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一兆年の夜 第五話 恐怖心と怒り(五)

 ICイマジナリーセンチュリー十四年二月二十八日午前七時一分四十五秒。

 場所はエウク村西地区大通り。
 ストルムは公共の郵便入れにある百通近くある手紙の回収に当たっていた。
(中にはゴミ箱と間違えて入れてしまわれたものまで。それをわざわざゴミ箱に捨てていくのも配達業の辛きとこだな)
 そこへ齢五にして十の月と十日目になる子供が声をかけた。
「おじさん辛そうだけえどお、おらが手伝おおっかあ?」
「気遣いありがと! でもおじさんは手が必要なほど忙しかろう。
 だから君が手伝えどおじさんお仕事が亡くなり困っちゃうね。いいかい?」
 どうやら馬族の子供への答え方から察するに彼はこの仕事に満足していた。
「でも無理だと思ったらあおらに助けてえ貰ってねえ。お母さんの話じゃあ配達さんの仕事ってえすんんごおい夜でもおするうってえ言ってたあからあ」
「当たってさえいるね。だけど、そうでもしなきゃ届けたい者に思いは伝うるまい?
 暖かくはないことだろうが、おじさん達が眠る時間を割くことでだれかに早く思いを伝うるものだ。伝わらないのは申し訳着かないじゃない! おじさんは生命と生命の繋がりを確実にするるなら多少の睡眠など削る気だ! それが仕事だとおじさんは思う!」
 それは自分で自分に言い聞かせるものであった。子供はまだ幼い。言葉の意味を正面から伝える方が正しい。
「よく分からあないけどお、よく分かったあよ! おじさんは配達さんのお仕事があ大好きなんんだねえ」
 どうやらストルムの情熱は理解された。
「おっと、こんな所で油売りの真似事をしうる場合じゃないな。
 おじさんはそろそろ本社に戻らないとな! じゃあな、馬族の少年!
 おじさんみたいになれとは言うまい。けれども良い雄になれ!」
「お話ありがとおうう! 大きくなあったあらおじさんのようなあ配達員になるよお!
 おじさん達があ眠るのお削らなくうて良いくらあい便利なあ配達をおらがあするうんだからあね!」
「期待する、少年!」
 子供と別れたストルムは荷物を持って西地区で二番目に大きい建物へと全速力をかけて向かった!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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