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一兆年の夜 第四十六話 ニュートンが支配する世界で(七)

「おーい、タコタルゾ! そろそろ第六部の続きを始めろよ!」
 そう言えばそうだったそうだった。次の部……いやいやボウっとしていたいた。えっとどこから始めればいいかな?
 ……そうだそうだ! 確かここからだ!
「近藤イノ左右衛門は長年……どれくらいの年かは定かではない。およそ十か十一の年くらいの付き合い? 細かい事を気にしちゃあいけないが、とにかく板垣ツル次郎とは年に一回は挑戦する程に息子のツル助に次いで理解する雄。彼はツル次郎の空最強の秘訣が何なのかを日夜研究してきた。その結果、仙者とは言えないが独特の呼吸と何者にも負けないくらいの精神力と想像力が肉体を強くしていったことに気付く。
 現在、彼はそれに近い呼吸と想像力を持って自然災害及び銀河連合が引き寄せられるかを試す。だが、そんな姿は他者から見れば奇抜な体操をしているようにしか見えない。けれども、彼等の注目する所が普通じゃない親子喧嘩である以上は恥ずかしい場面として認識されることはない……はずだった!
 何やってる乃、おっさん--齢十八に相当するであろう鬼族の少年に注目される事になろうとは!
『見てわからんのカカ、若造ウウ! <万有引力>に基づいて隕石や自然災害が呼び寄せられるか実験してるのだアア』
『<万有引力>? 何それ? 美味しい乃?』
『貴様ああアア! <万有引力>を知らんとハハ! さては筋肉しか詰まってないと見るかアア!』
『それ端おっさん乃方だろ?』
『おっさん出端ないイイ! こう見えて三十代半ばじゃアア!』
『十分おっさんじゃねえ科!』
『それにあっしのどこが筋肉詰まっておると言えルル!』
『だって場所尾考えず似筋肉体操じみたこと尾してるんじゃあ誰だってあんた乃方牙筋肉詰まってそうじゃない科!』
『うヌヌ、あっしはこう見えて<万有引力>研究家アア!』
『あーはいはい<万有引力><万有引力>……偉いんだね』
『これ以上はあっしながら退かせて貰おウウ!』
『ところ出名前端何て言うんだ? 俺はカゲヤマノヒカゲノカミってゆうんだ』
『カゲヤマノ……最強遺伝子の内の一つだナナ。おっとオオ、あっしは近藤イノ左右衛門と名乗ルル。よろしくなアア、少年ンン』
『ん出イノ左右衛門乃おっさん。頭牙良くない俺乃勘だけ土まさかあのツル次郎似挑戦する為似奇行尾してた乃?』
『今年は既にしタタ。結果はあっしの負け宣言に終わったアア』
『あっそ……じゃあ他乃理由?』
『有無ウウ。あっしの<万有引力>論に基づいて気合い一つで銀河連合やら隕石やらが引き寄せられるかを実験したのだアア』
『それ端絶対似ない。普通考えたらわかるでしょ?』
『いくら鬼族とはいえ生意気は腹が立ツツ。そんな小さいことよりも気合い一つで引き寄せた雄が近くにいながら気付かないのかなアア、少年カゲヤマノ君ンン』
 あれね--ヒカゲノカミは右人差し指を突き出してツル次郎を示す。
『実際には引き寄せたアア、隕石と銀河連合をのオオ』
『んん? 何科おかしくない?』
『少年の意見は多少なら聞くゾゾ』
『ひょっとして隕石似乗っかって二体乃ほら……あの死体端来たんじゃない科奈?』
 それもついさっきあっしは思ったアア--イノ左右衛門は二体の銀河連合の骸に視線を向ける。
『<思った>って? じゃあ違う斗いう事?』
 これを見たまエエ--イノ左右衛門は先程登ってきた四名の内、蹄程ある隕石を持っていた雌従業員から貰う。
『小せえ。実物端どれくらい?』
『ほぼ二倍しかなイイ』
『じゃあ違うじゃん。最高乃閃き駄斗思った乃似!』
『いやそうとも限らンン』
『え? え?』
『乗っかってきたというのは異なるガガ、関係はするウウ。二体は骸になる間際に目から銀色の光を放っタタ!』
『はあ? それ牙何科意味あん乃?』
『ひょっとすればあれは未来から過去に情報を送ったのかもしれンン』
『はあ? 未来科羅過去似? 何言ってんだ余!』
『光で送ったなら最大速度が時間の問題を引き起こすウウ。だがアア、未来の宇宙から過去の宇宙に送るならそれは解消されルル。そして過去から現在の我々が過ごす宇宙に送られ……待てヨヨ!』
『はあ? な、なな、何言って--』
『ひょっとすればあの光は穴を通して別の未来宇宙へ飛ばさレレ、次に穴を通して別の過去宇宙へと飛ビビ、そして穴を通して……もしやこれは--』
 突然空から轟音が鳴り響き--」
 え? ええ? あれあれ? どうして聞こえるんだろうだろう?
「どうやら『現実は仮想話よりも奇』というのは真実のようじゃの」
「何言ってるの、先生? 音なんて気のせいじゃ--」
「そうも言ってられんだろ! 深部零まで上がるぞ、本当かどうかを!」
 ま、待ってよ待ってよ、イカラン君! そ、それに先生まで!

 僕達三名は深部零付近である事に気付きました……光の屈折作用かと最初思ったのですがですが。何度顔を出してもそれは異なりました異なりました。
「わかるよなあ、タコタルゾ。昔からある歪みではないことに……」
「ありゃあ大きいのう。わしは詳しいことはわからんがの。あれくらいの大きさは今後何が降ってくるのじゃ?」
「満月だ。多分、七から十三の年より先にかつての国家神武を食らった規模の銀河連合が……もうそろそろ『エーテルホーラウ返し』を終わらせましょう。師匠、それにイカラン君』
 僕達は元の洞窟に戻って長編落ち語り『エーテルホーラウ返し』の続きを再開……。

「誰もが皆、歪む空を見て目ん玉をこれでもか、これでもかと飛び出そうな勢いですぞ!
『おっさん……ありゃあ一体どうすればいい?』
『わからンン。ただ一つの理論に辿り着いた……それは--』
 平行世界の時間旅行を駆使して情報を送る方法……時間すら伝達に使うという発想から生まれたのが『エーテルホーラウ返し』!
 それは過去、現在、未来の事柄すらひっくり返してでも実行に移す方法……正に光を伝えるエーテルならではのホーラウス的転回でありましたとさ…めでたしめでたし」




 ICイマジナリーセンチュリー百五十六年一月五日午前八時五十六分四十三秒。

 第四十六話 ニュートンが支配する世界で 完

 第四十七話 質量は保存される に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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