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格付けの旅 神々の敗北から始まるカタストロフィ 機械と進化の悪魔サイズ

 マスゲーム……それは集団演舞の事。円の隅々まで配置し、まるで一体化するように踊る。少しでも踊りに支障がきたせば、本人は集団リンチに遭う。それだけに全体主義と共通し、独裁者の忠実なる駒と成るように人々は洗脳されてゆく……マスゲームを成功させる為に。悪い例はこのくらいにしよう。良い例としてマスゲームは団結力を高め、個々の能力の向上にも繋がる。互いに手を取り合い、時には競い合い、己自身の殻を破ってゆく。という訳でマスゲームも一概に悪とは斬り捨てられない事を覚えよう。
(何て訳の分からない事を説明したが、こいつの空間支配能力は洒落じゃない。俺が空間魔法を使って宇宙を広げてはいるものの、まるで超巨大な存在にビッグバンで悪足掻きしてるみたいだ。ビッグバンが終息すればそれは襲いかかる。それまでに空間を巨大化する術を探らないと……思い付かないか)
 デュアンの持つデュアンロールは最大で大宇宙二個分まで広げる事が可能。そんなデュアンロールを以てしてもサイズラーが形成した大宇宙に届かない。それだけサイズラーの侵食は予想以上に進む。
(待てよ。この方法だったらサイズラーの空間支配を打破出来るかも知れない。そしたら奴への直接攻撃が始まる。が問題なのはこの方法を使用すればしばらくの間デュアンロールは使えない。どうしたものか。デュアンロールのない俺は有限に等しい。そんな状態でどうしろ、と? サイズラーを倒す以外に道無い……か。
 それよりもアルッパーはどうしてるかな?)

 ホワイトホエールによる一撃は着実ではあるが、アイド・ウエドの進撃を抑えてゆく……がそれでも両者の質量差は絶望的でいくらアルッパーの一撃が宇宙規模であってもアイド・ウエドに攻撃が届かない。
『どうして重力崩壊を起こさないか? それはこの空間そのものが我自身。残念ながらアルッパーとやらよ--』
「俺をその名で呼ぶな、蛇の癖してエエ!」
 アルッパーは鯨の意地を懸けてアイド・ウエドに何度もホワイトホエールを仕掛ける……が、アイド・ウエドはアルッパーを捕らえた!
「ウゴゴゴ、てめえは器用だぞ!」
『我の空間を破ってきながら器用とは良く言った物よ、下等生物の分際が!』
 アイド・ウエドの上下の歯はアルッパーを押し潰す勢い--アルッパーの口から内臓が飛び出し、噴射口から血が漏れ出す!
「アグゴガアアアア、オオオオオオオオ!」
『何! 我の質量に抗うか、アルッパーよ!』
 レッドホエエエエル--血染めの噴射で上下の歯を弾き飛ばす!
『どうゆう生態だ! 貴様はそこまで進化するか、アルッパー!』
 アルッパーはアイド・ウエドの右眼と思われる空間に向けてレッドホエールと呼ばれる血の噴射を敢行!
『目がアアア! たかが微生物の質量でこのアイド・ウエドの右眼を失明させただとオオ!』
「微生物五月蠅いぞ、蛇の癖して!」
 アルッパーの全身は白く輝き、アイド・ウエドの口内に突入する!
『内部に侵入するかああ、我の内部にイイ!』
 お前なんか食べてやる--自らの食欲を限界まで増幅させながら大宇宙規模の食事を敢行する一体の鯨!
『ならば胃腸の酸で貴様を溶かしてやる! それか、赤血球と白血球を総動員して貴様を食らい尽くす!』
「俺は捕食する側だ! お前なんて俺が食べてやる!」
『弱肉強食の理とは基本的に大きいモノが小さいモノを食らう事を意味する! そうでなければ<食物連鎖>は何の意味も為さない!』
 食物連鎖……それは弱肉強食の原理を正当化する自然界の掟。強い者は常に弱い者を捕食し、生物の繁栄を行う。だが、時として弱い者が居なくなればどう成るか? それは食事が無くなり、強い者の生存を止める事に繋がる。このように食物連鎖とは強い者だけで成立する訳ではない。弱い者が数多くいるからこそ成立する掟。その為、A種一に対してB種百、B種一に対してC種二百……とまるで士農工商のような身分制度の如きピラミッドを形成。下が居なければ上は生存しない。食物連鎖の条件とは常に弱者の存在無くして強者の生存が賄えないという非常の自然界……余の中とは何と残酷に作られている事か!
 アルッパーは壮大なジャイアントキラーを敢行。アイド・ウエドは徐々に自我を失い、最早神の威厳さえなくしてゆく……
『グギアアアアア、ヒギオオオエエエエアアア!』
 それでも神の意地は残るのか、体内にある善玉菌と悪玉菌を総動員してアルッパーの駆逐を諦めたりしない!
「最後の抵抗をするか、蛇の癖してエエエ!」
 一方のアルッパーは宇宙速度一で体便及び噴射する事でアイド・ウエドの残骸をアルッパー色に染め上げてゆく! そんな時、アルッパーは考える。憎たらしいあの魔法使いは何をやってるのかを……

 デュアンロールで自らの領域を最大にしたデュアンだったが、その代償としてデュアンロールは使用不可能と成る。デュアンの無限にも近いマナはデュアンロールがあって初めて成立する。だが、その経典が自らの領域確立に使われた以上は有限のマナでデュアンは機械と進化の悪魔サイズの頂点と対峙するしかない。
 サイズラーの力は依然としてデュアンよりも強大でなおかつ、宇宙の膨張に合せて進化する。進化の仕組みは実の単純でなおかつサイズラーの体には植物に似た何かが絡まっている様にも見える。だが、それらは全て機械。そう、サイズは機械の身体で自らの大きさも強さも進化させるおぞましい悪魔なのだ!
 そんな悪魔と予言通り対決する事に成った迷える格付師は開口一番に空間支配を突破してみせる!
(宇宙よりも小さいとは言うが、それでも俺が微生物にしか見えない。それなのにサイズラーはどうして俺を捕らえる事が出来るか? どこかに小型カメラがあるんだよ……だが、あまりに遠すぎて探すのさえ手間がかかる。
 それはどうでも良い! 俺がやるべき事はサイズラーの打倒だ。奴の急所まで後五十七銀河先。俺が出せる速度は宇宙速度三。そしてやるのは『距離無効』……これは仮に宇宙が何光年或は何銀河年あっても距離に関する時間を自由に書き換えられる物なんだ。まあ、神才以上或は神でも速度を扱える奴ならこの方法を自由自在に使えるんだよな。他の奴は空間転移なんて物を駆使しないと無理だろうけど)
 距離無効……それは宇宙速度一以上で行う事が出来る夢の移動。これを使えば光速に近い速度に成ると移動する者と移動してない者との時間が離れ離れに成る事が無くなる。それだけじゃなく、小宇宙から大宇宙までに限定してその中のどんなに距離が何億或は無限光年離れていても一瞬で距離を無効化し、目的地まで自由な罹る時間で付ける代物。但し、超宇宙内では距離無効は意味を為さない。何故か? それは超重力が関係し、距離無効を無効化してしまう故に。それからアインシュタインを擁護するが、決して距離無効が出来るからって誰もが平等な時間を過ごす訳じゃない。距離無効が使えない者が居るなら仮にそれ以外全員距離無効が出来てもそいつだけ浦島太郎の様に老け込むか、或は時間逆行して赤ん坊以下になるかのどちらかに繋がる。なので宇宙旅行で便利にするには全てのモノが神以上でなおかつ速度を扱えるモノにしなければならない……未だに距離は遠すぎるのだ。
 デュアンは宇宙速度三の距離無効で僅か三秒にして急所に接近。そこへ二立方太陽系メートルにも成るファントムハザードを放つ!
 チイ、この程度の大きさじゃあ中心部に届かないか--とデュアンが叫ぶ様に確かに効いたが、サイズラーの心臓部には届かない。
 一方のサイズラーはサイズカノンと呼ばれる胸に配置された砲門を開いて、百銀河年程届く超巨大エネルギー弾を放出!
 デュアンは零詠唱でバリアーを発動するものの、その威力は凄まじい--僅か一秒で突破され、彼の肉体を焼き切ろうとする!
(回避出来ねエエ!)
 焼かれながらも零詠唱で次々と自分の肉体を維持させる魔法を唱える。そうして、五十八年の時が過ぎた。

(肉体は何とか保ったが、次受けると俺は今度こそ抹消される。だが、体内にあるマナの量も残り少ない。ボーリングで包むか? 無理だ! でかいのもあるがそれ以上にあの魔法はデュアンロールがないと正確に包めない。ならば……いや、スターゲイザーは星のエネルギーだ。いくら中性子星まで膨らませても奴に届かん! 奴の急所に届かなければ俺は生き残れん! うーん……仕方ない。宇宙速度零の基本形を奴にぶつけるとしよう!)
 デュアンは零詠唱で一定時間無敵になる魔法を唱える。するとサイズラーが二年後に放った正拳突きは空を……いや、宙を切る! それから彼は三年かけて重力崩壊を起こす魔法を自らに掛ける。
「さて、俺はもう『ブラックホール』と大して変わらない!」
 ブラックホール……それは重力崩壊の先にある一つの終着点。ブラックホールの前には全ての光は脱出不可能。何故か? 光は重力のある場所では歪む様に進む。故にブラックホールは実質上は無限の重力を生み出す。その為、いくら光が脱出しようと藻掻いてもブラックホールの無限大の重力のせいでほぼ永遠に逃げるしかない。なおブラックホールに呑み込まれた女がどうゆう目に遭うのかという思考実験を知ればどれほどブラックホールがおぞましいのかがよくわかる。それは傍から見ればその女は永遠に実在する。だが、その女の場合は一瞬にしてアメーバと成る。何を言ってるんだ、こいつという回答は正解かもしれないがそうゆう事である。この作品ではブラックホールは光よりも速いという設定に成っており、事実上の宇宙速度零である。但し、ブラックホールには距離無効という概念は存在しない。なので注意が必要だよ。
「さあ、全身で受け取れ……ブラックホールクラッシャー!」
 中心部に向かってブラックホールと化したデュアンが特攻! サイズラーの中心部はあまりにも巨大な重力によって無限に広がる体積を徐々に縮めてゆく。一秒後に小宇宙規模、一分後に銀河規模、そして一時間後には衛星規模のサイズまで縮み……デュアンを中心に『ビッグバン』が発生--僅か二十四時間の出来事であった!
 ビッグバン……それはルメートルが提唱した理論。当時はあまりに唐突で荒唐無稽故に学者たちの間で彼の理論をビッグバンと名付ける事に……ところが後に成って宇宙には高温反応が観測される。そこから宇宙の始まりは一粒サイズでそれが爆発を起こすかの様に膨張し、現在の姿に成ったと言われる。ちなみにここでいう宇宙についてだが……今、俺が居る宇宙の事ではない。それからはっきり申しておくがビッグバンもまた無限と同じく最強ではない。あくまでおぞましい存在の足を止める為の緊急手段であってそいつ一つで全てを相手出来る物ではない事を努々忘れぬ様に。
 ビッグバンが最大まで広がると同時にデュアンロールは主の元へと帰ってゆく……

 超重力が入り乱れる超宇宙のある空域。デュアンはアルッパーを発見。
「よお、アルッパー!」
 よお、じゃねえぞ--アルッパーは放射能熱線をデュアンに放つ。
「効くかよ、超重力下でよお」
「お前のせいで俺は死にかけたんだぞ!」
「知らねえな……それよりも近くに手頃な大宇宙がある。行こうぜ!」
 俺はダチじゃねえ--と叫びながらアルッパーは二十七次元先の大宇宙に入ってゆく。

 そこは全ての太陽系がプラズマ放射された宇宙。故に生命反応はない。代わりに星は膨張の一途を辿る。
「オイオイ、傍から見ればわからないだろうがこのまま進めば全ての星が中性子星かブラックホールに変貌するぞ!」
「星の成長が証明出来れば巨大な足跡の謎も説明出来る……まあこいつに関しては学者達の研究が進まなくちゃわからないな」
「メタってんじゃねえ!」
「それよりも」デュアンは懐からA4ノートを取り出す。「また更新したぞ、アルッパー」
「今度は何が追加された、二本足!」
「ちょうどA4ノートにまた書き記した。こんな生命の居ない宇宙じゃあ持て余せるだろうよ。そんじゃあ披露するぞ」
 デュアンはアルッパーの視界に入る様にノートを広げてゆく……
『[神殺しの九十九 verデュアン監修]


  ~生誕の順-統合日時より
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 赤魔法01 神々の敗北から始まるカタストロフィ END

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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