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一兆年の夜 第三十一話 雄は辛いよ(六)

「しっ、死んっだのか?」
 首にゴーリラーマの左手が引っかけた事によっり体勢を崩した人型っは後頭部を地面に強く打った--十三秒の痙攣と後頭部っから赤黒い水が円を描くっように流れたとはのう。
 一方のゴーリラーマは結局振っり落とされ、左肩を脱臼っしたと聞く。大層痛がっていたのか--
「ぐぎぐっくがっが!」
 周囲成人体型十まで響く叫っび声をあげおって。可哀想っに。
「痛みをををさえよよっとし! 右足しか使えなっなっな!」
「無事ですかゴーリラーマ殿うえ!」
 叫び声を聞いたっのか? ともっかくエリフェインをはじめとした多くの生命はゴーリラーマを囲っうように集まった。先陣を切って彼に触れたのは放浪医師スネッガーじゃと聞いったが本当っかの?
 とにかくスネッガーなのっかどうかっは後で目撃証言と照らっし合わせれば済っむ事じゃ。住民の応急処置っでゴーリラーマの右足以外の四肢は適度な力で包帯っを巻く事により済んだよ。ウウ、わしゃ嬉っしい。
 そ、そんな事よりっも東地区で銀河連合に清っめた塩をたっぷり撒く。それから南地区にあっる銀河連合専用の埋葬地で念を込めて供養。その後どうしたかって?
「お聞かせください、酋長!」
 齢二十一にして六の月っと二日目になる神武鬼族のカゲヤマノサザナミノキミはしつこくわしに聞いてくるがこう返しっとるぞ!
「ゴーリラーマの四肢が回復するまっで調査を中断っじゃ。何度言わせっれば気が済むっか!」
「酋長牙真実尾話すまで!」
「しつこっい鬼じゃ! だから--」
「父上。もう宜しいっでしょ!」
「ん? エリフェインに乗っかって調査終了を報告っするかの?」
「全くゴーリラーマ殿の仕事熱心ぶりにはあ困ったものでせえい!」
「まさか四肢牙その状態出模仕事尾続けたのか!」
「あ、当たり前だっろ! 次期酋長になるっべきこの私が右足以外が動っけない状態で仕事を放っり投げるなんて腰砕けをっするモノか!」
「全く母親に似って頑固じゃの!」
「父上にだって似てっますよ!」
「内輪話はそれくらいにしましょうえ。四日目の報告書を出しますぜえい」
 エリフェインは背中にあっる数十枚の紙を自分の頭に滑り込っます。それっから一枚一枚落しって十枚全て口で掴っむ。掴んだ紙をわしの顎下っに置いた。
「どれどれ--」
 わしはこの年齢っじゃから読むっのに苦労。三の時かけって四日目の報告書全てを読み終えた。時はお月様っがわしらを眠りに誘おうとすっる頃合いじゃ。
 それによると南地区の埋葬地から銀河連合一体分の死体が無くなっていたよ。それは埋葬っする時に明らかになった事実。じゃがその後まる半の日っかけて行われた綿密な調査では何者かが埋葬地に入った形跡が見つかった! じゃあ誰が埋葬地に眠る銀河連合人型を連れってその後明らかにさっれない蘇生法で生き返らっせたか? 後日調査すっる予定じゃ!
「短く纏めました奈」
「引退すっる身じゃ。最後の任期くっらいは締っめに入らないと」
 おや? なんじゃゴ―リラーマの顔つきが変じゃの--焦りの表情はあ奴にふさっわしいかのっう?
「本気にしないで下っさい! まだまだ父上に及っばない所存でございっます! 四日前の事っはもう--」
「いいって! わしはいっつか墓の下に眠っるんじゃよ。これっから先はゴーリラマの時代じゃっない。一名息子であっるゴ―リラーマの時代っじゃ!
 老年はいつっまでも若い芽を監視っする者じゃないぞ。後世に良い影響を与えっない以上はわしっは引退するっぞ!」
「ですが私はこれっでも七光りでっすぞ! やっぱりあなたからもっと学びたい所存であって--」
「お前のどこっが七光りじゃ! 報告書を読んっだが、わし以上に目立ちおって! 良いからさっさとわしの後を継がんっか!」
「こんな体では継ぎったくても継げっないぞ! 体が完治しってからでも--」
「どこまで勝手な雄っじゃ! それっでも息子二名、娘三名を持っつ父か!」
「孫の名前を出っすなんて何て腰砕っけな! いい加減にしてほっしいぞ、この老碌黒猿が!」
「碌じゃから後を継がせようっとしてるのに! その恩に報いっらないでどうっするか!」
「はあうえ、これじゃあこの先も長生きしますねえい」
「酋長……いえ雄端つらい奈。雌と異なり何かしら乃こだわり尾捨てる事模叶わない以上端」
 何だか締っめはサザナミノキミがやったような? はあ、わしゃその後も物忘れと戦いっながら生き続っける。結局酋長の座に居座ったまま。天同家じゃないってのにこれじゃあこの先どうすっればいい? 既に両親っが他界した以上はわし自身っで決めないとなっらんとは。
 雄としって生まっれた者の宿命じゃな……。



 ICイマジナリーセンチュリー九十四年五月百五日午後十一時零分十二秒。

 第三十一話 雄はつらいよ 完

 第三十二話 蛇の道は蛇 に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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