FC2ブログ

一兆年の夜 第百三十三話 終わりの始まり たった一名だけの五武将(争)

 午前三時二十九分十一秒。
 ライデンと百獣型は対峙--互いの初撃は完全回避で幕を閉じる。
(射撃も出来るから百獣型は困るんだよ。只の獅子型みたいだったら苦労しないのに……何か指揮官型同様に時代を経る毎に強く成っている気がする!)
 其れから二撃目--此方も互いに回避……だが!
(左耳朶に感触を感じた……俺の方が若干動きの精度が良くない)
 其の理由を推理する暇もなく三撃目--此方もやはり回避!
(やっぱり今度は右肩が若干揺れた……ほんの糸位の厚さだけで回避するのにこんな揺れだったら直撃だったらどれだけ俺の肉が裂かれるか想像が付かねえ!)
 四撃目、五撃目、六撃目--六撃目からライデンは防戦に入る!
(所詮感情だけじゃあ思いだけじゃあ一般生命は長時間戦えない。既に睡眠時間を過ぎているという長時間活動なのに俺は未だ戦おうとするのか!)
 そして七撃目--確かに顔面に直撃した……と思い込む百獣型!
「チイ、喉を潰す勢いで突きを繰り出すのに……掠っただと!」
 だが、お互いに利が無いと判断して回避。成人体型二十の辺り迄距離を取って呼吸を整えて行く。特にライデンは此の距離を有利な物とは考えない。
(やはり構えて来た。銀河連合の使用する望遠砲のような何かの射程距離だからな。近接戦主体の俺にとっては此の距離は有利ではない。其れを知っていても百獣型も下がったのだから近付きたくないという思いは強いだろう。
 いや、思いか。百獣型の重く圧し掛かる攻撃の数々は俺には余り届かなかった……が、間違いなくシシドさんを死なせた一撃に何と云うか似過ぎている!)
 シシドへの思いが更なる仇討ちの案件としてライデンに思い込みを呼び寄せる。思い込みは古来より生命の枷を予想以上に外し、更なる一瞬為る力を齎してゆく。だが--
(如何な、思い込みの力は革仙者の能力と同じく使い切ると能力者を大いに動けなくさせる。今は思い込みを止めて丁寧に相手をするのが先決だ)
 其処は幾度戦い続けた経験から頭を冷やして静かに対処する事を決定。自らの力を有効活用して戦おうと決意するライデン。其れに対して百獣型も合わせるように望遠砲のような何かを地面に置く。此れを見てライデンは一瞬だけ表情が柔らかくなる。
 だが、次の瞬間--突然、地面に置いた筈の望遠砲を右後ろ足で蹴り上げながら左前足で其れを掴むと素早くライデンの頭部目掛けて撃ち込む!
 誰もが此の場面を見れば銀河連合にも少し気骨のある存在が居ると感じた一瞬を衝かれて呆気なく人生に幕を閉じるのが常--そんな意表を突く銀河連合の奇襲にライデンは……対応し、首を刎ねた!
「わかっていたさ、お前等銀河連合がそうゆう行動に出る事も。危うかったぜ、今のは!」其れでもライデンにとって咄嗟に切り替えが困難な事柄でもあった模様。「何しろ、俺達の性質は信じる事……お前等は其れを何とか衝いて多くの悲劇を齎して来たからな」
 戦いを終えたライデン。三の分は少し尻餅を付いて考え事をする。
(何か異なる。銀河連合が体内に宿しているにしてはやはり未だ眠気が襲わない。さっきの百獣型との戦いでシシドさんとリリザースさんの仇を討ったという思い込みをしても……だよ。一体如何して俺は此処迄活動出来るんだ? 如何してだろうか?
 既に限界を過ぎた際に起こる気分の高揚、肉体の高揚、精神の高揚は既に起こった後だ。何度も其れは発動しないし、し過ぎると今度は脳への重荷として何に対しても関心を持てなく成る病気も発症しやすいと誰かが言ってたような。いや、何かの書籍でそう記されていたような気もするが。兎に角、今の俺は異常分泌に依ってずっと起き続けているかも知れない。此れは未だ誰か助けを求めているからなのか?
 いや、雨が未だ未だ降っている中で誰が助けを求めるのだろう? そう思うと再び探そうと感じるのは俺もあきらめが良くないという証拠か?)
 そしてライデンは地面に座り込むのを止めて、再び立つ。其れから第七西地区目指して足は走るように振り回してゆく!

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR