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雑文特別編 一兆年の夜外伝乙話 長く生きる困難

 どうも風邪気味の自分darkvernuです。
 早速始めましょう。

 天同豪は四十八にして三の月と九日目に成った。彼は中央空間のある岩に一週間も飲まず食わず座り続ける。それを止めようと齢十八にして七日目に成る神武人族の少年は一週間も飲んで食いながら説得を続ける。
「ですからこんな事しても親父の所へ行けない! もう親父は死んだんだぞ!」
「五月蠅い、狼(ろう)! 五月の蠅族みたいに喧しくわしに説教するなぞ!」
「もう親父が死んで一ヶ月……どうしてそこまで親父の元へ往こうと必死なんだ、豪!」
「弟が兄より先に逝くんだ……うぐ!」
 だから無茶しちゃいけないのに--狼は豪が転げ落ちそうになる所へ駆けつけ、彼を支える。
「後、少しか?」
「死なないでくれ! こんなのは一兆年の神々は了承しない!」
「それじゃあどうしてわしらは長生きする? どうして苦しんでまで生きようと思う?」
「それが仙者の務めだろ、豪。俺は仙者になれて良かった。確かにお袋の温もりがなくて辛いけどそれでも--」
 ここに居たのか、狼もおじさんも--齢二十にして十の月と八日目に成る神武人族の青年は齢二十八にして二の月と二十五日目に成る神武八咫烏族の青年と共に現れる。
「兄貴か! 姉貴と一緒じゃないのか?」
「夏代(かよ)は物の手入れで忙しい。それに腹が出てて大変だって知らないのか、狼!」
「もう無理為さらないで下さいだ、豪様だ! もうすぐ孫が出来るあなたがそんな事では仙者として情けなくありませぬかだ!」
「ほっといてくれ、わしの事は。どうせ長生きしたって良い事は--」
 ありますよ--狼の兄極(ごく)は微笑みながら即答。
「極よ、それは何なのか申せ」
「夏代の手料理じゃないか!」
「あんなに美味くない料理を平らげろと?」
「確かに料理は美味くない。僕でさえ夏代の料理を食べて最後まで残さず食べられるかわからない。でもあいつの料理を残すと泣くんだぞ。だからそれを我慢して最後まで食べるんだ、僕は」
「泣くって? 俺は逆に怒られたぞ!」
「料理の美味くなさと長生きする事の何処に共通点が--」
 必死になって命を貰う点に共通点があるのですだ--八咫烏族のアラッフ・アルティニムムは断言。
「美味しくない料理を食べたら余計に行きたくなくなると思うが--」
 何が美味しくないって--そこへ齢十九にして十一の月と三日目に成るクレイトス人族の少女が膨らむお腹を衣服で隠しながら極の左手に駆け寄る。
「もう手入れ終わったのか。相変らず色葉の技には驚かされる」
「あんなのは一の時以内にやらなくてどうしますの……それよりも」色葉夏代の視線は豪に向けられる。「聞き捨てなりません。僕の料理が美味しくないって」
「本当の事だろう、夏代。あんな美味しくない料理を作って極達を困らせるな」
「じゃあ腕を見せますのでどうか中へ!」
「わしはここから離れん」
「我儘仰るなだ、豪様だ!」
 仕方ない、手伝え兄貴にアラッフ--掛け声と共に狼と極とアラッフは強引に豪を羽交い締めにする。

 無理矢理席に座らせた事を謝罪する三名。豪は当然、許す。その間実に一の時。そうしてようやく夏代の手料理が豪の前に差し出される。豪は器に載ったご飯をクレイトス豆腐と焼き賭のクレイトスピーマンなどを混ぜ合わせた物に全身に痺れるような何かが走る。
「どうせ余計に食べる事を断らせるだろう」
「今度のは僕の最高傑作だぞ」
「無理して全部食べるなよ、豪。後は俺達三名が平らげるから」
「そうだよ、おじさん。残しても良いんだよ」
「ささだ、お食べだ」
 頂く--豪は狼と極の忠告を無視するように全て一気飲みする。
 味あわずに全ての味を確かめながら少しずつ咽へと運ぶ豪。その表情は苦悶に満ち、なおかつ無理して口に詰め込んだせいで今にも皿へ戻そうと藻掻く。それでも彼はやり通す。
「どう?」
「益々他の料理を口にしたくなった」
「エエ、どうして僕の最高傑作が良くないの?」
「感想を言おう……普通に作る事から始めなさい、夏代。それが出来てようやく創作料理が始まる」
「そんなに僕の料理は良くないの、傷付く。うえええん」
 泣くな、夏代--大泣きする夏代を抱きしめる極。
「これでわかっただろ、豪」
「夏代様の料理を通じて生きる喜びを見出せる事にだ」
「そうだな。どうして死のうと考えた。夏代の料理がこれほど美味しくないのならこれから夏代の料理が美味しくなる喜びを味わう事さえ断って何になるというか!」
「だったら生き続けるんだ、豪! 俺達はその使命を帯びるんだ! どれだけ長生きで膝を折りそうになっても夏代の料理の美味しくなさを思い出せばまた長く生きようと思えるだろうが、豪!」
 有難う--豪は四十八にして二度目の涙を流す。
 こうして生命だけの物語はここで終り、遠すぎる過去は流れ星という試練に入ろうとしていた……


 これにて銀河連合が来るまでの話は終り、次から待ちに待った極悪非道な連中を織り交ぜた物語が始まります。そうしてようやくIC(イマジナリーセンチュリー)は幕を開ける。

 上島竜平のパチモノの街頭演説がこれほどまで居ないというのも何だか哀れに思える。あれでも元総理なんだぞ、いくら何でも酷すぎる。仕方ないか。お遍路さんはかの衆議院選の街頭演説で有権者から野次の突っ込みを受けたし、ジャスコフランケンさんもまた同様の野次突っ込みを受ける。漫才の為に政治屋に成ったのか、こいつ等は(哀)。
 という訳で今日は多分、ここまで。
「このお話をつまらない物にしたのは--」
 お前の腕が悪いせいだあ--とdarkvernuは読者のサイレントな突っ込みを受けた!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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