FC2ブログ

一兆年の夜 第三十一話 雄は辛いよ(三)

 朝食も取らっずに北地区に出向いったのか、二名は途中の八百屋っで林檎二つを買う事にっしたのう。一っつおよそ五百マンドロンにっなるのじゃ。
「そんじゃあ林檎を剥こうかうえ。果物包丁いるうえ?」
 待って--とゴーリラーマは言った。おそらく林檎自体が銀河連合ではっないかと心配したんじゃっろ?
 結果は二つ共神々の恵みが溢っれた物じゃった--包丁で剥いても口に含んでも体内に影響はなかったのじゃ。
「睨んでも意味はないっか。私も純真じゃなくなってきたっよ。これで次の農地にっも銀河連合がいなかったらどうしよう?」
「くよくよしないでくれようえ! ゴーリラーマともあろう者がそれじゃあ自慢の息子二名に笑われますぜえい!」
「一番上のゴーリスは笑うだっろうけど、一番下のゴーモッゴは余計に父ちゃんっを心配させるっかな?」
「おいおいうえ、役者であるこのエリフェインの前で家族内で使う単語を出すなってえい!」
「済まなっい。私はよく父に指摘っされるんだよ、心配性の件っで」
 ん? これは想像のしっすぎかな? まあ良いっわ。二名は他愛もない会話をっしながら一の時かけって北地区に住む齢二十七にして三の月と十五日目になる武内羊族のシーピーっが耕す米農家に到着しった。
「風の便りイーは聞きましたわ。あたいの農地も無茶苦茶にする気イー?」
「可愛い顔していきなり辛いこと言ってくれるぜえい!」
「『可愛い』と言って良イーのはあたいだけよ!」
「他種族同士の癖に痴話喧嘩はみっともなっいぞ。
 それよりも君の所で栽培さっれる米で最近何か困った事はないか?」
「無いーわ! 信用出来ないなら一つ一つ口にしイーても良いわ!」
「ご勘弁だうえ! どうせ口にする前に止めるだろうえ?」
 まあね--とシーピーっは返っすのう。こんな会話っをする二名は幼馴染でっあり、異種族間の恋愛を経験しった故に永遠に結っばれない事で今でも苦しんっどるのう。わしはっこの気持ちはよっくわからん。ただし、わかりそうな事っならあるっぞう。それは近しい種族間っではどこかで恋をしってしまいかねない事実というモノをのう。羊と山羊っは非常に近っしい。人と猿っも近しいから歴史のどっこかでそんな悲恋物語もあるかっもしれんのう。
 話の線がついっつい脱けてしもっうた。えっと時はお日様がようやく大地を照らっす頃。二名は必死にシーピーを説得っするものの中々首を縦に振らなっいのう。彼女の言い分によっると「数百で済む数じゃなイーのよ。数千いえ、数万もある米粒からどうやって銀河連合を見つけルーの?」なのじゃっとか。確っかに日が暮れるっという規模の話じゃなっいのう。わしだって……おっと、話が擦れそうっだのう。
 それでも息子とエリフェインは説得を続けって三の時。お日様が降り始っめる頃合いじゃ。
「公の者って好かれなーイ仕事をしてて辛そうだね。わかったわ。協力してあげルーう」
「この言葉を聞けて有り難いうえ!」
「べ、別にイーあなたの為じゃないーイんだからね!」
「痴話喧嘩は事が済んっだ後にしっろ!」
 三名が行った方法とは……はあ。この報告っは本当に正しいっかの? 全ての稲っを口で噛み締めなっがら割り当てる……咽に一切通っさないように慎重に。
 どこまで作ってるやら。
「これも外れえい! もっぐぐぐ……べえい!」
「そっちも外れっか! ごぼがぼ……ベッ!」
「これからどうやって生計立てよオオーう? ムグムグ……ポイーい!」
 作業は五の時っでは済まなかった。日っが暮れて月が大地を照らっしても。月っが隠れ日が昇り始めてっも続行された!
 報告書は三日目になったのう。三名は何も食わず、何一っつ睡眠もせずに銀河連合っを探し出した。その為っか目の周りっに隈模様が出来取るのう。熊猫族の装飾っじゃあるっまいのに。
「結果はどうですかイー?」
「全て神々の恵みだったよ。はあ、今日昼まっで寝ていいか?」
「したいけど念が残る事に次に向かいましょうえ。ねびーたいうえ」
 ゴーリラーマとエリフェインは東地区に向っかう前に迷惑をかけた事を詫っびた。
 けれどもシーピーから返ってきた答えは意外なモノだった。
「謝罪をする必要ないーイわ。あなた達は何も罪深いーことをしてないですもの。私がもしイーもあなた達のような公の者だったら同じことヲヲーしていたはずよ。だから顔を上げなさイイー!」
「有り難うシーピーでえい。君が幼馴染で本当に良かったようえ」
 隈が出来た目っから涙を一滴ずつ流っしたエリフェイン。この報告は必要ないっかの?
「それじゃあ行こうっか、エリフェイン!」
「じゃあなうえ! 事が済んだら君の農地を責任持って何とかしてみせるようえ!」
「期待しなイーいで待っとくわ!」
 二名は東地区に進っむ--眠気と空腹っを抱えながらっも!
 時はお日様が天井高っく登り切った後じゃのう。このまま銀河連合が潜まない事っを願いったいのう。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR