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一兆年の夜 第四十話 三兄弟物語 八は輝き、七は動く

 ICイマジナリーセンチュリー百三年九月四十五日午前九時零分零秒。

 場所はアリスティッポス大陸南エウへメロス地方廃ヘメロ港。
「変わらんな。十一の年より前からずっと」
 そうなんだ--二の腕を両手で掴みながら身体を震わす七。
「ヘックショオイ! わし尾凍え死なせる気科、この大地乃神端!」
 齢三十九にして一の月と十六日目になる神武鬼族の老年カゲヤマノツクモノカ
ミは言葉とは裏腹に震え一つ周りに見せない。
「さすがだな、ツクモノカミは!」
 他者似見せる乃端恥斗いうもの--ツクモノカミは早速左腰に掛けた雄略包丁
を鞘から抜く!
「いくら何でも早過ぎるっざ。寒すぎると今度は刃が凍り付いて切りづらくなっじ!
 抜くのは少し暖めてから時間を余り経たない時にしろがん」
 そう忠告するのは齢三十四にして十八日目になる物部鰐族の鍛治屋一族の亜流
にして全開のアリスティッポスの遠征の数少ない生き残りの一名物部わに十。
「わに十の言う通りダア、ツクモノカミ。この地デエハいつも通りの環境対策は通用し
ない! 極冠の地に応じた戦術ニイ切り替えヨオウ!」
 そう言うのは同じく生き残りであり、齢三十六にして三の月になったばかりのプロ
ティ熊族の中年毛利ベアレル。
「こいつらは生き残りだ。素直に聞くのも達者の務めだぞ、ツクモノカミ!」
「わし尾誰駄斗思っておる? カゲヤマノツクモノカミ端指揮官型似だって負け端しな
いぞ!
 けれども忠告端聞かね把死尾早める乃出奈。いいだろう、抜く乃端奴等牙来た時
似応じよう」
 言葉と同時に何時の間にか鞘に収まる雄略包丁。
「……お前らには、絶対守らなければならない事が、ある! ふうう……寒さは身体
に堪えるとは。
 いいか、よく、聞け! 必ず……はああああああう。
 必ず生きてこの大陸を我等全生命体の力で取り戻すのだ!」
「解ってるんって八弥様!」
「銀河連合にいつまでも好き勝手やらされてたまろうものでありましょうか!」
「このマモリモルノス・アダルネスはぞう、一騎当千を果たすぞう!」
「無理すんなッツ、マモノスッツ。なんなら先祖の仇討ちを目指すこのシカック・ムーシ
が助太刀致そうかッツ?」
「私は……ヘックション! 早く取り、戻せるか、な?」
(皆がやる気を出す中で七だけはこんな有様だ。けれども俺は今更訂正はしないぞ!
七を入れたのは訳がある。それを説明する前に……考える暇は与えないか!)
 前方及び水中から銀河連合が迫る!
 けれども八弥は類い稀なる戦の才をすぐに発揮--なおかつ経験則で銀河連合
が襲撃する場所を見計らって班、及び組を配置し、これを各個撃破。
「危なかったね、八弥兄さん」
「戦死者は零名。ここで『危なかった』なんて言ってたらその先の厳かな場所はもっと
危ないぞ!
 つまり、ここはまだ序の口で、しかないんだよ」
 先が思いやられる--誰もが心の中で『言える口なのか』という叫びを出すような
事を呟く七。
(兄貴が築いてきた基礎。俺はその基礎を応用へと向かわせる! そうしてここまで
来たんだ! まだここで余裕は持たねば先を進む事は容易じゃない!
 例え気合いで何とか出来てもそれが可能なのは奥深くに入ってからだ! 神々よ!
俺をどうかそこまで導かせてくれ! 俺を輝かせてくれ!)
 八弥が思う事はつまり自分が生きている間に温存し続けるという意味が含まれる。
だが、八弥の願い通りに戦況は応じてはくれない……百億光年の叫びは赦しを容れ
る事なく改竄を進めてゆく!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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