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一兆年の夜 第百三十四話 終わりの始まり 魅羅と生きる水の惑星(急)

 ICイマジナリーセンチュリー三百十四年三月九十四日午前九時一分一秒。

 場所は真古天神武藤原大陸大中臣地方地下の迷宮の入り口前。
 其処で齢二十二にして十一の月と八日目に成る菅原ライデンは齢十六にして五の月と十日目に成る神武人族の少年レット・テンタウが居ると思って駆け付ける。だが--
「あれ、おかしいなあ。もうどっかに行ったのか? 其れとも相武様の所に向かったのか?」
 此の二の年に何があったのか? 流れ星は一の年より後に終息し、徐々に真古天神武は復興を始める。そんな中で突然訪れるのが迷宮の洞窟にて神隠しが発生。其れを機にレットは洞窟への挑戦を始める--己の中にあった元の時代に戻るという欲求を果たす為に!
(俺は奴が元の時代に戻る事を絶対に止めない。元々奴は此の時代の生命ではない。決して俺達の時代を変える事は奴の治世を以てしても難しかろうとも少しは明るい兆しの見える今日に成れば奴が帰還する事は意味のあるモノへと様変わると信じて。
 だが、レットは如何やっても神隠しに遭わない。其れが依りレットへの意欲を高めて行く。あいつが如何ゆう末路を送るにせよ、一の年より……正確には俺が再適化する為に故郷に戻った直後に迷宮の洞窟に異変が起こった。此の異変の影響で流れ星の数は減少傾向を強めて今に至る訳だ。俺達の夜明けでもあり反撃の狼煙でもある一の年より前の流れ星の終息は逆にレットの挑戦欲を刺激するという副作用を招いた。何時の時代もどんな代物にも万能な部分は……ないな。
 さて、俺は何をしているか? 相武様に罅の報告をしに此処迄やって来たのだ。何せ相武様はずっと迷宮の洞窟に籠ってばかりで出ようとしない。如何した物か!)
 あ、其処に居ましか--齢十八にして七の月と二十一日目に成る菅原ハイラ道はライデン直属の部下として新生五武将の一名に育てる為にライデンが傍に置く。
「何だ、ハイラ道? 相武様の所には俺一名だけで行く……お前は俺の後継者に成り得そうな生命を探せば良いだろう、此の間に」
「其れがでね、お足紙を貰いまて」
 足紙……手紙か、何時も種族に依って体の一部を表す言葉は選ばなくちゃいけないのは如何かしているぞ--一般生命の言葉の使用法に文の句を垂れながらもハイラ道から渡された足紙を右手に持つライデン。
「どれどれ……此の字は、魅羅のだな。未だ俺の事を忘れないのか」
『拝啓菅原ライデン様、足尾魅羅と申します。月一で手紙を送る度に貴方との再会を
心待ちにしております。覚えておりますか、二の年より前に私は貴方様に助けられた事
を。其れを機に私はずっと貴方を一時も忘れた事がありません。其の度に私は故郷の土
を取り戻す活動をする度に胸が締め付けられる思いが過るのです。如何して貴方との
出会い一つだけなのに運命のように大袈裟に感じてしまうの。今迄の雄の生命と会った
時は何も感じなかった。波長だって性格の同一性だって強さだってライデンさんは今迄
話した事のある同族の雄の生命と同じ筈です。なのに貴方を想う度に締め付けるのです。
ライデンさんは同じでしょうか? 如何してずっと手紙を返さないのですか? こんなに
出しているのに、四の日に一回出すのを避けて一の週に一回、最近では月に一回の間隔
で貴方の迷惑に成らないように手紙を送っているというのに。其の度に今度は激しい想い
は怒りに感じます。兎に角、そんな怒りを故郷の土には生育上良くないと感じて私は、
直接ぶつけます。覚悟して下さい!
                                 足尾魅羅より』
 其れを読んだライデンは目の前に齢二十歳にして四の月と壱六日目に成る女性に成長した足尾魅羅を見て思わず尻餅を付く!
「何で手紙が読んだ当日に来てんだよ!」
「其れはずっと手紙を記す時は……じゃなくて覚えておりますね、ゼノン人族の足尾魅羅です!」
「忘れる訳がないだろう、魅羅。だが、何を怒ってるんだ?」
 怒ります、一回位は返事を送るのが礼儀じゃ、ないですか--魅羅はライデンに顔を近付けて熱気を送る!
「済まないな、俺は何を書けば良いのかわからない侭に受け身に成ってしまったんだよ」
「別に何だって良いじゃないですか、ライデンさん。如何して言葉を選ぶんですか?」
 苦手なんだよ……こうゆうのは--体ごと顔を逸らして答える異性への対応が甘いライデン。
「ライデンさん、生命と話す時は面と向かうのですよ!」
「はいはい、わかった」
「其れからはいは一回です」
「だから謝っただろ、もう怒りは収まったんじゃ--」
 其れで収まる程私の募った感情は軽くありませんよ--鼓膜を破りかねない勢いで声で感情を表現する魅羅だった。
(はあ、如何も目も合わせられない。苦手だな、俺はこうゆうの。何で恋愛しなくちゃいけないんだよ。別にしなくたって良いだろう、なのに--)
 突然、我に返る様な轟音が三名の足を震わせる程に発せられる!

(突然の轟音は俺にとっては相武様の身に何かが起こったのか或は親友であるレットが元の時代に還る為の神隠しの合図なのか? 其れだけに俺は両方が大切な存在だと思ったさ。其れで俺は魅羅の恥ずかしい想いが吹っ飛んで自らの使命を思い出すように二名に同行するよう命じていた……魅羅にも同行するのを自然と許し可く。
 其れから俺達は地下の迷宮へと入って行く--)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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