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一兆年の夜 第二十二話 二つの星 覚醒篇(六)

 午後二時七分七秒。
 場所は旧トガ由紀道旧国家神武前。
 真島ギャレイ土は足斧を三回取り替えながら銀河連合二体同時に相手をする!
「オラア! くうおのお!」
「ギャレイ土だ!」
「加勢すうるのかあ、アラウンん!」
「当たり前だ! 参花様の指令通りに戦うんだよだ!」
「とか言いなあがら銀河連合を増やあすんじゃないい!」
「すまないだ!」
 ギャレイ土とアラウンは指令通り有利な数になるまで退却し続ける。
 一方のモルルカとロージャは--
「ダンディイイ!」
「また一名の命が! ワシが先に行けばどれだけ--」
「勝手に死ぬのは御免だ! ところで坊主はちゃんと国家神武の中に入ったのか?」
「『坊主』じゃないだろ? 『参花様』だ!」
「だからその『参花様』はちゃんと国家神武の形をした銀河連合の中に入ったのかと聞いてる!」
 モルルカは手斧で成人体型七の所にいる燕型を狙い撃ちしながらロージャに聞く!
 ロージャは二式雄略包丁でジンバルに類似した蟷螂型と鍔迫り合いしながら--
「恐らくは……はっ!
 恐らくはユキの所に向かった!」
 一刀両断した後、包丁が使い物にならないのを確認。
「そうか! くそ!
 また刃毀れかよ!」
「ワシも同じだ! カブ助が生きてるんならあやつから取り替えないと!」
「生きてる保証はないぞ!」
 そう言いながら二名はカブ助がいると思われる方角に退却した!
 そのカブ助はフル太と共に逃げ続ける!
「いくら逃げてもね、また数を増やすね!」
「僕はもうー逃げたくーない!」
「早まるでないね、フル太殿ね!」
 古田は足を止めると背負った四足式雄略包丁を口に咥え、振り返りながら十体もの銀河連合に飛び込む!
「ウオオオオオオオオーオオオーオオ!」
「フル太殿ねえええ!」
 叫びも空しくフル太は銀河連合二体を一撃で倒すがその時に刃が折れ、残り八体に集中砲火を浴び続ける!
「がああーああー! 兄ー者の仇ーは、う、てな、くーと、もー」
 フル太の前右足と右耳は食われてもなおフル太は折れた包丁で抵抗する!
「フル太殿をやらせないねえええ!」
 カブ助は果物包丁を咥えるとフル太を救助すべく群れの中に入る!
「がああね!」
 右翼、瞼の上が傷つきながら包丁を離すとフル太の尻尾を掴み、そのまま群れの中から脱出!
「あ、ああー、カーブ、助ー?」
「うああああんんん!」
「そう、か……」
 カブ助が重傷のフル太を安全なところまで連れて行くとその場で出血の止まらない彼を横に寝かせて応急措置を開始するが--
「はあ、はーあ。た、いちょうはー?」
「喋らないね! 今フル太殿を助けるね!」
 彼の容態は重傷から重体に変わる。それでもカブ助は彼を助けようとするもののやがて--
「あ、らたーあに、じゃ。い、ぁ……」
「だから喋らないね、フル太殿ねえええ!」
 そのまま意識を向こう側へと追いやる。
「しっかりね、しっかりね、しっかりしてくれねええ!」
 傷口を防ぐものの時既に--
「ここにいたか、カブ助! 肝心な時に道具袋を置いて……まさかフル太は?」
「お、おい! フル太はどうした? 腰砕けをする雄じゃないはずだぞ!
 俺達に何とか言え!」
 ロージャとモルルカが駆けつける時、事既に切れた……。
 一方のギャレイ土とアラウンは刃毀れを起こしながらも有利に戦いを進める最中--
「んん? まさかフル太までえ!」
「……」
 フル太の死を感じた!
「もう斬るうことも出え来ないぞ!」
「また退却しな……くっだ!」
 五十を上る数に包囲された!
「俺達いの命はあここで尽きいるのおか?」
「……腰砕けなことを言っていいかだ?」
「何だあ? 言ええ!」
「里香を見かけないのだがだ?」
「!
 そう言えばあ里香はあ国家神武そのものおの銀河連合の中にい入いっていくとおころを見かけえたな!」
「それを早く言えだ!」
「為を張る口はあいい加減やめえろ!」
「ギャレイ土が言える事かだ!」
「それよりもどううする?」
「ああだ。抜けてゆくしかだ、ないなだ!」
 二名は両眼を静かに瞑る。十の秒より後、息を合わせるように同時に開く!
「「があああああ!」」
 二名それぞれが対になる方向に突撃してゆく!




 未明。
「ん?」
 参花は目を開ける。そして、ゆっくりと上体を起こして体中を触り始めた。
「服はあるし、狭間姉さんの遺品も僕の所持するものもあるな」
 そのまま両足でまっすぐ立つ!
「それにしてさっきから匂いが激しい! 一刻も早くユキを救わないと頭がおかしくなるよ!」
「同感ね!」
 里香の声がしたので振り返ると--
「うわっ!」
「そんなに驚かないの。といっても弟君を遊んだあたいが良くないけどね」
 里香は残り五本の物部刃を容れた成人体型一に満たない籠を背負って右肩に望遠刀、左手に蘇我鋭棒を持って拠点型の中に入った。
「そんなに持って動きは--」
「大丈夫よ! こう見えて中条の雌はライダルの雌に引けを取らないくらい力持ちなんだからね」
「何だか里香さんを見てると--」
「何? 何か言いたそうね」
「狭間姉さんと接してるみたいだよ!」
 里香は右眼の斜め左下にあるほくろを右指で掻いた。
「じ、実は狭間に似てると言われるのはあんまり……!
 弟君! 後ろ!」
「何? 里香さ--」
 参花に背後に百獣型が前左爪で首を掻ききろうとした!
「危ない!」
「わ!」
 里香は望遠刀を降ろしてすかさず右踵蹴りで参花を吹っ飛ばし、百獣型の前左足を右手で掴むと勢いを利用して投げ飛ばした--百獣型は捻り三回宙返りをして四本足で着地!
「運動神経が良くて怒りが湧くわ!」
「あれは……姉さん達を死なせた獅子型!」
「何故わかるの?」
「だ、だってあの銀河連合の首に掛けてある骨で出来た首飾りが証拠だよ!」
 百獣型は参花の言葉に反応するように首飾りを舐め回した!
「百獣型が狭間を……あたいの劣友を死なせたのはあんたなのね!」
 里香は籠を降ろすと鋭棒を両手に持って右側面の体勢で刃先をやや下に降ろすよう構えた!
「里香さん! 僕だって--」
「弟君! これはあたい自身の問題! あたいは一対一で百獣型を倒す!
 狭間の仇を! 劣友に今度こそ見返す為にあたいは百獣型を倒すのよ!
 手出しはしないでね!」
「里香さん……」
 里香の決意を聞いた参花は鞘から手を離した。
(それにしても気になる事がある。リアクターさんの鋭棒はあの獅子型に刺さったもののはず。なのにどうしてそれが見かけないのかな? 銀河連合は僕達の武器すらも自分の都合で使うはずなのに!)
 二名は百獣型に目が集中してるせいで気付かないが、辺り全体を眺めると血管に紛れてリアクターが持っていた蘇我鋭棒が百獣型の側に近付く……。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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