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格付けの旅 第六天魔王波旬……降臨! 時空戦士襲来、其の名もタイムヴィジター

 世にも奇妙なモリタ……其れは『デカルト』のように傍観者でありながらも傍観対象がどれ程巻き込まれようとも一切手助けせずに逆に煽って自滅させる事に精を出す恐るべき全生命体の敵。とある音楽番組の司会を務める人間に良く似た姿をしているが、恐らく此方を真似しているとモリタは主張する。まあ、そんな下らん情報は如何でも良いとしても此の世にも奇妙なモリタは実際、戦うと勝つのが難しい。というのも戦う前に戦いの台本と呼ばれるプロレスラーが試合をする為に用意された台本通りに戦う。然も其のブックは文字通り戦いの流れを操作する因果律兵器であり、戦っている者達は自分の意志で戦っているつもりが何時の間にかブック通りに戦わされるという奇妙な感覚に陥る。故に勝つのは難しい。だが、逆に言えばブック外の状況には弱い事を意味する。特にブックを事前に知る事さえ出来れば若しかするとアドリブが入って勝つ事も容易いだろう。あくまで若しかするとであり、確実性は薄い。兎に角、そんな全生命体の敵である世にも奇妙なモリタ……楽な相手ではないのは確かだ!
「危ない危ない。そうか、下手に戦いを挑む所だった」アルッパーは空気が読めない為に天の声に反応して殺気を止めた。「お前の土俵に入らねえぞ、タモリ!」
「誰ですか? 尾鰭生えた?」ブック通りとはいえ、ノリが良いモリタ。「まあ良い。君はもう知ったと思うけど、私に挑む事は楽な話ではないよ」
「さっき聞いたぞ。貴様はプロレスラーと同じようにブックが無いと何も出来ない八百長野郎だって事は!」
「まあ、レスラーと違いまして私が作成するブックは君の行動一つ一つを縛り付ける物ですね。時には君に勝利をプレゼントする事も辞さないがね」
「舐めやがって。台本通りの勝利に何の意味があるんだ!」
「こうして喋っている事も台本通りだと思わないかな?」
「馬鹿にするなよ、モリタ。俺の鯨族に備わる進化したテレパシーはお前が台本作りしていると気付けば即座に察知して行動に移せるような仕組みだ。『先の先』の強化版を舐めるんじゃねえ!」
 先の先……其れは高度な戦いに於ける第一歩の事を指す。相手が動いてから先を取る後の先、相手と同時に動いて先を取る対の先、此の二つはやろうと思えば出来る。だが、先の先は相手が動く前に先を取るという極めて難易度が高い技術。何よりも動くか如何かがわからないのに其れを察知するなんて相手を理解しないと難しい。其れ位に難易度が高く、そして習得すると実質上は何物にも負けない力を得る事に繋がる。まあ俺達の世界ではあくまで高度な戦いの第一歩に過ぎず、此れ以外にも尋常ならざる技術は幾らでも存在する。『制空圏』、『技撃軌道線』、『無打無撃』……未だ未だ紹介したいが、思い出せないので此れ位にする。
「ウグ……僅かに反応した。貴様から発する動きではない異質な動き!」
「来ましたね、此の空間を作り出したある時空戦士が」
 コオオオオホオオオ--其れは一見すると某映画で有名な異星人の戦士のように映る者だった!
 てめえは……プレデターだな--アルッパーはそう評した。
「少シ違ウナ。我ハ貴様ト同ジク有名ナ怪存在ノ子孫ニシテ更ニハ有名ナ怪戦士ノ子孫デアル。数多ノ強キ者ノ遺伝子ヲ受ケ継ギ、ソシテ時ヲモ自在ニ操ル事ガ出来タ。其ノ名モ時空戦士『タイムヴィジター』!」
 要するにプレデリアンの子孫か……金田一耕助の孫方式をパクるんじゃねえ--其れは御互い様であるぞ、アルッパー。
 タイムヴィジター……其れは先祖がある宇宙のある銀河のある太陽系第三惑星にある星条旗の国。何方も星条旗の国から誕生した国民的モンスター。一方は強者との飽くなき戦いを夢見て各地で暴威を揮う異星人。もう一方は人類を脅かす暴虐モンスター。そんな二種類は互いに戦い、更にはある暴虐モンスターが戦士の遺伝子を取り込んで更に進化した暴虐モンスターと化する事もあった。そんな暴虐モンスターが偶然にも時の住人の体内に寄生して進化した場合は如何成るのか? 其れが此の時空戦士の誕生秘話にも繋がる。まあ、要するに……動いている姿を描いて行けばわかるって話だ。
「中々強いですよ、彼。時空王『グランドマスター』と戦うみたいに苦戦するかも知れませんよ」
「お前は後で俺が食べてやる!」
「其れは無理な話ですね。何故なら既に私はブック通りに開始の合図と共に別の超宇宙に転移しますので」
 ブック通り……世にも奇妙なモリタはエスコートしておきながら何食わぬ顔で別世界へと転移してゆくのだった--残されたのはスローモーションで数々の攻撃を繰り出すアルッパーとタイムヴィジターのみ!
 アルッパーとタイムヴィジターはスローモーションで攻撃を織り成す。ヴィジターは右手にした矛の様な武器で突きの連撃を仕掛けるとすればアルッパーは横回転を活かして前に前に深く踏み込んで噛み付きへと移行してゆく。だが、大きさの分だけヴィジターはより深く間合いに潜り込みやすい。結果、アルッパーは巨体故にヴィジターの織り成す一撃必殺のサンダーソードを諸に受けた--かに見えた!
「何、透ケタ……鯨外存在ハ『幽玄』ノ『陽炎』ヲモ使用出来ルノカ!」
 馬鹿め、巨大存在が死角を付けないと思うな--『陽炎』……否、ヴィジターの被るマスクの死角を衝いて更には瞬きも見逃さずにまるで摺り抜けたかのように移動して背後へと回ったのであった!
 惜しい……アルッパーの噛み付きは意趣返ししたタイムヴィジターの死角に潜る移動法で躱された!
 陽炎……其れはどの世界でも存在する相手の死角に素早く潜り込んでまるで摺り抜けたかのように移動する歩法の事。高等技術故に使用出来る使い手は多くない。けれども理論の上では可能な歩法。但し、あくまでタイマン勝負に於いて摺り抜けたかのように移動出来るのであって観衆が見守る中で摺り抜けて移動する事は……理論の上でも恐らくは不可能だろう。尚、其の名称はあくまで作者が『幽玄流』と呼ばれる架空の武術を設定する際に名付けた物で他の世界では陽炎ではなく朦朧拳だったり焔だったり或は瞬だったりする。どの歩法も摺り抜けて移動する点では共通する。
 幽玄流……其れは大陸拳法の一つ。主に大陸拳法に於ける内家拳の一派で内功を極める内に九属性の歩法を編み出す。其れが相手の死角に潜り込む火属性の歩法である陽炎、水面に映る鏡のように一瞬で背後に回る水属性の歩法『水鏡』、音を惑わせて相手に間違った判断を起させるように移動する風属性の歩法『風鈴』、立ったまま高速で移動する指の力のみで移動する地属性の歩法『地滑』、氷が砕けたかのように一瞬で二つ以上に分身して移動する氷属性の歩法『氷塊』、雷の如く一気に間合いを詰める雷属性にして最速の歩法『迅雷』、明るい場所で光に隠れて移動する光属性の歩法『光臨』、暗い場所或は影が多い場所で虚実を巧みに用いて移動する闇属性の歩法『闇雲』、最後は自重を自在に操って移動する重属性の歩法『引力』の九つ。一般人が長い修業の末に身に付けられるとしたら陽炎、『地滑』、『迅雷』のみ。他の六つはファンタジー要素が強過ぎて難しい……と言うよりも無理。そんな基本的な九つの歩法を幽玄流では昼夜問わず徹底的に叩き込まれ、其れ等が手足のように使えて初めて攻撃技の修行に移る。其れだけに実は倒す技術は他の内家拳に比べて脆い面が強い。殺す術は十分でも倒す技術は全て殺す技術に全て持って行かれやすい。だが、暗殺を第一とすると踏まえれば倒す技術は不要だろう。殺せば後は如何とでも成る。其れ以外の技術を習得する意味はほぼ皆無に等しいのだから。
 ヴィジターの攻撃はアルッパーに届かない。アルッパーが距離を取った。其れにしても互いにスローモーションな状態は何故に起こるのか? 此れが時間を操る存在には速度を上げて叩く技術が無意味な為なのか? 其れとも--
「てめえ、少しでも時間を弄れば俺は其処を衝いてゆくからな!」
「出来ナイ相談ヲ良クスル。サンダーソードガ決マレバ其レデ十分」既にヴィジターは時飛ばしでアルッパーの眉間迄接近。「終ワレ!」
 だが、アルッパーはホワイトホエールの応用でヴィジターを吹っ飛ばし、怯んだ所に放射能熱線内閣総辞職ビームにて焼き尽くす--惜しい……ヴィジターは寸前で時を止めて安全圏に避難してから時を動かしてしまうではないか!
「確かに当たっていた……貴様、時を動かしたなあ!」内閣総辞職ビームの応用でレーザーは一気に拡散ビームに切り替えてヴィジターの時移動への対策を取ってゆく。「舐めるナアア、時間を少しでも弄ったら……其処を衝くと言ったんだよおお!」
 破壊し尽くす数多の針時計と砂時計。其の中でまるで歩くようにスローモーションで回避行動をしてゆくタイムヴィジター。そして手にした矛をサンダーソードに変化させながらアルッパーの死角へと移動してサンダーソード投擲と呼ばれる必殺必中の攻撃を時飛ばしとの合わせ技で放った--アルッパー……受ければ其の電撃の矛は分子分解だけでは済まない!
「コナクソガアアア……俺がカウンター出来ないと思ったかああ!」何とアルッパーは其れを見様見真似で会得した倍々カウンターを以ってヴィジターを倍乗ホワイトホエールで吹っ飛ばしたではないか。「ゲホゲホ……此のカウンター技は熟しても絶対にもう二度とやるもんかってな!」
 ヴィジターが一億光年吹っ飛ぶと同時に世界は硝子のように割れて行く--

 一方のデュアンと波旬の戦いは既に極限魔法百連発では済まない激しい攻防に発展!
「グ……あの頃よりも遥かに、強い!」
「如何した、デュアン・マイッダー。此の程度で余が倒れると思うたか!」
 第六天魔王の何嘘偽りなし……か--デュアンは口から吐血するのを隠さずにいられない!
(強い……あの頃よりも遥かに強い。ならば俺は如何するべきか? 俺オリジナル魔法を使うべきか? だが、あれは固有魔法同様にマナの消費量が膨大過ぎる。大体極限魔法の連発でマナの回復に時間を要さないといけないからな。さあ、如何したもんか!)
「遅い、『天獄』!」
 波旬の繰り出す災害魔法『天獄』--デュアンは天の牢獄に跳ばされたと同時に無数の霊魂にあらゆるマナを吸い取られてゆく!
(来たか、第六天魔王が他化自在天を我が物に出来る事を決定付けたマギ。直撃すれば一溜まりもない一撃必殺……が、自らボーリングオブコスモスを掛ければ其の問題は解消される!)
 やはりそう来たか、時の牢獄よ……今こそ彼の者に永劫の氷漬けを--そして『天獄』は『時獄』とセットで繰り出し、ボーリングオブコスモスの応用法で脱出を図ろうとしたデュアンを二者択一の牢獄へと追いやる!
「……だったら災害魔法『連獄』で第三の選択肢を繋げさせる!」デュアンロール単独のボーリングオブコスモスに自ら単独で繰り出す『連獄』を掛け合わせて零をプラスかマイナスに無理矢理繋げた。「其の隙間からテレポーテーションだ!」
「脱出したか……甘いわ、余が其れだけしかないと思ったら大間違いだ!」
 脱出して既にデュアンロールを失ったデュアンに襲い掛かる空間輪廻の無名なるマギは捻じれを起こして重力崩壊の末にデュアンという存在を--
(こんな事もあろうかと奴が『天獄』を繰り出す前に仕掛けて於いた俺固有の魔法、エヴォリュダーにて増幅させて撃ち込む!)
 此の戦い……デュアンが一億と二千万年の末に勝利を果たす--増幅された一撃は波旬の肉体を消滅させる程の破壊力にて小宇宙百八十個分を容量過多の崩壊へと追いやった!
(はあ、倒してやったぜ。だが、こりゃあ何処へ向かうんだろう?)
 だが、激戦の傷跡はデュアンを更なる戦場へと流してゆく……

 赤魔法05 第六天魔王波旬……降臨! END

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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