知る事である考えが浮かび上がる。
(ソウスブがあそこまで怒りに身を任そうのは何故か? 俺は二日以上掛けようにもこれしか思い浮かぼうか。
 彼等と同じ方法でしか対話の道は無いのではなかろうか?
 それらを実行した所で何に成ろう? 血で穢れを纏うのは全生命にとって何の利益に成ろうか? もう空高く飛んでも気が晴れようか。それなら学問に励んだ方があいつの死を少しでも立ち直れるのでなかろうか?)
 ソウスブの死を切欠にヒュット・ヒッスイは道を模索するという名目で学問に熱が入る。その後、彼はプラトー村に移住する。そこでソウスブの体験した悲劇を思い知る事に成った……彼もまた怒りを内側に溜め込む運命にあるのかも知れない。


 とまあこんな感じでソウスブのその後は終わります。消化不良な部分が山程ありますが、これ以上引っ張っても仕方ない。そろそろが遺伝を一端一区切りする準備に入らないといけないので。来週は一兆年の夜恒例のICに関するお話だよ。イリュージョンは如何にしてイマジナリーに変化するのかが明らかに成ってゆくぜ。
 さあ、解説はここで終わり……全然解説じゃないけど。

 そろそろ二周年だな。来週は雑文特別編を長々とやって終りにするか。やる気があったら同時に何時もの雑文で試作品を一つ書いてやろうじゃないか。タイトルはまだ決めてないが、烏に関する話だよ。
 それじゃあ今日はここまで。時間があるから誰も読んでなさそうな物を少し更新しとくか。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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