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格付けの旅 神々の敗北から始まるカタストロフィ 神殺しの九十九

 神……それは唯一無二成る絶対存在。何故なら精神という言葉に神が宿る以上は唯一無二でなければ成立しない。
「オイ、いきなり何を説明し出すかあ!」
「宇宙空間の中でも五月蠅い奴だ。宇宙も音の吸い込みが鈍ってるぞ、もっと働け!」
「お前が言うな、二本足! お前のせいで俺は神々に殺されかけたんだぞ」
「だが俺が居なかったらお前がこうして各宇宙を彷徨う事もない。感謝しろ!」
 誰がするか、フンだ--アルッパーは星々を揺らす程の加速でデュアンに拗ねる。
「何故いきなり神の話をしたか? 実は神々がどうして俺達を危険視するのか? そして、俺達とはどんな存在なのかをお前に説明しなくてはならない」
 はあ--アルッパーは意味不明な事を説明し出され、尻尾を振る程呆れる。
「失礼な鯨だ。まあいい、とにかく神々は一度コテンパンにやられた……によって」
 --アルッパーはその単語に並々ならぬ恐怖を覚える。
「まさかとは思うが、鯨の一族ではその言葉を聞いて禁忌を知ってると見た」
「知らないぞ、俺は! 只、その言葉を俺はどうゆう訳か恐怖を感じる! 何というか只の言葉じゃない……お前はそれを説明して俺の恐怖を解かせろ!」
「残念だが、言葉通り俺には解く事の出来ない難物だ。只、お前の感じる物は俺も共有出来ると思ってる」
「二本足と一緒にするな!」
「話の続きだ。そんな神々も生き残りは僅かにいた……まあ僅かと言っても普通の生命が示す尺度ではない。単純に言えば数万か数億はな」
「お前の事だ。どうせ時間まで計算式に入れた数を言ってるんだろ?」
「正解。まあそんな感じだ。とにかく神々はを消滅させる為にある計画を立てる」
「『神計画』とか頭の悪そうな名前だろ?」
 正解--当てられても笑顔で答えるデュアン。
「その笑顔に殺意が湧く……食べてグチャグチャにしたい」
「神々の反攻作戦である『神計画』は言わば神を一から作る計画さ。時には人の身体を穿って神にしたり、時には時間を回し続ける事で無限の修行を積ませて神にしたり、時にはまあ……天才を多く集めて全て神に昇華させたり、だね」
「何て幼稚だ。中学二年生の考えそうな計画だ」
「どちらかと言えば高校二年生の思い付く計画だろ?」
「どっちでもいい。つまり神の奴等は手駒が欲しいんだろ?」
「まあな。だが、神々でも『最初から神である奴等』を見逃したのはいけなかったな」
 最初から神って、まさか--アルッパーは直ぐに自分の事だと感知!
「まあ最初の神殺し……『神才』は気付かぬ内に歴戦の神を倒してしまったんだよな」
「オイオイ、洒落じゃないぞ! それって神の面目丸つぶれじゃねえか!」
「今更言うか、アルッパー。まだその頃は神々も油断した神だから死んだという事で片付いたけど」
「負けた言い訳するなんて情けない神々だ」
「俺達も他者の事言えた義理か? 話の続きだ。まだその頃は良い。だが次に出て来た神才……こいつは洒落じゃない」
「そいつはどんだけ迷惑をかけた?」
「出て来ただけで歴史を丸ごと変えやがった」
「そりゃあどうしようもない悪党だ」
「ほう、俺の話だけで直ぐに悪党と呼んだ勘の良さ。まあそいつはとにかく厄介だ。いくら歴史を修正すべく保守の一族が何度も叩きのめしても更に凶悪化して現れ出る。ようやく決着が付いた頃には……その話については誰か知ってる奴に聞くんだな」
 オイオイ--アルッパーは適当な丸投げに呆れる。
「まあそいつでもまだ神々はバグだの何だので片付けた……だが、もう一つ居るんだな」
「またヤバイのがいんのかよ!」
「ああ、そいつは見た目がこの宇宙を探せばどこにでも居る腹の出た中年。しかし、能力が大変厄介だ。通り名は……どうやらそいつが撒き散らした種の一つと遭遇しちまうとはなあ」
 デュアンとアルッパーは宇宙で咲く食星植物を目にする。それは枝を伸して星のエネルギーを音速で搾り取ろうとしていた!
「ありゃあ何だ? どうして宇宙に植物が咲いてるんだ?」
「それがさっき説明しようとした植物学者の植物だ」
「食ってやろうか?」
「待て……その前に」
 デュアンは軽くディバインドライブを食星植物目掛けて放った--すると吸い取られる星ごと植物は火と水と風の混ざり合ったエネルギーに包まれて塵と化す。
「おい、てめえ--」
 アルッパーは僅か一秒で気付く--塵に成ったはずの植物は種が百分の一くらいでも強引に根を伸し、吸い取る星ごと再生を始めるのに!
「な、理解しただろう?」
 っ出来るかあ--そう木霊しながら口から放射能熱線を放つアルッパー!
 星のみならず植物さえ焼き切るものの、そんな中でもまだ再生をし続ける。
(まさか……まさかな)
 デュアンの頭にある不安が過ぎる--もう一つの門番が近くに居るのではないかという。
「どうした、二本足!」
「近くに生命の影はないか? ほら、お前の言う二本足で中年太りしたのが」
 居る訳……いたな--アルッパーは見るよりも感じ取った!
「どこに居るか、サダアアアアス!」
 デュアンはデュアンロールで解析した位置に視線を向ける……と銀河五個半の距離に両手で頭を抱え、しゃがみながら震わす小太りで貴族風の中年がそこに!
「オイオイ、あんな距離からあの植物を操作しやがるんか!」
「俺達は気付いてるぞ、サダス。聞こえてるんだろ? 距離関係なくこの声は」
 中年は口を開き、自分にしか聞こえない声量で何かを言う。だが、神を超越してるのは何も強さだけではない--耳も鼻もあらゆる箇所が常軌を逸する為、二つには丸聞こえであった!
(『お前らじゃあわしに勝てないから見逃してくれ』だと! 舐められると俺もアルッパーも大人しくしていられないなあ)
 デュアンとアルッパーはサダスの居る方角に向けて『宇宙速度』で一気に向かった……
 あの小太りめええ、食ってやる--アルッパーは最初からホワイトホエールを使い、数十以上もの太陽系を壊しながら宇宙速度三で突進!
(ちなみにサダスの最大速度は宇宙速度二……だが、奴の操る植物の成長速度は最小で音速、最大で何と奴と同じ宇宙速度二。正直やりあって勝てるかどうか)
 デュアンは一抹の不安を抱きながらアルッパーと同じ宇宙速度三でサダスの居る銀河へと突き進んでゆく!
 宇宙速度……それは速度の王様である光よりも速い単位の事。但し相対性理論と矛盾しないように説明するならこいつは宇宙の膨張速度を表したもの。宇宙の膨張は常に光よりも速く、ブラックホールの吸引速度よりも速く進行する。ついでに説明するなら宇宙速度にも限度があって、宇宙速度の最小は零でこれはブラックホールの吸引速度を表す。なら最大速度はどうなるか。意外な事に七。これ以上は実現せず、それよりも速く示したい場合は時間や空間転移といった要因で速く感じさせる以外にない。なお七に到達した者は神殺しなら一つ、宇宙なら今住む超宇宙と存在が怪しい夢宇宙、それから十認衆のナンバー2、そして……これは語れない。ちなみに俺達神殺しは皆宇宙速度一以上で進む事が可能。一番遅いのでも宇宙速度一だという事を忘れないように。
「下らない事を説明してんじゃねえ! あの小太りを意地でも食ってやる!」
「何? 動き出したぞ、生意気な!」
 デュアンは到達する前に目標に向かって極限魔法を放つ--なお宇宙速度が同じでも放った物は七以外は発射台よりも速く動く。
 だが、当の目標は植物を数百出す事で防御!
「お願いだあああ、デュアン! 君達では勝てないから見逃してくれえ!」
 サダスはようやく相手にも聞こえるように声を出す--種を撒き散らしながら!
「小癪なああ、俺のホワイトホエールで消し炭に成れ!」
 アルッパーは音速以上で成長する植物の種を焼き尽くしながら真っ直ぐサダスへと突進!
「来るな来るな来るな来るなアア!」
 サダスの種はブラックホールの速度で成長し、アルッパー全体に絡みつく--その結果、サダスとの距離僅か星一個分で寸止め!
「ウゴゴゲダダヴィイ!」
「だから言ったじゃないか、勝てないって!」
 サダスは目を逸らすような体勢で植物の成長を促進--アルッパーのエネルギーを吸い取り始める!
(さすがはサダス……強すぎる。奴の強さはの右腕にしてフォーコスモ最強の男と互角とマザーシステムは算出するが、嘘じゃない。現にアルッパーは苦戦しているのがその証拠! このまま助けてもいいが、どうしよう?)
 デュアンはA4ノートを取り出すとサダスに関する項目にメモをし出す。その様子を見たサダスは何故か--
「デュアンはわしを舐めているのか、ヒイイ!」と逆上し、種を撒き散らす!
「俺にまで攻撃しやがって--」そう言いつつデュアンは五の五乗もの種に対して纏めて吹っ飛ばす極限魔法を放つ。それから--
「零詠唱解除!」
 デュアンは金色に輝く。そして、サダスを覆う経典が彼の周りを蠢き出す!
「ヒイイイ、囲まないで!」
 サダスは全身から木の枝を急激に成長させて経典からの脱出を図るも--
「わしが絡まってるウウ!」
 既に小宇宙は形成された状態!
「さて、そろそろ詠唱完了……転がれ、ボーリング・オブ・コスモス!」
 サダスを呑み込んだ小宇宙はブラックホールに向かって転がり始める……ところが--
「舐めないでくれエエエ!」
 小宇宙を破る植物が真っ直ぐデュアンに向かって成長--危うく貫く所だった!
 空間を破る植物だと--底知れぬサダスの強さに表情は焦りで満たされる!
「こんな空間攻撃でわしを閉じ込めるなんて酷いよ、デュアン!」
(弱々しい態度で居ながら強気な事を言えるだけある……どうすりゃこいつを黙らせるんだ?)
 デュアンが悩む暇もなく、突然アルッパーを包み込む植物が白く灼ける--そこから更に宇宙速度三を上げたアルッパーが白き矢の如くサダスへと突進!
「ヒイイイ、来ないでくれエエ!」
 死ねや、二本足イイ--アルッパーのホワイトホエールはようやくサダスに触れようとしていた……!



















 イデデ--アルッパーはデュアンを乗せたまま傷口から植物の茎や根を取り出すので精一杯だった。
(結局奴を追い詰めるに至れない。ホワイトホエールは確かに通じた。だが、奴の身体は植物の成長速度並に回復が早い。一秒足らずで全快し、気付けばアルッパーは体内に植物の種を十の五乗個も放り込まれていたなんてな!)
「に、二度とあんな中年太りと戦うもんか!」
「その方がいい。こうして敗走同然なのもサダスの強さが俺達の想像を遙かに超えている事に起因する」
「イデデ、ようやく後五十八個……ところでお前の持ってる『神殺しの九十九』を俺に見せろ!」
 ああ、いいぜ--デュアンはB5ノートをアルッパーの見える位置まで流し、魔法でページを捲る。
『[神殺しの九十九 verデュアン監修]最新版


  ~生誕の順-統合日時より
 【緑肌の剣士】
 【混沌の帝皇】
 【植物学者】
 【格付士】
 【時空王】
 【政治家】
 【防犯の家】
 【不死身の銃士】
 【人肉喰らいの科学者】
 【爆発する老人】
 【初めからない欠番】
 【妖艶の痴女】
 【1/1のスケール】
 【紳士的な骸骨】
 【卑怯なる黒豚】
 【俗物の悪獅子】
 【収集の古代種】
 【右に属する化学記号】
 【左に属する化学記号】
 【交渉家】
 【強者を屠る格闘家】
 【踏ませる地雷】
 【神死なせの哲学者】
 【快楽の半人半獣】
 【アンキモの覇者】
 【宇宙鯨】
 【人道家】
 【多忙の声色】
 【木から落ちるが登る】
 【離脱者】
 【サイボーグ】
 【傍観の数学者】
 【心優しき繋ぎ屋】
 【逃走の槍使い】~』
「随分適当な二つ名が付いてんぞ!」
「今の所は俺達を含めて三十四体しか出てない」
「九十九も本当に居るのか?」
「正確に言えば九十九体までだ、神殺しは」
「そんだけかよ! それで神々と渡りあえんのかよ!」
「十分驚異だ、一体でもな! 特に 【混沌の帝皇】 、【植物学者】、 【初めからない欠番】 【快楽の半人半獣】は俺達の中で飛び抜けた強さを持ってる!」
「アア、それは俺もさっき受けてきた……イデデ、ようやく全部取り出したぞ!」
「そいつ等の蔑称は順番に言うなら極悪非道な外道に吐き気催す臆病者にメアリー・スーの究極形、サイコパスの果て……と表せばいい」
「わかり辛い! いっそあれとサダスとあれとあれって名前に--」
「アア、五月蠅い奴だ! わかったわかった、えっと最初は--」
 その時、デュアンは感じ取った!
「どうした、二本足?」
「チイ、困った事が発生したぞ!」
「舌打ちするな、五月蠅い!」
 お前の方が五月蠅い--無気に成ったデュアンは強制的に『神殺しの九十九』を閉じて、自分の懐に仕舞う。
「ああ、まだ見てるってのに!」
「単刀直入だが、 【時空王】とマザーシステムが倒された!  【政治家】からの通信で!」
「はあ? どうゆう意味だよ!」
 そうゆう意味なのよ、新参者さん--彼等の耳にこんな言葉が届く。
「女の声か?」
「よくわかったな、アルッパー。だがそいつの胸はAカップだ」
「残念……じゃなくて知ってるのか、二本足!」
「出て来い、ノイズン・リオートメイン」
 フフフ--彼等の前に姿を現すのは盲目で心眼のみを開く紫のマントで包まれし者。
「出たな、魔女。いや、生きていたのか?」
「フフフ、焦ってるわね。自分達の立場も余計な事をする者のせいで危うく成ってる事で」
「それ以前に何しに来た、ノイズン?」
「フフフ、あなたに過去を思い出させに来たの」



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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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