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一兆年の夜 第五十二話 光不変の先へと 後篇(混)

「し、しっきかんがたあああああ?」
「ハンドレットタイプとリーダータイプ……まだジャネラルタイプが居ないだけましなのですね」
 百獣型と指揮官型が揃うのを見て二名の反応は様々--ある者は徒足空脚最強の銀河連合と近接戦最強の銀河連合を見て身体を打ち震わせ、ある者は淡々とする。
「サンショウ六君?」「何でしょう、ラディヴェさん?」「我はリーダータイプを相手します」「リーダータイプ……え?」サンショウ六は気がおかしくなったのではないかというような表情でラディヴェを凝視する!
「大丈夫です、サンショウ六君。我の住む世界ではあれの対処法は確立してます。信じて下さいませ!」
「で、でもあれは最強の銀河連合なんだよ? 僕らの住む世界の仙者でも勝てるか勝てないかわからないくらい--」
「いえ、我はあれよりも強い銀河連合を知ってます。
 ですが、今はそんな話をする場合ではありません」
「ありませんって……うわ?
 いきなり……わああああ--」
 二体同時に仕掛けないで下さいまし--ラディヴェは右手の平から文字のような物を出して、サンショウ六から突き放す!
「凄い? その手から出る文字は何なの?」
「今はお喋りの時間はありません。とにかく我は一名でリーダータイプを倒して見せます。サンショウ六君は申し訳ありませんが、ハンドレットタイプを一名で倒して下さいまし!」
 百獣型なんて無理だよ--指揮官型よりは相手出来るとはいえ、それでも強い銀河連合を押しつけられたサンショウ六。
(弱音は吐けないよね? こんな姿を隊長達が見ていたらきっと怒っていただろう? いっそのこと強音を吐かなくちゃ?)
 さあ来い、百獣型--覚悟の据わったサンショウ六を見て百獣型は少し怯む!
(どうやって戦うか? 僕は学問が好きじゃない? なので数学者の名前とか詳しく知らない? でもコウモ……危なかった?
 コウモ・リックマンの名前は知ってる? けれども今はやるしかない?)
 先足を許してしまったサンショウ六だが、すぐに調子を取り戻す--逃げ決めを受けるよりも速く右前足による引っ掻きで百獣型を後ろに下がらせる!
「避けてくれた? 僕は一族代々から強いと思う銀河連合には油を断たないようにしている? 僕はお前ではないにしろ銀河連合全体に怒りを抱えてるんだ?
 その怒りを少しでも発散してやる?」
 本当ではない事を敢えて言うサンショウ六--それは自分自身への怒りをぶつける事で油断ちを防ぐ為。
 二つは気の面では互角となり、次の出方を窺うように睨み合う--少しでも呼吸の波長を乱さないよう慎重に!
(技術面は僕に利はない? 力の面も速さの面も……だけど心なら勝てる?
 たぶんじゃなく確実に心の面では? だけど頼っても勝てないことはリックマンが証明してるんだ? 一本化してはいけない?
 僕がとる戦いは--)
 その先を考える暇なく二つは勝負の一撃を懸けるべく同時に踏み込む!
 百獣型は両前足で頭を潰しにかける--サンショウ六がとった一撃は頭突き!
 両者の攻撃が交差する時……決めたのはサンショウ六であった!
(イデデ……最初から命を捨てる頭突きであいつの動きを弱めるのが狙いだ? 僕の頭突きを只の頭突きと思ったのがあの銀河連合の油断ちだ? あの頭突きは駱駝族の動きを研究することで誕生した山一家秘伝の頭突き……わあ?
 自慢話に酔ったら良くなかった?)
 予想以上の突進力を発揮した頭突きを首に受けても百獣型は攻撃を止めない。だが、神経をやられたのか両後ろ足が立てなくなった!
(文字通り動きを止めたんだな? ここは一気に倒して……いや待て?
 『必ず倒せる』と思わないようにしなくちゃ? ここは慎重に近付いて本当に動ける状態でないか確かめないと?)
 用意なしの接近をせず、構えながら足を進めてゆく。
(ど、うやら本当に後ろ足は動けないみたいだね? 良かったな、ここはゆっくり息の根を止めないと--)
 緊張を弛んだ瞬間を狙うように百獣型は口から液体を吹き付ける! ところが都合良くサンショウ六の両眼に一滴も当たらない!
「唾……そんなことよりも先にやらないと?
 えっと、死なせたことに怒りを感じていいです?」
 サンショウ六は百獣型の首に両前足を引っかけると力一杯締め付ける--骨の折れる音が数回するまで!
「はあはあ、勝てたんだね?」
「どうやら一名で出来ましたね、サンショウ六君」
「ラディヴェさん? 怪我はないの?」
 心配無用です--サンショウ六と異なり、冷や汗一つかかないラディヴェ。
「で、でも相手は最強の……え?」
 サンショウ六は指揮官型の死体を見て驚きを隠せない--あちこちに文字のようなものを刻まれて息絶える様はどのような方法で死なせたのかをいくら頭で探っても混乱する程に!
「これが我の使う『龍道』です」

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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