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一兆年の夜 第百三十三話 終わりの始まり たった一名だけの五武将(闘)

 午前三時二十一分十八秒。
 場所は第二北西地区。其処に辿り着いたライデンの頭上に次々と落ちて来る水滴--其れは雨!
(雨型銀河連合でも降り始めたか……そうすると絶対に俺達は助からないな。けれども、あいつらに其処迄天候を支配できる能力が備わっているとは思えないが)
 銀河連合ならやりかねない……氷にも水にも、そして炎にも。ライデンがそう思考しても当然の事を実行して見せる銀河連合の能力--其の懸念が後方成人体型十迄近付く猪型への反応を遅らせる!
「ウッがああ!」当たった瞬間に僅かながら反応して前に自ら跳んでみる……「ウグッ……クソウ、考えている場合か!」背中に受けた痛みは立ち上がるのに時間が掛かる程に浸透。「又、来る……当たるか!」
 猪型だけじゃない。闘牛型もライデンに向かって真っ直ぐ突撃。其れを転がりながら立ち上がる状態迄回復するのを待ちながら躱し続ける。だが、所詮は座りながらの回避は立ちながらの回避と比べても筋肉への疲労が高まる。
(思ったように動きが精細じゃないし、あくまで奴等が直線的だからこそ間隔を読んで回避出来たに過ぎない。長時間も回避出来る程に此の体勢は回避に向かない。寧ろ受けの方が効率が良い。
 けれども……そろそろ立ち上がる時だ!)
 猪型が突進し、寸での所でライデンは上体を起こして背中で其れを一回転させるように投げ飛ばしながら直立--横転した猪型は立ち上がる事も出来ずに静かに歩を進めるライデンに一突きで首を貫かれ……絶命!
「先ずは一体……拙いな、一体加勢したか」
 戦いは常に固定された数のぶつかり合いではない。後方に迫って来る闘牛型とは反対方向に立ち塞がる全長成人体型二を超える鶏型。其れは鶏族の甲高い声を思い出せば如何に巨大さが鶏型を強力なモノにするのかをライデンは次のように想像。
(後ろには足音が近付く。其の中で声だけで此方を容易に攪乱出来る鶏族で然も……巨大!
 此れだから銀河連合の品種改良には困り物なんだよ!)
 そう思いながらも闘牛型の突撃を後方宙返りしながら二本の角を流し切りすると其の一部を背中越しにある首と頭部の間に向けて投げて倒しながら片足の膝を地面に付けながら着地。
「後はお前だけだ。今は他の伏兵に構っていられない」
 ライデンは鶏型の巨大な音に翻弄されるのを一瞬だけ革仙者の能力を解放して鼓膜を防御すると一気に足下に近付いて右足の付け根を切断。横転した所にもう一本の角を鶏型の舌に貫くように投擲。そして闘牛型と同じ個所に雄略包丁で突き刺して仕留める!
(此れで良い。後は雨に気を付けながら此の場を去れば良い。包丁は斬撃では刃毀れ起こさずに銀河連合を倒せても打突の場合は思いっきり血を付着させるからどれだけ華麗でも酸化は避けられないからな。何しろ、発火もすれば溶かしもする吸う時に重要な酸素も地質学者曰く本来は生命にとって体に良くない物だしな。
 そうゆう訳で磨きに此処から……いや、目の前に百獣型が立ちはだかるとなあ)
 ライデンにとって百獣型とは祖父と父を死なせるきっかけにも成った存在。そして革仙者の能力を得るきっかけと成った自らの内に存在する銀河連合の遠因--其の如何しようもない因縁は倒さないといけないという誇りに変わり、彼の足を後退から前進させるよう命じる。
「よお、百獣型。銀河連合は必ず倒さないといけない以上は御互いに倒しても倒されても其処に爽快感も悲壮感もない。互いに因縁がない場合でもな。けれども、俺の場合はお前とは違って必ず倒してから進まないといけない本能がある……良かったな、身の程知らずのお陰で空腹に悩まされる事もないぜ!」
 ライデンは逆手に包丁を持ちながら刃を頭の方向に向ける。一方の百獣型はまるで人族のように後ろ足を立たせる。そして両前足で望遠砲のようなモノを抱えて構える。ライデンの距離で戦うのを許可しない--其れはわかっていてもライデンが百獣型の其れを見て表情を変えたのは何故か?
「お前は……リリザースさんの、いや思い込みか」其れでもライデンはリリザースの名前を出してしまった為に例え思い込みでもそう信じるしかなかった。「だが、思い込みは時として怒りを呼び覚ます原動力……敢えて八に当たろう、百獣型あ!」
 そして、ライデンは先を読み--左足を蹴った!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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