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雑文特別編 一兆年の夜外伝零話 流れ星の前振り

 どうもどっかのブラック企業が大きく経営不振に陥ってるのを知ってゲスのように満足する自分darkvernuです。
 では一兆年の夜外伝でも行きますぜ。

 天同豪にはある悩みがあった。
(齢二十七にして五の月と二日目になった俺。夜が明ければ三日目になる。このまま俺は想いを打ち明ける事なく過ごすべきなのか? 二人の恋をこのまま見守るべきなのか? 罪深い! 少しでも流れ星が見られたら俺の心は晴れるのに……俺は何て罪深い! 武の恋を遮ろうと思ってるなんて!)
 彼は武要に恋心を抱く。昔馴染みであり、弟武と共に過ごした時間は長い。例え両親がこの世を去った悲しみでも彼女が居ればそれも和らげた。だが、彼はどうしようもなく辛い。弟である武もまた要に恋してる事に。
(俺は仙者だ。俺は全生命を背負う者として恋なんて物をするべきではない。それでも打ち明けるべきか……この想いを)
 天同豪は神武聖堂の屋根に登り、星々を眺めながら悩む。苦しみながら悩む。そんな時、彼と同じく屋根に上る影が潜む。齢二十五にして五の月と二十九日目になる用命人族の女性が豪を心配して登ってくる。
「ねえ、豪君?」
「君か、要」
「顔色良くないよ」
「関係ない話だ」
「目を逸らさないで。あなたは無理してる。何を言いたいかは私に伝えても良いのよ」
「だろうね。俺は悩みがあると君に告げる良くない癖があってね。でも今度だけははっきり告げられない」
「どうして?」
「君と武の事だ」
「うん、武君の想いを私は受け取ったよ。つまり豪君は私へ想いを伝えたいの?」
 馬か鹿か--豪は顔周辺の温度を一気に高める事に。
「はっきりしてもいいのよ。私も豪君のこと好きだから」
「でも俺は仙者だ。恋なんて--」
「してもいい。実は私、武君よりも--」
「いや、君は武と結ばれるべきだ!」
「で、でも私は豪君と一緒に居たいの! 仙者である豪君。誰よりも好きな豪君……でもあなたはそれを認めないのね!」
「俺は気付いてるんだ。呼吸も何もかも異なれば多分、寿命だって異なる。君や武があと二十年も生きられるかどうかわからないのなら俺はその先だって生きてるんだ。そんな時、俺が君と一緒に居られると思うか?」
「それでもあなたと一緒に居たいの!」
 豪は要の想いが自分の想像を遙かに超える事を知った。そして二の分だけ空白が出来る。
(それでも俺は受け取れない……俺は全生命の為に生きる事を一兆年の神々に誓った以上は!)
 ねえ、豪君--沈黙を破ったのは要の方だった。
「あ、そうだな。答えを聞きたいか? 念が残るようだが、君は武と一緒に居ろ! あいつは必死にここへよじ登ろうとしてる」
 え--要は下を振り向く。
「どうして兄さんも要ちゃんも登れて僕は登れないんだよ!」
 齢二十三にして五の月と二日目に成る神武人族の青年は頑張るものの、やはり無理だった。
「あいつは君の力がないとここまで登れない。俺は誰の力も借りなくてもここへ登れる。だから君は武と結ばれるんだ」
 豪君--要はここで気付く。
「あなたはそこまでに……」
「武を牽引してやってくれ。俺には君と結ばれるような欠けた部分がない。そんな男と一緒に居るのは余計に辛い。だが、武は違う! 武は俺が出来る事も出来ない。辛いと思えない事も辛い……だからこそ君は武の欠けた部分を補わなくちゃいけない!」
 うん--要は武の手を取り、屋根に登らせた。
「情けないよ。屋根の上さえ女性の手を借りなくちゃ登れないなんて」
「情けないくないよ、武君」
 要は武を抱きしめる。
「兄さんが見てるよ」
「良いのよ、武君。あなたの想い……受け取るわ」
「兄さんのことが好きでも?」
「豪君は遠すぎる存在。だから私は手近な人を人生懸けて支えると決めたの」
「御免よ、要ちゃん。で、でも必ず僕は君に相応しい男になるよ。例え歩くような速さで君に愛想なくなりそうになっても」
「愛想はなくならないよ。だって二人共好きなんだから」
 豪は背を向ける。
(そろそろアルラウンは五月蠅い。俺はあいつに怒られる前に降りよう。二人はまあ、あいつが来る前に降りるんだぞ)
 この日を境に武と要の距離は接近し、それから一の年より後に第一子を儲ける……名前は極(ごく)。これはまだ流れ星が災いをもたらす前振りでしかない。流れ星が降り注ぐよりおよそ三十の年より前の出来事……

 第零話 完

 第乙話 に続く……


 という訳で第零話はこれにて幕を閉じる。つーか銀河連合の居ない話は実につまらない。仕方ない……次回は第二の仙者が産まれる話、二人の死、そして悲劇の流れ星という順に乙話を展開します。つまりあと三回でようやく銀河連合が出て来る流れですね。
 という訳で来週も宜しく。

 カジノ法成立しないか。それはいいね。だってカジノ=マフィアという常識がある以上はやらなくて結構だよ。全くこれを推進してる政治屋共はパチンコ中毒じゃないのか? そう思えてくるよ。
 という訳で今日はここまで。今回は格付けの旅をお休みさせて頂きます。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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