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一兆年の夜 第百三十三話 終わりの始まり たった一名だけの五武将(序)

 未明。
 ライデンが居るのは神々の世界。勇者の成功物語と呼ばれし場所。
「其れで続きは如何成るんだ、ねえ如何成るんだ?」
「其の前に気に成る点を一つ解決したい」
「何だよ、質問しているのは僕の方だ。そんなに気に成って話に入れないのか?」
「まあ、そうだな」
「わかったよ、僕は許可するさ。其れで何が気に成る?」
「今、時間はどれ位経った?」
「時間……言われてみると此処は時間の概念がないような気がする」
「明白な答えがないのか、あんたでも」
「僕は神様について知らない事だらけさ。只言える事は此処に関してだけ問えば生命同士の争いの世界だってわかる」
「そうだな。但し、如何ゆう訳か魔王と呼ばれたあれを殴り倒しても罪を感じないし、悲しみに打ち震える事もない。此れは一体何が起こっている?」
「作り物の世界だとすれば解決するんじゃないか?」
「作り物? 神様だぞ!」
「そうじゃない。捜索モノに出て来る倒すべき銀河連合が出て其れが紙の上で描かれて倒されても罪や悲しみが浮かばないと思えば解決するんじゃないかって僕は思うんだ」
「成程……でも幾ら空想話でも主人公に近しい者が死んだら涙を流すんじゃないか?」
「まあ、場合に依ってはそうだな。あくまで其の喪失感は余程感情移入……要するに生の登場者として読者に認識されない限りは喪失感は醸し出ないと僕は考えるさ」
「そうか、喪失感か……そう思うと話したく成って来た」
「ライデン君の話の続きかあ、湧く湧くするなあ」
 俺は物語を展開するのが余り上手くないから喪失感を共有出来るかはわからんぞ--こうしてライデンは次の物語を語り始める。

ICイマジナリーセンチュリー三百十三年九月八十日午後八時二分四十秒。
 場所は真古天神武首都ボルティーニ第三北地区。
 齢二十歳にして十一の月に成ったばかりの菅原ライデンは燃え盛る北地区内にて何かを捉える!
「倒れている……雌の子か!」齢十八にして四の月と九日目に成るゼノン人族の少女が第三北地区で真ん中より五番目に小さな建物の正面にて黒墨に成りながらも横たわるのを発見。「如何する……いや、考えるのは後だ!」
 ライデンは一瞬だけ銀河連合の事や既に手遅れかもしれないという脳裏が過ぎる。だが、触らぬ祟りに神なしという精神よりもいっそ触って祟りに遭えば一瞬で神は昇天を許すという独自の諺を編み出す事で考える依りも先に行動する動機を与える--そうしてライデンは少女を抱きかかえ、様子を伺う事に成功!
「……息がある。だが、痙攣みたいな此の感じは大変深刻!」生存を確認出来てもライデンは次のように彼女の容態を推理する。「一酸化炭素中毒かも知れん……どれだけ長い事こんな息苦しい場所に居たか知らん。けれども此処で俺は彼女を安全な場所に避難する義務を背負う!」
 ライデンは少女を背負うと急いで緩和した場所を目指して突っ走る!
(医者もそうだけど、者助けをする軍者も時間が戦いだ。勝つ為には必ず命の炎が消える其の時迄諦めない!)

 午後八時十二分四秒。
 場所は第四北地区民間学校二階実験室。
(火は此処迄迫っていない。フウ、探すのに苦労した。銀河連合の潜伏も有り得るだろう。けれども、彼女が安全に呼吸するにはここが最適だ。其の証拠に少しずつではあるが、呼吸が正常に成ってゆくような気がする。勿論、医者じゃないので確信はしない。断言もしない。其れから俺は……誰かの物音!)
 ライデンはコウモ助の遺品である七本目の雄略包丁を左手に扉よりやや離れた所から何者かを確認。すると扉を叩く音が聞こえる。だが、ライデンは返事をしない。当然、叩くだけなら銀河連合でも可能。故に叩いた音が仮に知っている者でも安心はしない。
「わしだ、わしだ、返事をしいろろ!」だが、齢五十にして十一の月と九日目に成るルケラオス獅子族の老年シシド・ミリエムだとわかれば開けるしかない。「ハアハア、全く年寄りにい気を遣え遣え!」
「生きていたのか……じゃないか」

(シシド・ミリエムが出発する前の状態を知っていれば幾ら彼が歳を摂っても金の将に相応しい奮迅の五武将であっても背中に受けた傷の影響は避けられない!
 俺が見たシシドの傷とはな--)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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