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格付けの旅 宇宙は危険が一杯 インフレに御注意を

 超宇宙……それは創造主の創造主による創造主の為に作られし都合の良い宇宙。その中で主人公は創造主の化身であり、創造主の主張を通す為にあたかも正しいように環の中心を形作る。
「全くなんて理不尽な奴だよ、主人公は!」
「同感。アルッパーにしては珍しく気が合うじゃないか」
 ってお前だろ--アルッパーは脇役故に主人公役を務めるデュアンの耳が潰れんばかりの声で突っ込む!
「デュアンロールがなかったら俺の耳は潰れていた」
「それは主人公補正だろ! テメエだけずるいぞ!」
 主人公と脇役を隔てるモノ……それは主人公優越権。主人公優越権--別名主人公補正--とは主人公が必ず正しい事及び必ず無事でいられる権利。かの幕の内弁当がウォーリーを探せを飛べなくする為にひたすら効いているのかわからない打撃を数発も与えた事が記憶に新しい。この現象は創ちゃんのパンツファンを減らす原因の一つにもなった主人公補正。他には無敵の右手を持つ当麻・カノウが中身すら怪しい説教とセットでどんなチートそうな相手も倒してしまうという理不尽な主人公補正。三つ目の例は悪質極まるが、モビルS戦闘でキラ吉影が獅子との一騎打ちで獅子による自爆攻撃をコクピット剥き出しで受けたにも関わらずジャンク屋の証言によると直後にセーフティーシャッターが発動。原形を留めたままピンクの所に運ばれてゆく。
 とにかく主人公補正は創造主の主張を通したいが為に存在する。これほどまで悪質極まる補正は超宇宙に例え魅力を感じても主人公への魅力を感じさせないようにする。
「だってさ、アルッパー」
「お前の事だろ、二本足!」
 そんな主人公も時には座を追われる瞬間があった……主役交代。主に相原コージと渡哲也がタイトルが変わる度に主役交代したり、モンキッキがスペックにタイトル全てを奪われたり、ケンシロウが伊能舞に主役を奪われたり、工藤シンが夜神月に主役を奪われたりする現象。蛇足ではあるが、葛城宗一郎がほぼラスボスになって代わりに可哀想な奴が主人公になるという例もある。
 なお主役交代は主役のみならず感情移入し続けた者達に精神的なダメージを与える以上、超宇宙全体の評価を大きく覆す危険性が高い。
「俺を主役にしろ! 俺はこう見えてお前の攻撃を受けきったんだからよ!」
「断る。それに今回俺達は主人公補正とかそんな事をダベリに来たんじゃない! かのインフレ界の帝王が棲みつく大宇宙に侵入してるんだぞ!」
 デュアンとアルッパーは現在104超宇宙蛇の目宇宙海にあるエントロピーが流れ込んでゆく大宇宙……カカL型宇宙へと不法侵入していた。

 カカL型宇宙……それはかの有名なアドベンチャー兼バトル物で有名な超宇宙を複製した戦闘力の戦闘力による戦闘力が支配する宇宙。
「またありきたりな説明だぞ、二本足」
「仕方ないだろ? 作者の引き出しの少なさは有名過ぎるんだからさ。まあ話は置いといて」
 なお宇宙にも保護制度はある。それは他の宇宙の物が侵入した際にそれらが猛威を振るわないように赤子以下まで力を弱めるようにさせる。例えばアスクレピオスを宿す邪眼使いと電気使いのコンビが金髪とトンガリ頭のコンビが居る世界に入ってもチートな力を振るう事が叶わず、馬鹿の子分に喧嘩負けするように設定される事。もう一つは時を止める幽霊を宿す不良のレッテルを貼られたやれば出来る少年もやさぐれたおっさん空手家の世界に入っても幽霊共々ストーカーの思い人兼ひめ様の嫁をレイプする力を発揮出来ずに下される事。他には機動戦士を駆るニュータイプの少年も初登場時はトタン装甲で温度調整もままならないロボット相手に奇策全てを思いつかずに下される事。
「んん? それじゃあお前が俺と初めて会ったときはどうして力を振るう事が出来るんだよ!」
「それは同じ世界観だからだ。他には『交差宇宙』という宇宙同士が協定を結んで誕生した宇宙だって力を振るえる」
 交差宇宙(クロスオーバー宇宙)……それは夢の競演が実現した宇宙。宇宙同士が合わさる事で設定上実現しないはずの宇宙同士が競演を果たす。例えば人間以外抹殺するツンデレエネルギーを纏ったロボットが主役の宇宙と人が作りし神を体現した鉄の巨人が主役の宇宙と禿げる前のハゲが命を込めて作り上げた初めてのリアルロボット物の宇宙が共に同じ宇宙で設定された力を振るう。ここでは宇宙同士が組み合わさる上で様々な協定が結ばれ、なおかつ傍若無人に振る舞わないように力を調整される。とはいえたまに偏りがちな創造主が居れば特定の宇宙出身にだけ優遇した設定にして魅力を失う事もある。なお協定に参加しない宇宙出身者が勝手にその宇宙に入っても他の宇宙同様に修理費10で収まるロボットや二刀流使いのツンデレの可愛い妹相手にも負ける力に成り下がる。
 ただし、デュアンとアルッパーは空気の読めない存在だから交差宇宙では好きなだけ力を振るう。ただし、その場合は交差宇宙自ら彼等が侵入しないように逃げてゆく。
「それなら納得だな。俺だって怪獣王が居る世界にうっかり入って先祖を台無しにするような事になってしまったら大変だからな」
「やっぱりお前は人間じゃねえのか? そんな考えは普通鯨はしない……だろ?
 どうやら現われたなあ、敵さんがよ!」
 これは二本足だ--アルッパーは目の前で殺気を漂わす機械仕掛けの二個艦隊の乗組員が皆人間である事を察知した!
「待て、アルッパー! 今零詠唱で俺達二体アナライズしたが、どうやら戦闘力は『1』らしいぞ!」
 はあ--見当違いな事を言われたと勘づくアルッパーはそのまま一番前にある灰色の巡洋艦目掛けて突進を仕掛ける!
 ところがいくら前進しても一向に届かない--アルッパーにとっては巡洋艦十隻分の距離は一秒もかからない。
(やっぱりな! この宇宙の重力が歪んでいるのではない。俺達が戦闘力『5』のおっさん以下まで弱くなってるんだ! なのにもうあいつら--)
 戦闘力だけでなく思考速度まで低下している事に気付く二体--既に先頭を配置する三隻からロケット弾合計九発が秒速九千メートルで思考する間もなくアルッパーに直撃!
「ガアアア! こんなへなちょこが痛いなんて! 速く感じるけど俺達が--」
「ああ逃げるぞ、アルッパー! 戦闘力『1』じゃあ、さすがに赤ちゃんにだって負ける!」
 うおおおお--アルッパーは必死で二個艦隊からの脱出を試みる!
 だが速度が宇宙に従う以上、ものの一分では最大速度まで届かない。そうしている内に先頭の三隻から秒速八千メートルで電気の網が放射--瞬く間にアルッパーは捕獲された!
「じゃあな、アルッパー! 俺達は案外短い付き合いだったねえ!」
 二本足の分際ガアアア--デュアンに向けられた叫びは当の本人どころか、目の半径にも届かない。
 一方でアルッパーを囮にする事で脱出したデュアンは懐からB5ノートを取り出す。
(へへ、こりゃあ大変だな。まああいつを囮にしたのは自分だけ助かる為じゃない。あの艦がどこに向かっているか調べないとな。確かに戦闘力も思考も単細胞と変わらんくらい劣っている。だけど、俺達は神様を平気で殺せる奴等だ。数日と経たないうちにSS人3まで力を上げられるさ。
 まあそれまではアルッパーに付けておいた追尾魔法が頼りだ……あれ? 圏外?)
 デュアンは思考速度がそこまで衰えている事に気付き、呆然とする。
(……近くにある第三太陽系に向かおう。そこなら居場所がわかるやもしれんし)
 デュアンは経典を回して、一日掛けて光の速度まで上げてゆく--そして自らの重量をゼロにする魔法を掛けて光の速度で目的の第三太陽系まで一の週かけて飛ぶ!

 ベジタブル太陽系……それはかのインフレで有名なA・トリヤM超宇宙の世界観を示した太陽系。そこに出てくる知的生命体はどれも荒唐無稽な者達ばかり。
 例えばペンギン娘が村長の村ではドクタースランプに陥った博士が可愛いバラライカちゃんを作ってドタバタ劇を繰り広げたり、カプセルコーポレーションを家に持つお転婆娘が偶然戦闘民族でご飯粒付けた爺さんに育てられた西遊記の主人公と出会う事で七つを集めたら願いが叶う玉探しの旅に出るようになったり、或は銀河パトロールの男がタイムマシンを作ろうとしたジジイの所に不時着した事で宇宙人を巡る騒動物が始まったりなど様々だ。
 そのような一見混沌とした太陽系に空気の読めない一体の格付士が到着する。
(もう到着したのか? 光の速度に追いつけないな、思考が。
 ってそんな事よりもさっさと第三惑星に向かわないと……うーん、こうだったっけ?
 よし、計測開始!)
 デュアンの戦闘力は現在も『1』だが、肌身離さず身につける経典『デュアンロール』と持ち前の『零秒詠唱』である程度の能力低下をカバーする。そこから導かれた答えは第三惑星<アラレ>まで光の速度では一日かかる事が判明。
(一日……重力がそこまで光をねじ曲げるのか? それはそうと行かないとならない、がその前にやらねばならないのはここが物理太陽系なのか? それとも魔術太陽系なのか? はたまた数的太陽系なのか?)
 物理太陽系ならエーテルは否定される。魔術太陽系なら電波は否定される。数的太陽系ならヒッグスが否定される。そのように三つの太陽系は構成される。
 デュアンロールの導き出した結果は……魔術太陽系。
(エーテルの安定は出来る……俺向きの太陽系だ! えっと、格付けしよう)
 A4ノートにベジタリアン太陽系の事を記すと懐にしまって第三惑星<アラレ>へと飛んでゆく!

 <アラレ>に着いたデュアンはデュアンロールを用いて大気圏を突入し、ちょうど北半球にある四季折々の島国に着陸。そこではヒマラヤの戦士を驚愕させた巨大なスカイツリーが覗ける位置にあった。
(さあて、俺はさっさと力を取り戻す旅に出ないと。まずは適当なチンピラに喧嘩を吹っ掛けよう)
 そう考える内にターゲットとなる適当なチンピラ--チャイナマフィアの風貌をした--四人が背後からデュアンを見つける。
「よお、兄ちゃん。その格好からしてお前はアラブから来たんかい?」
「ん? ああ、誰だあんたら?」
「質問には答えないと痛い目見んぞ、ターバンの兄ちゃんよお」
「んな訳ねえよ。俺は別の宇宙から来たんだ。あんたら風に言えば宇宙人だ」
「宇宙人? どこをどう見たらそんな発想を思いつくかねえ?」
 笑う四人のチンピラに釣られるようにデュアンも笑う。
「ってお前が笑うなよ! 自分の頭がいかれてんのがわからんのか?」
 ああ、いかれてる--先頭にいるサングラスをかけたチンピラを右手でいきなり殴るデュアン!
「ッ! て、めえ! よくもやりやがったな!」
「早速ナ……じゃなくてバトルアックスなんか出しやがる! 他三人は弓矢と倭刀と……光線銃!
 随分混沌としたチンピラだな」
「減らず口はそこまでにしようじゃないか、自称宇宙人の兄ちゃんよお」
「俺をブン殴った事をあの世で後悔するんだなあ」
 デュアンは早速四人の戦闘力をアナライズした。結果は四人とも戦闘力『4』。
「お前らは情けない連中だよ。たかが農夫にも劣るなんて--」
 デュアンは左頬を掠める。光線銃による威嚇だった。
「次は外さんぞ、兄ちゃんよお」
「まいったなあ、こりゃあ。ここまで弱いと本気で情けない。そんじゃあ早速……逃げる!」
 やや斜め後ろを向けて走るデュアンを追う四人。彼等は怒号を浴びせながらもデュアンとの距離を縮めてゆく!
「足もそこまで衰えては仕方ないよな。というか俺の持ち味は--」
「あ、兄貴! あ、あいつの手が赤く光って--」
「俺は魔術師だ! 受けろ、ファイヤーボールを!」
 火系低級魔法を四人に向かって放つデュアン!
「アヂイ! てめえ、魔法使いだったのか!」
「こんなへなちょこで俺達を倒せると……ウワヂイ!」
「あ、あいつ……走りながら何発も撃ってる! アクティブな魔術師なんて聞いたことねえ!」
「あぢいいよおおお! このままじゃ焼け死んでしまう!」
 初めから命を取りに来たんだ、覚悟くらいしろっての--燃えさかる炎に格闘する四人のチンピラに追い打ちをかけるように殴る蹴るといった攻撃をするデュアン!
 昏倒した事を確認すると水系低級拡散魔法を放って火を消す。
(多分……死んでは居ないけどチンピラである以上は心配の余地無し。そんじゃあ戦闘力を測るか)
 結果は……戦闘力『2』に上昇した。
(たったの『2』かよ! RPGみたいにマラソンしなくちぃけねえんか、こりゃ)
 こうしてデュアンはインフレ宇宙で日々武者修行を始める……

 島国より東にある海洋を横断して北の大陸。その中心部に位置する国のある白い建物では……
 真剣な眼差しでデュアンが映る映像に釘付けになる位の高い一人の白人男性が思案をしていた。
「如何なさいましょうか、プレジデント!」
「奴がアラブ出身者である可能性は低い。その証拠に奇妙な経典を身につけている……と」
「奴に関してわかる事は魔法使いである事と、生身で大気圏突入した事くらいでしょう。今のところ力を隠している可能性は高いでしょうが、要注意すべき存在。
 『Zランク戦士』をぶつけましょうか?」
「『Zランク戦士』……戦闘力万~億以上でなおかつ全員舞空術会得者の集団か。いくら何でもあの男には分が悪い。万の相手ですぐに力尽きるだろう」
 んん--橙色をした片眼鏡を左眼に着ける黒服の男は表情を強張らせる。
「どうしたかね?」
「どうやら例の男の戦闘力が……『3』に上がりました」
「何? いくらサタン合衆国からクリリンまでの距離があるとはいえ僅か一日で『3』に上昇するなんて!」
「奴は適当なチンピラを倒して強くなってる模様。どうやら私めが行くべきでしょうな。奴が<クウラ>を討ち滅ぼせる存在足り得るかどうかを、よ」
 片眼鏡の男は気を高ぶらせる!
「期待しておるぞ、戦闘力『5』のおっさん……」
 なお例の戦闘力『5』のおっさんは二日後にデュアンと出会うなり、僅か一分で倒された。
(情報は聞いた。ここには『Zランク戦士』とかいう集団が居る事を。それにここの連中はえっと惑星<クウラ>を侵略しようとしている事も聞いた。んでそいつらが戦争を仕掛ける惑星とアルッパーを連れ去った連中が同じ連中なのかどうかだよ。
 とにかく俺が今やるべきは……只ひたすら戦闘力を上げるしかねえ!)
 惑星<アラレ>は今日も天下一舞踏会で大忙しであった……


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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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