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一兆年の夜 第三十話 母はそれでも強い(二)

 二ノ時ガ過ぎたわ。日ハ今ニモお月様ト交代しそうな勢いトなるわ。代わりトシテ徐々ニ寒くなってる。ここハプロタゴラス大陸。お日様ガ昇る場合ハ暑くなり、お月様ガ昇る場合ハ寒くなる。寒暖ガ激しい大陸なの。マンマミーガ心配。
「--そうそう主人は毎日寝言が五月蠅いわー。『きりった』とか『きりきりっと』とか」
 日ガ交代しそうな時デモマダ近所ノおば様方ハお喋ヲ止めないわ。大富豪ヲしながら。
「夫の満足しない事を言ぶものじゃないですぶ。キリン族ぶ高橋キリ梨さん」
「言ったわーね。そっちこそどうーなの、豚族のベーブミ・クロレットさん?」
「私だっど不満だぶ! キュプロ支部の真鍋傭兵団に居っぱなしど連絡一つ寄こさぶ二名の子供を心配させぶあの体たらくにぶ!」
「いいじゃないですかぞう。私はルケラオスからはるばるここに移住してきた者ですが実家に住む兄弟には度々迷惑を--」
「あのー? そろそろお帰りノ時間デハないでしょうか? お月様ガ昇り始めた頃ですから」
 私ガソノヨウナ事ヲ言うト十名トモ慌てる様子モなく--
「良いってえ良いってえ! どうせえあたいのお主人んは農作業とお筋トレでえ夜中までかかある事だあし!」
「馬族ノ鉢観堂さん? それデモ帰るベキだよ。話ヲ聞いた所ジャア十一名家族って聞くわけだし」
「一番上のお子供がああたいに似ずしいっかりしてるのおで大丈夫う!」
 ミヒーリノ説得ガ効果ヲ発揮しないわ。
「ゥゥボクは帰りたくないよ。ァァだってボクの子供達はもう二の年より前に死んで一名暮らしだもの」
「蟻族ノアッサラ・ビーダムハ雌蟻ナノニ子供が。気持ちヲ知りたいケドやっぱりそんなのは--」
「ゥグいいよ。ェナ慣れてるから」
 マンマミーガ寝てて良かったわ。アッサラノ子供達ハ南ノ方角ニ住み着いた大樹型トノ戦いデ全員命ヲ落としてるものね。
「キリン族のキリッレモ・モンジャネーラですー。主婦一年目ですー」
「知ってわよう。んで何う?」
「冷たいーねえ牛族のブルホルさんは。まああちしができちゃったー結婚なんかした罪作りーな母親だからってのもあるーみたいだけど。
 まあそれはもう三回目だよ。えっと私が帰らないーのはまあその……大樹型銀河連合から生えたー果物が怖くーて」
 大樹型カラ生えた果物? それは後々私達家族ノ絆ヲ取り戻す切っ掛けニなるトハこの時知らないわ……。

 それから一ノ時ガ過ぎてヨウヤクおば様方十名ガ帰ったね。
 はあ、疲れたわ。これから夕飯ノ支度ト掃除、それに洗濯トイッタ重労働ノ定番ガ待ってるわ。
「今日ハ私モ手伝うわ」
「え? 今日泊まるの?」
「ここに来て宿代ヲ支払う主婦ガ居るの?」
 図々しい! これだから身内ノ相手は……多分私ガ言えるコトじゃないわ! 私ダッテ昔ハミヒーリニ迷惑かけたし!
「迷惑かけるノハお互い様。それに私ガ居れば寝る時間ハ早くテ済むでしょ?」
「ええ、そうよ。と、とにかく掃除ヤ洗濯ハ後ニシテ夕飯ノ支度ヲ済ませないと!」
「食糧は……ここね! お日様ガ頂上ニ登る前ニ買っておいたのね?」
「そうよ! と、とにかく--」
 とにかく私達二名ハソフィス地方デ採れるトマトトタマネギ、ソフィスメラヲ炒めてルギアススープヲかけた料理ルギアンヲ作ったわ。お味ノ方ハ美味しく、マンマミーガおかわりヲ頼むほどよ。
 その後私ハ半ノ時かける内ニ歯磨きトマンマミーヲ寝かしつけることニ専念。後片付けト掃除、洗濯ハミヒーリガしてくれたわ。ミヒーリニ助けられることガ一杯だわ。どうしたのかな?
 それから半ノ時ガ過ぎて洗濯物ヲ一緒ニ洗うノヲ手伝いナガラ私ハ彼女トお喋り。
「いろいろ助かるわ。有り難う、ミヒーリ!」
「どう致しまして! マンマーエニ迷惑ヲかけているもの。これクライしないと」
「まさか例ノカンガルー拳法ニ負けた悔しさガ原因?」
「そんなノハ関係ないでしょ? マンマミーちゃんがマダ袋デ過ごしているカライロイロ苦労してるト思ってね」
「これくらい平気です!」
 本当じゃないわ! 後二ノ月カあるいハソレヨリモ早く大きくなれたらマンマミーモ出られるケドそうハいかないもの。どんどん大きくなるカラ身体ガ重くテ大変だわ!
「そうは言っても身体ノ重荷ハどうなの?」
「気付かれたのね」
「私ハ子供ガ三名モいるのよ! それクライわかりますわ!」
 そうだよね。ミヒーリニハ三名。真ん中ハ雌ニシテ真鍋傭兵団アリスティッポス奪還支部ニ配属だったね。
「そんな調子デハ明後日来るミハエルト面ト向かえないわよ!」
 え? 今なんて--
「『何デミハエルガ来る』って顔してるわね。本当は私が来たのは--」
「帰って!」
「御免なさい。私ガ差し出がましい事を--」
「そんな弁解ハいいわ! あの者ノ名前ガ出るト私ハ居ても立っても居られないカラミヒーリハ帰って! 宿ヲ探すナラ知り合いヲ紹介するけど!」
 感情ノ赴くママニ私ハミヒーリヲ追い出した……はあ。
「ごめん、やっぱりやめる」
「べ、別ニマンマーエちゃんの--」
「折角来てくれたミヒーリヲ感情ノママニ追い出すナンテただノ雌ノすること!
 私ハドコマデモ母親ノ資格ガないわ」
「資格ハある!」
「腰砕けないで! どこに私が--」
「そうやって自らヲ制止出来たノナラ資格ハあります! なので自信ヲ持ちなさい!」
 制止……そうかな? ただ私ハ臆病ナダケだよ。
「臆病デモ構いません。あなたはキット良い母親トシテ成長するから。私ガ保証します!」
 保証。ミヒーリガ保証するナラ少し自信ガ沸いてきたわ。
「ありがとう」
「気持ちニ整理ガついたらすぐニ洗濯再開!」
 それから二ノ時かけて洗濯ヲ終えたわ。途中デマンマミーガ起きて泣き出したノヲ宥める場面モあったけど!
 お月様ガトテモ綺麗ナ夜。おそらく十ノ時ト半くらい? 二階ニアル寝室エ毛布ヲくるまず、左横ニなってるね。うつ伏せナンテカンガルー族ハやらないの。子供ガ窒息する恐れあるから。
「マンマミー。後二ノ日ニお父さんト会えるわ。正直私ハ安心出来ない気持ちよ。
 だってお父さんト喧嘩別れシテ六ノ年なのよ! 面ヲ上げきった状態デ何ヲ話せば……いえどう向き合える? マンマミーはソウ考えたら幸せよ。だって私みたいに--」
 眠気ガ襲い、私ハ夢ノ世界ニ誘われるの……。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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