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一兆年の夜 第五話 恐怖心と怒り(七)

 午後十時零分五十五秒。
 エウク村東地区滑走路。そこにはストルムを含めた六名が既に集合していた。
 そこへ一羽の青年が遅れてやってきた。
「遅え、デュー雄! 約一の分余り遅刻だ! お前は一体いつになれば遅刻せず集合できようか?」
 彼の名前は木戸デュー雄。齢二十一にして八の月と三日目になるエウク燕族の青年だ。
「す、すみません、隊長! 彼女とのデートで大分時間をかけまくりて--」
「たるんでいよう、デュー雄! 雄たる者は例え雌とのデートであろうとも自己鍛錬在るべきであろうが! フン!」
 彼の名前はフッケン・メッサーシュミット。齢二十三にして一の月と十五日目になるラテス燕族の筋肉質な青年だ。
「まあまあフッケンちゃんよ。デュー雄ちゃんも反り省っていようし良いじゃない? だいたい雌の子とデートして何が良くななかろう? 僕ちゃんなら一日に種族問わず五十名以上とデートし、スケジュールも大変だろうから困っちゃうんだよなあ。ああ、もてすぎるって? 違う違う、僕ちゃんはこう見てくれ好かれる反面好かれないこと多し。雌の子達からは色出し雄と呼びさらされ避けられようもんだよねえ! 苦労すんだなあ、僕ちゃんって--」
 会話の途中ではあるが、お喋りな彼は陽孫諾。齢二十にして五の月と十八日目になるタレス燕族の陽気な青年だ。
「それでもうボクちゃんがこのような時間遵守の宅配業でずっとやりとおせようってのが凄いよ。それはまさに--」
「それくらいにしてお喋りは止めよう! 隊長が困るじゃないか! それにこんな所で何油売りの真似事しうるつもりなのだ? 時間の浪費であろうからさっさと静かしよう!」
「はい。相も変わりなくカエ彦ちゃんは大真面目であるよお」
 孫諾に大まじめと言われた彼は藤原カエ彦。齢二十五にして十二の月と一日目になる大陸藤原燕族の雛鳥の中では最年長になる青年だ。
「全く我が隊はどうしようにも規範にならないのが多いだろうか、隊長?」
「お前も他者に言えるような口か、スラ貴!」
「うっ!」
 彼は沖田スラ貴。既に紹介したが、誰もが認めるササーキー隊の二番手である。
 ただし、口と実力が釣り合わないのが難点。
「ようやく静かになろうか! ではこれよりササーキー燕隊はラテス島住民へ手紙の配達を開始する!
 いいか、皆の者よ! 必ず生きて届けよう!」
「「「「「「は!」」」」」」
 ササーキー隊は隊長のストルムを戦闘に順を追って滑走するように東にあるラテス島へ向けて飛んでいった。
 ついでにシュラッテー・ベンデルウムも紹介する。彼は齢二十二にして十の月と二日目になる存在すら忘れ去られるほどに無口なゼノン燕族の青年だ。

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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