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試作品 進行順調法 何処に需要があるのかわからない試作品(5/5)

 如何もdarkvernuです。裏サン(或はマンガワン)でやってるゾンビ漫画は見方を大分捻って考えるとゾンビホラー版ワンパンマンだな。周りは恐怖で大変なのに主人公だけ其の状況を楽しむという意味においては。つーかゾンビだらけで「ブラックから解放したぞおお」何て普通は思わないぞ、どれだけ思考回路が疲弊したってさあ。
 さあ、今回はアニメ監督の話を如何ぞ。

 其の男はアニメ映画史に功績を残す世界的な映画監督。土の谷のノリコ地上の城スウィフト一軒家のトロロ藍の牛のろろけ王子万と万太の神隠し……と代表作を挙げたらキリがない程に彼はアニメ映画史に名を刻む天才の中の天才。そんな彼にも進行審査会に依る魔の手が押し寄せる。
 それが此処とある山林に建てられた別荘にて彼等はその映画監督を呼び出す。
「何だよ、忙しいからあっち行け!」
「インターホンに応えるだけ暇とみて間違いないですね。ヘッヘッヘ、お邪魔して良いですかぁ?」今回担当するのはこのベテラン検察官橋爪健ではない。
「駄目ですよ、橋爪さん。そうやって相手の心証を悪くするような戦法は却って訴えられますよ!」アニメ関係に詳しい島崎浩二と呼ばれるアニメ系検察官が担当する。
「どっち道、帰れ。わしを誰だと思っている!」傲岸不遜な物言いをしても許される程に今回の話の主役岩崎勲(いわさき いさお)という男は世界の宝と称される。
「確かにそうだな。あんたを散々持ち上げて来たプロデューサーはつい最近亡くなったと聞いてから俺達進行審査会は本格的にあんたの引き延ばしの証拠を掴むべく捜査に乗り出したからな」
「フンッ、帰れぇ帰れ。俺は今、新作映画で忙しいのだ!」
「ですが、岩崎さん。貴方は去年までは現役引退宣言していたのではないのですか!」
「急遽代理を任されたのでアドバイザーという形で引き受けたのだ。映画監督という肩書ではないのだ!」
「そうやって齢九十を越えても若い芽を摘んで行くスタイルは変わらないなぁ。だからあんたは老害と呼ばれるのだ!」
「馬鹿めぇ、最近の若い者達が鈍っているからいけないのだ!」
「それ数十年以上も言い続けているのではないのですか? 貴方のように若者蔑視の人が居るから何時迄経っても若い人達は自信を持てないのですよ!」
「五月蠅い、わしの仕事を奪う疫病神共の癖に。帰れぇ帰れ!」当然締め出される事に!
「野郎、俺達を営業妨害で訴えて来たぞ。流石に法の網を潜った対策を取られたら仕方ない。一旦退くぜ」
「ええ」島崎は部下達に引き揚げ命令を下して別荘周辺から立ち去るしかなかった。


 少し段落を変えて続きと行きましょう、今回の主人公のモデルは彼のロリコン且つ引退詐欺でお馴染みのあの監督だよ。

 岩崎勲に死角はない。既に居場所はないとされながらも未だに極左暴力集団に属する組織の後ろ盾で好き放題アニメ業界に幅を利かせるだけの発言権を有する。本来は絶対権力者と思われた進行審査会にも逆らえない存在が浮上した事は意外な発見であろう。これにはベテラン検察官の橋爪もガムを噛んで風船遊びするしかない。島崎に至っては何度も捜査資料を見返して絶望的な現実から目を背けるしかない。
 因みに彼等は現在何処に居るのか? 別荘がある山林から凡そ十キロも離れた旅館のある一室にて浴衣姿の侭、寛いでいる状況。
「クソウ、奴のせいでどれだけのアニメーターが犠牲になったかみんな知っているのに誰も奴に文句を言える人間が居ないのは悔しいですよ!」
「それを俺達が言えるのか、クックック」自覚は十分あった橋爪。
「それでも奴は絶対に許してはいけないのです。何としても我々は岩崎が引き延ばしをしている証拠を見つけ出して直ぐに引き摺り下ろさらないと未来がありません」
「だから俺達もそれが言えるかって聞いているのだよ」
「仕事に文句は付けられません。つけるとすれば……ンン?」島崎は何か捜査の糸口を見付けたのか?
「どうしたんだ、島崎?」
「もしかすると、引き延ばしの事実を掴めるかも知れません」
「無理だぞ、相手は極左暴力集団と縁が深いあの--」
「其の極左暴力集団を使って岩崎は社内で自分しか頼れない状況を作っているのではないか? それなら引き延ばしを別の意味で指摘する事も可能になります」
「何、そんな陰謀論染みた話が奴の周りで起こるのか?」橋爪は陰謀論を信じない様子。
「証拠がなければ陰謀論として方が付けられます。でも、証拠があればどうですか?」
「五十年以上前に上級国民疑惑の強い老人が二人も轢き逃げして殺した事件を出されたらどうするのだ?」
「その時とは最早憲法の不自由さはないと自分は考えております。でありますので刑法に従い、岩崎勲を刑事告訴すれば彼に依る監督引き延ばしを阻止する事が可能です!」『かも知れない』、ではなく『です』には島崎ならではの確信があった!
「其処迄言い切るには証拠を発見出来る可能性を捜査資料から見出したのだな?」
「ええ、最初の時は未だ法整備も曖昧でしたので事後法に照らし合わせてなかったことにされます。問題は二回目からです。この時、彼は『後進に道を譲る時が来た』と言って引退を宣言。ところが二年後に後進の映画が興行的な失敗を遂げた為に急遽監督復帰。そこから彼は三作も映画を完成させてから三度目の引退宣言をしました」
「捜査資料を見た感じでは別段、その後進は実力不足で失敗しただけだろ?」
「ところが、ですよ。その後進は岩崎の息子なのです」
「何!」これには思わず天井に頭をぶつけそうになる橋爪!
「名前を岩崎六郎(いわさき ろくろう)ですね。勲も実の息子に対しても冷たい。だが、映画以外は少し事情が違うのです。子供に甘い男なのです。もしかすると勲は六郎に譲るように作業妨害している可能性が高いです」
「それだけじゃあ証拠にならん。大体、実の息子六郎は去年膵臓癌で亡くなったと聞くぞ」
「だったら……六郎の妻かその子供達に尋問すれば引退詐欺の証拠を掴める!」其処迄断言する程に島崎は強気の姿勢を崩さない!
 この意味する所は果たして何なのか!


 という訳で今回は此処迄。明日も進行順調法をお送りします!

tag : 試作品 進行順調法 小説

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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