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一兆年の夜 第百三十二話 終わりの始まり エリオットの記憶は流れ星の中に(進)

 午前九時二分一秒。
 場所は旧仁徳島跡。仁徳島は銀河連合と化し、原子望遠弾に依って海に沈んだ。今では其処にあるのは仁徳島の一部だった岩礁のみ。そんな海域にて船は危機に立たされる。
(弾薬が尽きた。そして海豚型、海豹型、鮫型、梶木鮪型……と季節外れから何から何迄、船に襲い掛かる。最早此れ迄か!
 ならば俺が出るしかない!)
 甲板を出て直接戦闘態勢に入るライデン。彼の後方にはコウモ助だけではない。齢十五にして二の月と二十七日目に成る仁徳猪族の少年猪村イノック栖と齢十四にして十一の月と三十日目に成る仁徳猪族の少年にして同僚の猪田イノぞう、齢十六にして七の月と十二日目に成る仁徳岩狸族の少年であるかつては両親が菅原岩狸族の経歴を持つ菅原ハイラ道の少年軍者三名の姿があった。
「お前等若いから後方で--」
「何で俺達が五武将の後方で怯えていないといけないんだアア!」
「そうですウウ、私も銀河連合を倒せるだけの筋肉瘤を持っておりますウウ!」
「僕達だて、戦う事で誰か一名でも多くの生命を救える事が出来る……なのに後方でライデンさん達を支援するなんてあんまりす!」
「俺達な戦いほ子供達わ死なせない為ねある。多くな若い世代ご俺達やれ先ね死んぢほ如何責任わ取れた言うんど!」
「コウモ助の言う通りお前達は何時でも脱出出来るように出来る限り安全な場所で--」
 そんな命令は聞きせん、死んだって其れは僕達が齢だけす--岩狸訛りがより決意を強固な物とする為に此れを聞いた二名は其れ以上の説得は念を断つしかないと思った瞬間であった。
「はあ、如何成っても知らん。俺は一般生命に比べて依り銀河連合らしいから遅れた奴は問答無用で置いて行くぞ!」
「何ニニ、老いて行かれる程脚は遅くなイイ!」
「私達は更に旋回も慣れた猪ですヨヨ!」
「のろぼ戦場ぢ大人達ね示しち見せら、鶏族な雛な様の軍者達み!」
 ライデンを始めとした五名は甲板に降り立つ数多の種類の銀河連合計十八体と対峙。旧世代の雄略包丁ならば刃毀れして当然の数。勿論ライデンを始めとした五名は名者級の使い手ではない。だが、時代は刃毀れが生じる段階の血飛沫を何度も耐えられる程に革新へと至る。品種改良された雄略包丁を始めとした武器は五回銀河連合を血に染めても耐えられる程に硬度を高めていた。勿論、硬度が高いと切れ味は旧世代に比べて遥かに増すのは当然。何よりも切れ味とは角度だけではない。切った際に極僅かに鋼は欠け続ける事は承知の通り。其の意味は着る物に比べて硬度の差が縮まっている証拠でもある。そして、切られる側の硬度が切る側を大きく上回れば鋼は寸断される。其れ位に硬度は重要な要素。
 但し、段落を変えて説明を続けると硬度にも高ければ良いという話ではない。硬度がある方が良い……だが、包丁に必要なのは柔軟性。此れが少しでも低いと上手く刃は通らない。柔軟性とは手が下回れば軟に等しい。けれどもどの世界でも良く聞く柳の木のように柔軟且つ軟ではない硬度だと如何成るか? 最初に此の極致に至ったのが代々の天同家が所有する雄略包丁よりも切れ味が優れた神武包丁。だからと言って何回切っても刃毀れしないという理想には至っていない。けれども、時代が遡る度に神武包丁も発展を遂げ、今では雄略包丁同様に硬度と柔軟性を両立したある程度銀河連合を断ち切っても刃毀れを起こさない段階に至った。
「此れで十八体目……お前等生きているかああ!」
「俺ほ大丈夫ど……少々危ないご」
「私も大丈夫でスス」
「僕もす」
「俺なんか--」
 悲劇は一瞬で訪れる--イノック栖の両眼は飛び出かねない量の血が溢れ、其の勢いと同時に耳、鼻、口から出血を起こして絶命!
(何だよ、何で……だから言ったじゃないかあああ、出来る限り安全な所で戦えってよおお!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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