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一兆年の夜 第一話 悪魔が落ちる夜(三)

「耳に響くぞ! なんなんだよこの揺れは」
 流れ星が落ちた山の南出入口から出ようとしていた男は叫んだ。
 男は齢二五にして一一の月と二九日目になる。
「折角一週間分のテレスたけのことテレス栗を神様に感謝して採ってきたのに。
 まだ俺は感謝しないといけないか」
(昨日の夜にブル璃を怒らせたのが活けなかったかな?
 確かにあれは俺のせいだよな。デートを断ったせいであいつは)
 男には好意を寄せられる相手がいる。だが、種族的な理由で断った。
「人族が牛族と結婚し、子供が出来て純血が途絶えたら
 両方の神様に申し訳ないじゃないか! だから断るしか… …」
 神への礼節を守ろうとした行為で相手を傷つけた事に男は今も後悔する。
「そうか、だから神々はお怒りなんだな。
 俺が無下に断った為にあいつの心に傷を付けた事に。
 山の揺れは絶対山の神様のお怒りなんだ! いや、そうに違いない」
 男は自らそう言い聞かせて、両の足の指を山の方へ向けた。
(もう明日になる十の二分前だが、俺はまた登らねばならない!
 神様の為だとかそんな理由もあるが、俺を愛したブル璃の為にも!
 そして、そして)
「俺自身が一人前の雄となる為にも」

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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