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一兆年の夜 第四十話 三兄弟物語 八は輝き、七は動く(二)

 午後二時十一分十三秒。
 進行部隊は星央が死んだ場所に着く。
「思い出したくねえっざ。ここに星央様の魂が眠っていると考えたらだがん」
「寒さで脳の機能が正常に作動しないのかうえ? 何なら俺の綿を貸そうかうえ?」
 断るっざ、エリフィスだがん--齢三十三にして十の月と一日目になる武内山羊族の中年エリフィスの応じを断るわに十。
「へっくしょ! この地では羊毛なんかよりも脂肪を付ける方が寒さへの対策になる。手っ取り早いのが度数の大きい酒を飲む事しかないがな」
「私は未だに酒が飲めない。どうすればいいかな?」
 知るか--そう答えた後、八弥は慎重に進むように指示。
(思い出す。ここは兄貴が死んだ場所だ。今じゃあ銀河連合の連中は兄貴の死体を骨一つ残さず処分するなんて事を! 
 だが俺は容易無しに進む程頭が緩い訳じゃねえ! 礼を失するが、とらせて貰う!)
 部隊は表門入口の中に入ると八弥が一旦全ての班、組の長を呼んでおよそ二の時かけて予定を組ませる。
 なあ八弥、それでいいのか--齢三十五にして十の月と二十四日目になる雄略チーター族の雄にして現在チーター班の長を務めるチーチャル・斉藤は寒さを凌ぐ羊族から渡された綿服の内部に息を吹きかけながら問う。
「聞こえない。もう一度言ってくれるか、チーチャル?」
 この作戦でいいのか--チーチャルは先程より少し聞こえやすいように問うた。
「素速さで右に出る者が少ないチーター族のお前に合致する内容だぞ。良いに決まってるだろ!」
 速い事は常に正しい--チーチャルは通常では聞こえ辛い速度で応じた!
「わし端何て答えた科端解るぞ!」
「私はわからないよ。チーター族は早口すぎて何言ってるのか解り辛いしさ」
「お喋りはそこまでだ! 聞き耳立ててる銀河連合にこれ以上内容を教える訳にはゆかん!
 俺達進行部隊はこれより本格的な進行を開始する!」
 さっきまで本格的じゃなかったの--七がそう質問した頃には彼を除いて身体が前に向かっていた!
(やはりいるぞ、銀河連合は! けれどもこれは真実じゃない。まだ本格的な進行は始めない。読まれるのなら読まれて貰おう! それが俺のやり方だ!)
 それから一の時が経過。ついに建物内での戦闘が始まった!

 午後五時二十分二十二秒。
 武器庫と思われる巨大な部屋でチーター班六名は背後から奇襲した銀河連合十一名と戦闘を繰り広げる!
 班長、数が多い上に縞馬型です--班員である齢十九にして十一の月と十一日目になるロディコチーター族のチアンジ・バビルンバはチーター族の特性を活かしながら縞馬型の攻撃を回避し続ける!
 ならば八弥が考案した例の作戦を開始する--チーチャルは耳に響かせる音量で班員全員に伝えた!
 それは極めて簡潔でなおかつ中々実行に移すのが難い作戦--これにより僅か二の分足らずで襲撃してきた銀河連合を全滅させた!
 まさか僕達一名残らず怪我をさせずに数の多く、視野の広い縞馬型全てを死なせるなんて--齢二十二にして三の月と三日目になるチアンジの三つ年上の幼馴染であるロディコチーター族のチーティン・バーバリッタは驚きを隠せない。
 油は断てまい、俺達はすぐに別の班及び組を支援するぞ--五名の班員に伝わるような速さで知らせたチーチャル。

 午後五時三十分三十七秒。
 十部屋もの個室が左右に設置された通路。
 そこには二十二体もの銀河連合の切断死体が乱立。左側の中央に設置された個室のすぐ近くに立つのは天同七と彼の教育係を務めるカゲヤマノツクモノカミ。
「七様。わし似頼る乃端やめて頂きたい!」
「恐いから仕方ないだろ! 個室からいきなり銀河連合が出てくるんだから心臓がいつ止まるかわからなかったよ!」
「……戦場似出れば少し端肝牙据わる斗思った牙、それ端違った科」
「何か言った?」
 いえ--ツクモノカミは死体を一体ずつ綺麗に整理してゆく。

 午後五時四十二分九秒。
 毛利ベアレルにとっては忘れがたい場所の一つ。
 銀河連合は六体。対する毛利班は合計五名。ベアレルは自分以外はサシで挑むよう命令!
「弱い連中を投入しおっテエ! 二体相手は得意の差し包丁二本で何とかナアルぞ!」
 彼は攻防を使い分けながら蜂型及び丁型を一体ずつ丁寧に倒す!
「後は……何イ!」
「は、班長ウ! 援軍ガア来たよ!」
 食料庫に毛利班が戦った数の二倍でしかも種類は全く変わらない銀河連合がやってきた!
「今度は十二体イ! 弱い連中とはイエさすがに武がこっちに利無し。
 何とか扉マアデ飛び込むぞ、皆アノ者!」
 毛利班は合計三体は倒しつつ扉まで近付くと外に銀河連合がいないのを確認するとすぐに撤退した!
「弱い奴等も数を揃えレエバ強者と化す!」

 午後五時五十分二秒。
 裏門近くで天同八弥は百獣型十体に囲まれた--縦横天井にかけて!
(俺一名相手に百獣型がたったの十体か。老いぼれになったとは言え見くびられるのは好きじゃないぞ)
 八弥は右腰に掛けてある神武包丁『星央』をゆっくりと鞘から抜く。抜き終わるなり動き出したのは--
「待つのは俺の趣味じゃないぞ!」

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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