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一兆年の夜 第四話 どうしておいらなんだ(五)

 大きさは成人体型一とコンマ二か二続き三まである体型は人族の特徴である腕は細く、足は太い。二足歩行に適した形だ。だが、外見はこの世のモノとは思えない剥き出しの--いや、何かを覆うモノが周りを螺旋状に移動。言葉が示すとおり得体の知れないモノだ。
 親善大使一行は得体の知れないモノと出会って一の時が過ぎた。未だに恐怖心ゆえ行動に移せる者はいない。
(行動しなくくんてどすするんだう! ここでおいらがうごかなけけれればば皆ががが……皆が死ぬん!)
 誰よりも先にソウスブの足が動き出した。
「い、行くのが! あんちゃんはつよ--」
 それが藤原ブヒン最後の言葉だった。得体の知れないモノに頭を食われた。
 もちろん前にいるモノとは別の種類によって。
「あ、あ、あ! ブ、ブッヒイイイイン!」
 コケッターは叫んだ! ラシーは歯を食いしばって慟哭した! コケッターの叫びに気付いたソウスブは振り返った。
「な、な、な、なんぜんにブヒンが食われなければなっねんだあああ!」
 ソウスブは現在もブヒンの死体を食らうモノを見た。
 人族型とは違う二本足で両側に翼が生えているが飛ぶのに適さない鶏型だ。
 共通するのはやはり外見が剥き出しで隠すように何かが螺旋状を移動。文字通りという点では同じだ。
「何故おいらを襲うない! おいらは皆の為にあなた方に食われることをの--」
 ソウスブが喋る途中で三体目を目撃。それは真っ直ぐコケッターの方へ向かう! しかも百獣族に勝るとも劣らない速さで。
「コ、コケッター! に、逃げろうう!」
「ど、どうしった、ソウス--」
 コケッターは鶏族独特の小柄な体型ゆえ、丸呑みされた。
「コ、コケッタアアアアア!」
 食い終えた三体目のモノは骨だけ出してゲップを吐いた。一方二体目のモノはようやくブヒンの死体を食い終えた。骨だけを綺麗に残して。
「お、お、お、おううう!」
 ソウスブとラシーは二名の死を悲しむ。特にソウスブは自分より先に死んだことで親善大使としての誇りを折られた。
(守んれなかあった! ブヒン! コケッター! も、もうこう以上は……)
 ソウスブは振り返り、ラシーを守るために--いや自分自身の残りの誇りの為に足を激しく動かした!
「自己紹介すんる! おいらの名前はソウスブ! 名字はブルホル! 
 テレス牛族とすて! テレス村を代表とすて! 神々を代表とすて!
 親善大使とすてあなた方に食われることを願う! それは生命ある者の為に!」
 鳥形は右翼を瞬時にあげ、人型に合図をした。ソウスブはその音を聞いたがそのまま振り返らず、人型の方へ走った!
「ぐうん!」
 人型が握った右手で振るったものを顔面に受け、ソウスブは入口付近の坂に転がり落ちた!
 ソウスブの意識は黒く塗り潰されていく。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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