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一兆年の夜 第四話 どうしておいらなんだ(七)

 チュウ備を探した! 家中の布団から台所まで。でも見つからなかった。
「夜は雌うのお尻を追うかけ回すんチュウ備さんだう!
 でも今日は何かが違うん!」
 今度は雄色家の脚蓋を探した! 勿論同じように。でも見つからなかった。
「好こない者だっけど、探す役割は本来脚蓋が一方的のんだけどう」
 次にベアッ九を! 次にコキータおばさんを! 次に猿族のウキキを!
 次にダッギの姉ダグンを! ソウスブは次々と顔見知りの者だけを探した!
 だが、結局見つからなかった……
「ブル璃様! 親善大使ソウスブ・ブルホル!
 自らの名誉を傷つけのがらも面を上げきっとままここへ戻るました!
 謁見する資格はもう何もありめせん!
 ですが、最後にあなた様のうお言葉を聞くにここへ参ろうした!
 どうかほんの数ある秒でもあなた様のう有る難きお言葉を!」
 だが、門の先から反応はない……
(認めるうかう!
 ブル璃様ならこんな事言っとら村中に響くう怒鳴り声を上げるうに!
 認めるかううん!)
 ソウスブはわずかな希望を胸に門を強引に開けた!
 だが北条ブル里どころ顔つきのテレス人族にして双子の姉妹である葉月見恩みおん璃恩りおんさえ見つからなかった。
 この村に共通してあるのは本人の体型と一致する骨だけ
「こんなこと……こんなこと認めるかううううう!」
 ソウスブは最後の希望として、北条ウル子を探した!
 村中くまなく探した! 四本足の蹄が血だらけになっても! そして……
「み、見つかっとう!」
 幼い頃から一緒にテレスプリの木に登ってテレスプリを採っていた。その場所に見覚えのある後ろ姿が見えた!
「ウ、ウル子おおおおう!」
 ソウスブは駆けつけた……が既に遅かった!
「ウル子どけは皆と違うん! それだけはおいらの中どは一番よくう分かっとた! でもこんな処どけ違うんなんておいらが認めるうかああああ!」
 ウル子の亡骸は左後ろ足の部分が見事に欠けていた。死因は見るより明らかだ!
「うう、うう、うおおおおおおう!」
 彼は悲しみに暮れた。一の時、いや、二の時をかけても悲しみに暮れた。
 けれども同時に心の奥底に眠っていた彼らに対する赤いモノが芽生えた!
「これんだけはいつも起こすことだう! これは怒りだう! もうおいらの堪忍袋の緒は絶たれてしまうたあああ! どうして……どうして!


 第四話 どうしておいらなんだ

 ICイマジナリーセンチュリー四年五月三十四日午前零時十二分三十四秒。 完

 第五話 恐怖心と怒り に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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